ヌーヴェルヴァーグを代表する名優ジャン=ピエール・レオーを主演に迎え、『M/OTHER』『不完全なふたり』の諏訪敦彦監督が『ユキとニナ』から8年ぶりに撮り上げた、仏日合作作品『ライオンは今夜死ぬ』が、2018年1月20日(土)よりYEBISUGARDENCINEMAほか全国順次公開される。

「死」をテーマのひとつとしながらも瑞々しい「生」のエネルギーに満ち溢れた『ライオンは今夜死ぬ』に勇気づけられたという俳優・三浦友和、作家・川上弘美らからコメントが到着している。

三浦友和(俳優)

老いた名俳優が問う「難題がある。どうやれば死を演じられる?」さらりと答える女性がいる「演じてはだめ」だから、この映画は美しい

川上弘美(作家)

映画の中に、こんなに「死」という言葉があふれているのに、画面の中にはなんと「生」がうつくしく輝いていることだろう

奈良美智(美術家)

映画作りをしている子供たちとの出会い。彼らは年老いた主人公の心の旅の先導者。死なんて無縁と思える子供たちの感性は、主人公の心を解き放っていく。死への考察は、受け入れることで新たな世界へと人生を導いてくれる。

加藤登紀子(歌手)

何と可愛い、詩情溢れる映画なんでしょう。「70歳から80歳は人生のクライマックス」と言う老俳優と子供たちの創造の秘密基地!ユーモアと哀愁が美しく戯れる、極上のワインのよう!ずっと酔っていたい。

鎌田實(医師・作家)

なんとステキな映画なんだ。生と死と恋と思い出が溢れ、美しい光の中で子ども達とライオンと観客が一体化する。すごい!

高橋幸宏(音楽家)

フランスの美しい景色が全編に溢れている。若い時に映画を撮ってみたいというとても素直な感覚を思い出してしまった。映画って良いなっていう素朴な気持ちです。

ホンマタカシ(写真家)

ドキュメンタリーか?フィクションか?という議論は、もうとっくに無効だと思う。でも、ジャン・ピエール・レオーの動き、表情1つ1つは、まさしくドキュメンタリーに他ならない。

岡田利規(演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰)

映画はフレームの外を存在させることもさせないこともできる。この映画はそれを駆使して軽やかに人間の真実の瞬間をつくり出してる。映画という形式に久しぶりに嫉妬しました。

山戸結希(映画監督)

青い森にて、狂おしく取り残されるジャン=ピエール・レオーの瞳に、生の悲しみと死の歓びが、はなれがたく灼きついていました。映画を作り出す時間に生命の満ち欠けが込められていました。映画を作り、そして映画をまなざす私たち自身が、こどものように新しい命を得ては、こどものようなあなたを何度も愛す。

山内マリコ(作家)

偏屈そうなジャン=ピエール・レオーが子供たちに囲まれて、わちゃわちゃとにぎやかに映画を作っている。それだけで胸がいっぱいになり、涙が流れてしまった。

鹿島茂(フランス文学者・明治大学教授)

これは、ヌーヴェルヴァーグを「人生」として生きたジャン=ピエール・レオーの映像による「失われた時を求めて」だ!

『ライオンは今夜死ぬ』

2018年1月20日(土)よりEBISUGARDENCINEMAほか全国順次公開

監督・脚本:諏訪敦彦
出演:ジャン=ピエール・レオー、ポーリーヌ・エチエンヌ、イザベル・ヴェンガルテン
2017年/フランス=日本/103分
配給:ビターズ・エンド
©2017-FILM-IN-EVOLUTION-LESPRODUCTIONSBALTHAZAR-BITTERSEN

STORY 南仏コート・ダジュール。死を演じられないと悩む、年老いた俳優ジャン。過去に囚われ、かつて愛した女性ジュリエットの 住んでいた古い屋敷を訪ねると、美しい姿のまま幻となってジュリエットが彼の前に現れる。さらに、屋敷に忍び込んできた子どもたち からの誘いによって、突然はじまった映画撮影。撮り進めるうちに、ジャンは過去の記憶ともう一度向き合い、忘れかけていた感情を 呼びこしていく。そして残された時間、ジャンの心に生きる歓びの明かりがふたたび灯されていく。

詳細はこちら