――料金はどんな感じなんでしたっけ?

ワンドリンク付きで3500円。クラブみたいでしょ(笑)。

――たしかに(笑)。安いですねー。気軽に遊びに行く感じで参加できますね。

はい。安いので、みなさん、ぜひ来てくださいねー(笑)。

――この講座からプロのDJが生まれたら本当に素晴らしいことだなって思いますが、DJを職業として考えた時、「DJって飯が食っていけるのか?」みたいな問いってあると思うんですけど、そのあたりについてはどんな意見をお持ちですか?
 
どんな職業でもそうだと思うけど、食いたかったら食えるし、中途半端だったら無理だと思います。やるか、やらないか、ドゥ・オア・ダイっていうか。職業としてDJを成立させている人もいるから、成立はするんじゃないですか。すごく少数ではあるけれど。でも僕が今回の講座で目指している“プロ”っていうのは、職業として成立させてるかどうかではなく、DJに命を懸けているかどうかっていう気合いとか取り組み方の問題なんですよね。だから別に仕事を持ちながらも、でもDJに関しては本気で取り組んでいる人がいたら、それはプロと言ってもいいと思う。むしろDJとしての考え方は全然甘いのに、ビジネスだけに特化した人はプロのDJなんて呼びたくない。それはビジネスマンでいいんじゃないかって。いまの時代、DJ一本で生活するなんて、相当厳しいですからね。取り組み方の問題ですよ。DJをやるために副業するのは全然ありだと思う。その気合こそがプロですよ。

【インタビュー】DJ MAARがDJ講座を開設。日本のクラブ・シーンを牽引し続けてきた彼の新たなる野望とは? feature130923_dj-maar_22

――DJ MAARさんはクラブでDJするだけではなく、ファッション・ブランドとコラボをしたり、こうやってDJスクールのようなことやったり、ある意味では、DJの活動の枠組みをどんどん広げているとも思うんです。DJについてそんなに詳しくない人はクラブでDJをするだけがDJの仕事だと思っている人も少なくないと思います。そうした意味ではその辺の話とかも生徒さんにとっては非常に参考になるんじゃないかと。

そうですね。その辺もぜひ話したいです。DJに必要な要素って、いろいろなことに応用ができることだから。フロアにいる200人の気持ちのピークをどこにもっていて、どうコントロールするか、みたいなことってクラブの外側でも絶対に役立つことだと思う。例えば、おれがミュージック・ディレクターを担当しているTOP SHOPでは店舗にDJを入れると、売り上げが伸びるというデータがちゃんと出ているんです。

――へー、すごい!

面白いですよ。女の子のDJがやるとレディースが売れたり(笑)。買い物に来た人の中には、DJの存在に気付かない人もたくさんいると思うけど、結果としてはいるといないではまったく異なるデータになるんです。

――アパレル系の店舗でDJをするときは、クラブとはまた全然違う技術が必要になってきそうですね。

いやー、正直、かなり難しいですよ(笑)。ガンガン盛り上げればいいというわけでもないし、お客さんの数や男女比とか、状況がめまぐるしく変わるし。かなり大変です。でもすごくいい訓練にはなると思います。