さて前回は、時系列=年表をつかって、“マーベル・シネマティック・ユニバース”のことを大きな物語として語ってみました。一方、『マーベル』の魅力は、登場するキャラクターたちの性格付け設定にあり、ここがしっかりと作られているからヒーローもヴィラン(悪役の意味)、またヒーローたちの友人・恋人に至るまで、僕らは彼らに共感できるのです。だから見ていて盛り上がるのです。今回は、キャラクターに焦点をあて、またそれぞれの関係性を表すことで、“マーベル・シネマティック・ユニバース”を語ってみましょう。見ておわかりになると思いますが、ヒーロー同士や、ヒーローVSヴィランの戦いにおいても、なんらかの因果関係があることがわかります。つまりマーベルは、スーパーヒーロー物の体裁をとりながらも、家族のドラマ、人間ドラマを目指しているのです。ここが人々に愛される理由でしょうか? ヒーロー同士の関係性を追いながら、作品を見続けるのも楽しいです。ここでは、やはり“マーベル・シネマティック・ユニバース”の要であるアベンジャーズを中心に、この素晴らしき関係性を見ていきたいと思います。またどのキャラを好きになっても、そこを入口として、この広大な“マーベル・シネマティック・ユニバース”を楽しめるということがわかっていただけると思います。なお今回は、わかりやすさを優先したので、一部紹介していないキャラクター、設定がありますが、あらかじめご了承くださいませ。

一目でわかる!『マーベル』主要人物相関図

『アベンジャーズ』を中心に、“マーベル・シネマティック・ユニバース”のキャラクター同士の関係を現わしてみました。

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『アベンジャーズ』と最初に戦ったロキはソーの義弟、次に激闘を繰り広げたウルトロンはもともとアイアンマンことトニー・スタークが創りだしたもので、そのウルトロンが創りだしたヴィジョンがアベンジャーズの一員になったり、さらにキャプテン・アメリカの宿敵ヒドラ党はアベンジャーズと協力関係にある国際平和維持組織シールドを裏で操っており、そのヒドラ党の切り札だったスカーレット・ウィッチらは後にアベンジャーズ入りする等、ヒーローとヴィラン(悪)に因果関係があるのが大きな特徴。正義のチームVS悪の組織みたいな、単純な勧善懲悪ものになっていないのが、『マーベル』の魅力なのです。

そして例えばトニー・スタークの父、ハワード・スタークがキャプテン・アメリカの誕生に関わっていたり、そのハワード・スタークと対立したハンク・ピム博士が初代アントマンだったりと、ヒーロー同士も不思議な縁で結ばれています。

だから“マーベル・シネマティック・ユニバース”では一つ一つの作品も楽しめるし、キャプテン・アメリカの映画で紹介されたファルコンが、アントマンの映画に登場し、そこでは戦い、次のキャプテン・アメリカの映画ではファルコンとアントマンがチームを組んで活躍するなど、作品と作品のリンクを追っていくのも楽しいのです。

またこの相関図の中で、キャプテン・アメリカの恋人、ペギー・カーターが主役の『エージェント・カーター』、また国際平和維持組織シールドのコールソンらが主役の『エージェント・オブ・シールド』というTVドラマシリーズも製作されており、映画とTVドラマがシンクロしているのもポイントなのです! なお各ヒーローには、それぞれ恋人がいたりするのですが、ヒーロー同士の恋愛は少ない、と思っていたら『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』で、なんとブラック・ウィドウとハルクがどうやら恋仲? “マーベル・シネマティック・ユニバース”史上大注目のビッグ・カップルなのです!

キャラクター紹介

アイアンマン

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出演作品:
・アイアンマン
・アイアンマン2
・アベンジャーズ
・アイアンマン3
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
本名トニー・スターク。天才発明家にして大富豪のプレイボーイ、兵器産業のCEOだったが、ある事件をきっかけに正義に目覚め、自ら開発したパワードスーツを装着、世界平和と秩序のために立ち上がる。人は彼をアイアンマンと呼んだ。用途や敵にあわせ装着するスーツを使い分け、また自動操縦で無人のスーツをロボットのように操ることもできる。ジャーヴィスという人工知能のパートナーがいる。

キャプテン・アメリカ

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出演作品:
・キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャーズ
・キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
・アベンジャーズ
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
本名ステーィブ・ロジャーズ。第二次大戦中、アメリカの自由を愛する若者が、自ら志願し米陸軍の秘密実験スーパーソルジャー計画に参加。超人血清を投与され世界最初のヒーローとなる。戦闘中、氷の海に墜落。70年もの間の仮死状態を経て蘇り、アベンジャーズのリーダー的存在を務める。現代にまだ馴染めていない。超金属のヴィブラニウム製の盾を身体の一部のように操り戦う。

マイティ・ソー

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出演作品:
・マイティ・ソー
・アベンジャーズ
・マイティ・ソー/ダーク・ワールド
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
別次元の宇宙にあるアスガルド国の王子。地球の人々はアスガルド人の存在を北欧神話として伝承しており、ソーは雷神として語られてきた。好戦的で激しい気性だったが、父オーディンによって地球へと追放。そこで真の勇気を学び英雄として覚醒。武器は無敵の力を持つハンマー・ムジョルニア。大地をたたけば衝撃波を、かざせば雷を呼び、ふりまわすことで発生する推進力でソーは飛ぶことが出来る。

ハルク

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出演作品:
・インクレディブル・ハルク
・アベンジャーズ
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
本名ブルース・バナー。天才科学者だったが、超人血清の再現実験中に失敗、強烈なガンマ線をあびて、恐怖や過度の興奮状態になると緑色の怪力巨人ハルクに変身してしまう。ハルク変身時にはバナーの人格は消え、またバナーに戻ったときはハルクのときの記憶はない。ひとたびハルクになると暴走し大破壊を繰り返すが、アベンジャーズのメンバーとは意志疎通が出来、仲間入り。無敵のヒーローとして活躍する。

ホークアイ

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出演作品:
・マイティ・ソー
・アベンジャーズ
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
本名クリント・バートン。アベンジャーズの中で、超人的な肉体やスーパーパワーは持っていないが驚異的な身体能力と鷹の目=ホークアイの異名のとおり、何事も見逃さない洞察力、そして神級の弓の使い手。様々な仕掛けを施した矢を使い、エイリアンからロボット軍団まで討ち倒す。愛する妻子がいる。

ブラック・ウィドウ

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出演作品:
・アイアンマン2
・アベンジャーズ
・キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー
・アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
プロフィール:
本名ナターシャ・ロマノフ。元KGB(ロシアの諜報機関)のスパイですご腕の暗殺者。高度な戦闘術を身に付けた魔性の女。しかし自分の任務に疑問を抱き、シールドのエージェントとなって、アベンジャーズに参加。その力を世界の平和のために使おうとする。メンバーの中ではブルース・バナーにシンパシーを感じ、またハルクと心を通わせる。

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