2017年3月30日にオープンした『神楽坂焼肉Kintan』。神楽坂と言えば、かつて花街として栄えた古風な艶を残す町でもある。
「我々はこれまで、港区や渋谷区など、情報感度の高い地域で店舗展開を果たしてきましたが、新宿区という未知のボリュームを持つゾーンにも出店したい意欲がありました」。
そう話したのは、Kintanグループを運営するカルネヴァーレの代表取締役、鳴坂竜一さんだ。
ちなみにKintanは、各店舗ともに所在地が先に来る店名で統一されている。恵比寿であれば『恵比寿焼肉Kintan』。そして最新店の神楽坂であれば『神楽坂焼肉Kintan』といった具合に。これは、それぞれの場所で愛されたいという鳴坂さんの願いの表れだ。
ワイナリーのゲストハウスをイメージした店内
土地柄ごとに店舗の雰囲気を変えるKintanだが、全店に通じるコンセプトは“カジュアル・リッチ”だという。
「もはやゴージャスさを競う単純な豪華さは古い価値観です。かつての高級焼き肉店が得意とした大理石だらけのインテリアなど、今の30から40代にとっては完全にトゥー・マッチ。我々が打ち出すカジュアル・リッチとは、楽しく食べるためのカスタマイズを意味します。焼肉のカスタマイズとは、様々な美味しい部位を少しずつ、ちょっとだけ高級な赤ワインと共に普段着感覚で召し上がっていただくことです。そのためには、肉の質やワインのチョイスを厳密にするのはもちろん、この店舗ならではのインテリアデザインにもこだわりました。一言で言えばフランス語で家を意味するCASA(カーサ)。ワイナリーに備わるゲストハウスをイメージしました」
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photo by Nozomu Toyoshima
text by 田村十七男