スーツで働く人にとって、日常的に身に付けるアイテムは快適なものがいい! とりわけ通勤でたくさん歩く方、外回りが多い方にとってはシューズが重要です。そこで今回は、高機能な“走れるビジネスシューズ”企画として、『ホーキンス(HAWKINS)』のプレミアムシリーズからバージョンアップしたビジネスシューズを紹介します。
そのモデルとして登場していただくのは、七三分け×黒縁メガネ×ちょびヒゲにスーツがトレードマークの芸人・岩井ジョニ男さん。2018年に始めたインスタグラムが今やフォロワー8.6万人、そして昨年は自身初のフォトエッセー「幻の哀愁おじさん」発売と絶好調のジョニ男さんが走れるビジネスシューズを体感します!
スーツスタイル誕生秘話と、人気爆発中の“ジョニスタグラム”
──ジョニ男さんがスーツのスタイルに目覚めたきっかけは?
きっかけは高校生のときですね。当時の私はデヴィッド・ボウイが好きで、そのライブツアーのビデオを見てすごく感動しまして。その前からデヴィッド・ボウイは知っていましたが、山本寛斎さんがデザインしたサイケな衣装からスーツへの変貌に衝撃を受けたんです。自分の親父はサラリーマンなので、毎日スーツを着て仕事に行っていたのですが、それとのギャップもありましたね。それで僕の地元は千葉なのですが、原宿のシカゴという古着屋まで本を見ながら行ったところ、たまたま燦然と光り輝く水色のスーツを見つけたんです。3ピースで3980円、ピエール・カルダンのスーツでした。それは何年か前まで持っていたのですが、着すぎて褪せてしまったり、クリーニングに出しすぎて折り目が薄くなったりで泣く泣く処分しましたね。
──その後、芸人となってステージに立つときも最初からスーツだったのですか?
タモリさんの付き人からピンになって、そのあとにバカ王子というコンビを組んでいたのですが、そのときは漫才をしていて安いおそろいの黒のスーツを着ていました。そのバカ王子が解散したあとにイワイガワを結成するのですが、相方の希望もあってこちらはコントだったんです。コントって衣装が毎回変わるじゃないですか? それでたまたま「司会者とラッパー」というコントをやるときに僕が衣装として持っていったのが、高校生のときに買ったピエール・カルダンのスーツだったんです。そのネタがけっこうウケてそのあとにオンエアバトルとかに出たりもして、司会者シリーズみたいなのを何本か作ったんですね。
──コントのネタがきっかけでジョニ男さんのスタイルが確立されていったのですね。
はい。あるときよく来るお客さんから「ジョニ男さん、コントの司会者の格好で今度一緒に写真を撮ってもらえませんか?」と言われました。その頃、普段はカジュアルな格好をしていたのですが、コントの衣装用としてだけでなくプライベート用にもスーツは集めていたんです。
──スーツの好みはその頃からずっと変わらずですか?
そうですね。1970年代か1980年代初期のスーツが好きです。デヴィッド・ボウイは1980年代なんですけど、僕が買ったピエール・カルダンのスーツは1970年代のものだったので、そっちのシルエットの方が好きになっちゃって。それは今でも変わらないですね。
photo by 大石隼土
interview&text by ラスカル