「大人でもなく子供でもない。じゃあ私たちは何者なんだろう。」
人生の分岐点といわれる25歳
その節目に何を感じているのだろうか?
写真家・三澤亮介が
25人の25歳に「いまの答え」をインタビューし
写真に記録する連載シリーズ。
第10回目となる今回登場するのは、KURiO。
25’s view
KURiO
──自己紹介をお願いします。
KURiOです。
札幌を拠点に活動しているアーティストです。
主にコラージを作っていますが、最近はそのコラージュを動かして映像も作ったりしています。
──25歳の今どんなことを感じていますか?
今すごく焦りましたね。
というのも、『バスキアのすべて』を見たその日の夜から、
外に出かけて落書きを始めて以降、毎日制作をしているくらい、すごくバスキア(Basquiat)に感化されていて。
自分もバスキアが亡くなった27歳までにガーッと制作をしようって感じですね。
なので、後2年間は死ぬ気でやろうと。
強迫観念的にやらないと、作らないとって気持ちにはなってますね。
もう吹っ切れたんですが、
世間体や将来のことを考えてバスキアが死んだ27歳で制作を辞めようと思っていたんです。
周りの目とかも気になって。
でも今は、これからも生活とともに作品を作り続けようと思ってます。
──あなたがいま持っている、生きていく上での覚悟を教えて下さい。
今はひたすら作って、出来るだけ多くの人に見てもらって、何かしら感じてもらいたいですね。
自分がバスキアだったり、トニー・オスラー(Tony Oursler)の作品を見て、人生が変わってしまったので。
それまでは普通に眠たい時に寝て、遊びに行きたい時に友達と遊びに行っていたのを、
すべてないがしろにしてまで、創作に没頭するようになってしまって。
自分はそれらのアートに触れた時にすごい衝撃を食らって、
もうやるしかないでしょってなったので、それを違う誰かにも感じてもらえたら嬉しいです。
でも、自分もまだまだなので、これからも、
もっともっと新しいイメージを持って、すごいものを作るぞって気持ちになっています。
──座右の銘は?
座右の銘はないです。
でも、ネガティブになった時は、現代アーティストの篠原有司男さんのことを思い出しますね。
あの人のことが人間的に好きで。
「この作品がいいとわかるのはいつかわからない。その瞬間でやってるから。」
みたいな発言をするんですよね。そういう精神が好きで。
自分は気にしいで、よく作品について、「これでいいのか……」とかを考えてしまうんですが、
有司男さんは自分と真逆の爽快な人間だから、それが気持ちよくて。
──最後に、5年後の自分へ一言お願います。
こわいなあ。想像もしたく無いですね。
でも、目標はあります。
僕が敬愛している現代アーティストさん達を介した、
体験型の遊園地みたいなものを作りたいですね。
作品を置いてあるだけじゃなくて、何かに乗りながら作品が観れたりとか。
アートって綺麗なものだけではないじゃ無いですか。
おぞましい気持ちになったり、人間の残酷な部分も描いていたり。
そういった面の感情も体験できるものにしたいですね。
あとはそれを実現するために、作品をいっぱい作り続けて、
そういう現代アーティスト達と肩を並べて一緒にやれるような実力をつけていきたいですね
KURiO
1994年生まれ。
小学生の時から勉強についていけず、授業中妄想に耽る。
私の夢や妄想、現実、病気などをもとにコラージュを作る。
INFORMATION
KURIO SOLO EXHIBITION「PLAY HOUSE」
2019.10.04(金)〜09(水)
11:00〜21:00
(※ 10.09(水)のみ 〜18:00)
表参道ROCKET
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三澤 亮介
1992年生まれ。福井県出身。
ストリートカルチャーへのアプローチと新たな表現を求めて、NYやLAでのスナップから、フォトグラファーとしてのキャリアを開始。
帰国後は、アーティトや俳優のポートレート、ファッションフォトなどで活動中。
写真家としても渋谷西武×HIDDEN CHAMPION主催の、”POP&STREET展 -AN ANNUAL- 2018”への選出や、
来年1月には、”FILA”から「RyosukeMisawa×FILA」フォトコラボアイテムが発売されるなど、精力的に活動を行なっている。