『家族』、『幸福の黄色いハンカチ』、『息子』、『学校』シリーズ、『おとうと』、そして『男はつらいよ』シリーズで、その時代、時代の家族を見つめ続けてきた山田洋次監督。監督作81作目となる新作は、日本映画界の巨匠、小津安二郎監督に捧げる作品。家族の絆と喪失を描いた『東京物語』から60年―。山田洋次監督が、映画『東京家族』で、今の日本、そして私たち家族の物語を描く。
2013年1月19日(土)の全国公開へ向けて、現在ポストプロダクション中の本作だが、この度、特報動画として、劇中の1シーンが公開された。公開された特報では、橋爪功が演じる主人公の平山周吉と、妻夫木聡が扮する次男・昌次の二人が、一家の母・とみこの突然の死を受けて一言だけ言葉を交わす、劇中の1シーンで構成されている。しかしながら、その短いシーンの中に、どの世代のどのような人が見ても共感できてしまうような、普遍的な“家族の姿”が描かれ、深い余韻が残る映像となっている。
小津安二郎監督の映画『東京物語』から60年。2012年5月の東京を、今の家族の姿を、山田洋次監督はどう描くのか。
Story
2012年5月。瀬戸内海の小島で暮らす平山周吉(橋爪功)、とみこ(吉行和子)夫婦が上京して来た。 東京の郊外で個人病院を営む長男の幸一(西村雅彦)、美容院経営者の長女の滋子(中嶋朋子)、舞台美術の仕事をしている次男・昌次(妻夫木聡)たち家族が、久しぶりに顔を合わせた。
東京滞在中は両親に楽しく過ごしてもらいたいと思う子供たちだったが、のんびりとした暮らしをしてきた老夫婦とでは、あまりにも生活のリズムが違い、家族の間には少しずつ隙間ができ始める。忙しい子供たちは、両親の面倒を見ることができなくなり、二人をホテルに行かせてしまう。そんな対応に、仕方がないと思っていながらも、今まで大切に育ててきたのにと淋しさを感じる周吉ととみこ。そして、周吉は同郷の友人を訪ねるが、そこでも宿泊を断られ、絶っていた酒を飲み周囲に迷惑をかけてしまう。
一方、とみこは一番心配な昌次のアパートを訪ね、そこで将来を約束した間宮紀子(蒼井優)を紹介される。そんなある日、とみこが幸一の家で倒れてしまう・・・。
東京家族
2013年1月19日(土)全国ロードショー
監督:山田洋次
脚本:山田洋次/平松恵美子
出演:橋爪功/吉行和子/西村雅彦/夏川結衣/中嶋朋子/林家正蔵/妻夫木聡/蒼井優
制作・配給:松竹株式会社
(C)2013「東京家族」製作委員会