11月12日(土)公開となる、26年前に制作されたアレハンドロ・ホドロフスキーの幻の1本『ホドロフスキーの虹泥棒』の特別映像が到着した! 本作は、ホドロフスキー監督自らが再編集を施しデジタル化したことで、今は亡き、アカデミー賞(c)名誉賞受賞ピーター・オトゥール、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞受賞オマー・シャリーフ、そしてドラキュラ伯爵役や『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズや『スター・ウォーズ』シリーズへの出演も記憶に新しいクリストファー・リーの3名優の生前の姿が鮮やかに蘇っている。
そしてこの度、コソ泥のディマ(オマー・シャリーフ)が移動遊園地から盗んだ蓄音機を住処にしている地下水路に持ち込み、レコードを聴いているシーンが解禁となった。ディマがご機嫌なダンスを踊りながら聞いているのは、エディット・ピアフの“水に流して”。(原題は“Non, je ne regrette rien”、意味は「私は決して後悔しない」)この曲はディマとメレアーグラのその後の数奇な運命を暗示しており、重要な一幕の一部となっている。
映画『ホドロフスキーの虹泥棒(レインボウ・シーフ)』予告編
ホドロフスキーの虹泥棒
11月12日(土)よりアップリンクほかにて全国順次公開
CAST:ピーター・オトゥール、オマー・シャリーフ、クリストファー・リー、ジョアンナ・ディケンズ、イアン・デューリー
監督:アレハンドロ・ホドロフスキー『エル・トポ』『リアリティのダンス』『ホドロフスキーのDUNE』
脚本:ベルタ・ドミンゲス・D『王子と乞食』
製作:ヴィンセント・ウィンター、ヴァルデマール・ズィーキ
製作総指揮:ヨハネス・ヴァイネック
撮影:ロニー・テイラー『ガンジー』『遠い夜明け』
編集:マウロ・ボナーニ『サンタ・サングレ/聖なる血』
音楽:ジーン・ミュージィ
1990年イギリス映画/92分/カラー/ステレオ/ビスタサイズ(ヨーロッパ・ビスタ)
配給:アーク・フィルムズ
配給協力・提供:是空
協力:TCエンタテインメント
© 1990 Rink Anstalt / © 1997 Pueblo Film Licensing Ltd
ルドルフ(クリストファー・リー)は飼い犬のダルメシアンにしか興味がない風変わりな大富豪。ある夜、彼の遺産にしか興味のない親族を招いて晩餐会を開いたが、そのさなかルドルフの常連の売春婦達-レインボウ・ガール-が到着する。招待客を差し置いて乱痴気騒ぎをするルドルフだったが、その場で心臓発作になり昏睡状態に陥ってしまう。早くも親族たちは遺産について言い争うが、ルドルフと同じく風変わりな甥のメレアーグラ(ピーター・オトゥール)に全ての遺産が渡ってしまうのではないかと気が気では無かった。親族たちのやり取りを聴いてしまったメレアーグラは愛犬クロノスと共にその場を静かに去ってしまう……。そして5年後、メレアーグラはコソ泥のディマ(オマー・シャリーフ)と地下下水道で暮らしていた。愛犬のクロノスは既に死んでしまっていたが、二人はメレアーグラの叔父ルドルフの死と相続できるであろう遺産を待ちわびて日々を暮らしていたのだが――。