今年5月に開催された<カンヌ国際映画祭>においてパルム・ドールを受賞した映画『パラサイト』を手がけた韓国の敏腕監督ポン・ジュノ。そんな彼を一躍有名にした2003年公開の映画『殺人の追憶』の原案となった殺人事件が、30年のときを越え解決したことが明らかになった。
『殺人の追憶』の犯人がついに判明
本作の原案となった事件は通称“華城連続殺人事件”という名称で知られており、韓国史上最初の未解決事件としても有名な事件だ。ソウル南部にあたる京畿道華城郡(ファソン)地域で起きたこの事件は、10名もの女性がレイプされ、殺害されているにもかかわらず、犯人が特定できないまま、2006年に時効を迎えていた。
今週、事件を管轄する京畿南部地方警察庁が、韓国の研究機関である国立科学捜査研究院にあるDNA鑑定を依頼したところ、そのDNAが10名の被害者の下着に付着していたものと一致したのだという。そのDNAは、1994年に義理の姉をレイプし、殺害したことで現在実刑を受けている50代の男性のものだったようだ。
「今年の7月、我々は国立科学捜査研究院に証拠の一部を送付したところ、10件の事件のうち、少なくとも3件における被疑者のDNAと一致しているという結果が明らかになった」と警察庁の公式発表では伝えられている。
映画で見ているだけでも、あまりに残忍な内容だったこの事件。ついに解決を迎えることになりそうだ。今後の続報を待ちたい。