1晩に5人で12軒のハシゴ酒! 『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』が今年4月に全国公開される。そこで今回、お酒のハシゴにふさわしく渋谷シネクイントにて異例の飲み放題付き完成披露試写会&トークショーが1月21日に実施された。
劇場ロビーにてビール飲み放題の新年会を実施、乾杯の発声とパブにまつわる耳寄りなトークショーを、映画評論家の町山智浩とイギリス、リバプール出身でイギリス文化に造詣の深いトニー・クロスビーが行ったその詳細、ビール好き、酔っぱらい好きは要チェック!
『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』
完成披露試写会&トークショー概要
(C) Focus Features
MC:ご挨拶と、作品に関してコメントをお願いします。
町山智浩:『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』は一度観ただけじゃわからないネタがたくさんあって、何度も楽しめる作品。細かな伏線がちゃんと回収されているのは見事だし、誰も知らないような昔の作品からの引用やプライマルスクリームの音楽からの引用、オマージュなどがたくさんあって、一見ふざけたことをしているだけの映画かと思いきや、ものすごく凝っていて奥が深いですよ。わかりやすいところでいうと主人公たちが訪れるパブの名前と、そこで起こる出来事がリンクしているとかですね。英国独特の文化など日本人にわかりにくいところもあると思うので私の字幕監修版では伝わりやすいように心がけました。
トニー・クロスビー:2回観てもまだまだわからない。町山さんは詳しすぎてすごいね!! イギリス映画というと、ある男の成功物語とか文芸作品みたいな地味なイメージがあるかもしれないけど、こんなにふざけて楽しんで作っている作品があるということを伝えたいですね。
MC:異例のビール飲み放題付き試写会試写会ということで、イギリス文化に詳しいトニーさんにお越しいただきました。ビールにまつわるエピソードなどありましたら、お教え下さい。
トニー・クロスビー:イギリスのビール、名前の由来やビールごとのエピソードはたくさんあります。たとえばこれは女性がよく飲む奴だとか、これを飲んでたらダサいとか「××××」っていう銘柄の由来がとある単語だとかいろいろありますね。あとはワインと一緒で色が濃いビールはあまり冷やさないというのもありますね。結局自分は日本のビールの方がおいしくて好きです。
町山智浩:ビールなんでそんな詳しいの? ぬるいビールはあんまりおいしくないよね! でも結局日本のビールが好きなんじゃん!!
トニー・クロスビー:好きなのはイギリス人だから(笑)。日本のビールケースでいっぱい買っちゃうから、点数集めてプレゼントであたるグラスが家にたくさんあります。
MC:お話は尽きないところですが、そろそろ乾杯の発声をお願いしたいと思います。
町山智浩:じゃあトニーさんにイギリス式でお願いしましょう、何て言うんですか? 「Cheers!」とか一般的ですけど、今日は「Bottom’s Up!」でいきましょう。
一同:「Bottom’s Up!!」
MC:乾杯が済んだところで、さっそく新年会を始めたいのですが、今日は飛び入りでご参加の方がいらっしゃいます。浅草キッドの水道橋博士に来ていただきました。
(C) Focus Features
水道橋博士:こんばんわ、あまり状況わからずここに立ってしまいました。今日は町山さんが帰国している間にやるイベントの打ち合わせをしに、つかまえに来たんです。『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』は昨年のしたまちコメディ映画祭in台東で上映した時にこの面子でトークをさせていただいたんです。その後、パブに繰り出して朝まで飲みました! 当時はまだ字幕が付いていないものを観てトークをしていたので、町山さんの字幕版でまた見返したいです。
町山智浩:この映画は飲んだくれの映画に見えて、世の中がつまらないから酒を飲むしかない、だけど人生が充実した瞬間にシラフに戻るというようなメッセージも裏にあるんですよ。奥が深いので何度も楽しんでください。
【STORY】
舞台はイギリスの田舎町。ゲイリー・キング(サイモン・ペッグ)の提案で、幼なじみのアラフォー男5人は、学生時代に達成できなかった12軒のパブのハシゴに再チャレンジ! しかし、なんだか町の様子がおかしい。お酒が進めば進むほど、町の不穏さも高まる…。最後のパブ“ワールズ・エンド”まで、果たして5人はたどり着けるのか!? ハリウッドも大絶賛した酔っぱらいエンタテインメント、遂に日本上陸!
『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』
4月、渋谷シネクイントほか全国ロードショー
監督:エドガー・ライト
脚本:サイモン・ペッグ、エドガー・ライト
出演:サイモン・ペッグ、ニック・フロスト、パディ・コンシダイン、マーティン・フリーマン、エディ・マーサン、ロザムンド・パイク
2013年/イギリス/109分/シネマスコープ/ドルビーSRD/原題:The World’s End
ユニバーサル映画 配給:シンカ、パルコ
PG-12 (C) Focus Features