アメリカやスウェーデン、日本など多国籍なルーツを持つZ世代のシンガー・ソングライター、エマ・ウォーリン(EMMA WAHLIN)が、渋谷を題材にしたクリスマス・ソング“Here Forever”をリリースする。

この曲は、 渋谷区公認配信プラットフォーム『バーチャル渋谷』にて12月25日まで開催されているクリスマスイベント<バーチャル渋谷 au 5G X’mas>のために書き下ろされたもの。「コロナで辛い思いをしたみんなが、また明るい未来を想像できるような歌を作りたい」との想いを込めて、エマ自ら作詞作曲にチャレンジしたアップテンポなポップチューンだ。

バーチャル渋谷 au 5G X’mas テーマソング「Here Forever」

オランダの人気DJシック・インディビジュアルズ(Sick Individuals)のプロデュース曲“Can`t Have”でデビューを果たし、国内外のプレイリストに選ばれるなど今後ブレイクが期待されるエマ・ウォーリン。現在は高校に通いながら音楽活動を続けている彼女に、“Here Forever”の制作エピソードはもちろん、クリスマスの思い出や、ステイホーム期間中の過ごし方など、様々な話を伺った。

INTERVIEW:
EMMA WAHLIN

インタビュー|Z世代注目のシンガー エマ・ウォーレンが語る、次世代のポップアイコンとしての“表現”とは music201222_emawahlin-06-1440x2163

渋谷は“futuristic”な街

──エマさんの新曲“Here Forever”は、コロナ禍でいつものクリスマスを過ごせない人たちを前向きにさせてくれるような内容です。曲作りはどのように行いましたか?

みんなが元気になるような、アップテンポの曲にしようと思いました。クリスマス・ソングなので、改めていろんなクリスマス・ソングを聴き直してみました。特にインスパイアされたのは、シーア(Sia)の“Snowman”。他にもマライア・キャリー(Mariah Carey)の“All I Want for Christmas Is You”や、アリシア・キーズ(Alicia Keys)の“The Christmas Song”などを聴いて、参考にしました。曲作りはいつもソングライターさんとのコライトだったり、曲のイメージをリクエストして作ってもらったりしていたのですが、今回は自分が中心になって曲も歌詞も書いています。

──“Here Forever”は、渋谷区公認配信プラットフォーム『バーチャル渋谷』で行われるクリスマスイベント<バーチャル渋谷 au 5G X’mas>のための書き下ろし曲で、歌詞の中には《Let’s dance in Shibuya》というフレーズもあります。MVでは、実際にエマさんが渋谷の街を歩いていますが、エマさんにとって「渋谷」はどんなイメージですか?

いつもキラキラしていて、ユニークな人がたくさんいて……。日本だけじゃなくて、世界中でも知らない人がいないくらい有名な場所というイメージです。これまで世界中の都市をいろいろ見てきたけど、どこよりも「futuristic(未来的)」というワードがぴったりの街ですよね。

──ちなみに「クリスマス」というと何を思い浮かべますか?

ぱっと頭に浮かぶのは「クリスマスプレゼント」「サンタクロース」「暖炉」ですね(笑)。ちょっと前までサンタクロースの存在を信じていたんですよ。毎年、どうやってサンタさんからプレゼントが届けられるのか不思議で仕方なかったんですけど、ある年のクリスマスシーズンに母親から、「今から弟のクリスマスプレゼント買いに行くよ〜」と言われて全ての仕組みがわかってしまいました(笑)。ちなみに弟はまだサンタを信じています。

──エマさんは多国籍なルーツをお持ちなんですよね?

父がスウェーデン人で母が韓国と日本のハーフです。3、4年前にアメリカに引っ越して音楽の勉強をしていたのですが、今はコロナの影響で日本にいるんです。

──お父さんの仕事の関係で、幼い頃からいろんな国を訪れていたそうですね。

毎年、夏には必ず家族旅行でスウェーデンに行っています。それからフィリピン、韓国にも何度か行きましたね。住み心地がいいのはやはり日本ですが、たくさんの自然に触れ合えるし落ち着くのはスウェーデン。「みんな自由に生きていていいなあ」と思うのはアメリカです。

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「私、歌うのが好きなんじゃないかな」

──歌に目覚めたきっかけは?

もともとはダンスをやっていたんですよ。母がバレエをやらせたかったみたいで、そこからヒップホップ、ジャズダンスと習いました。そこで、一緒に習っている友達に「ミュージカルをやらない?」って誘われて、オーディションを受けに行きました。ミュージカルのレッスンを受けているうちに「私、歌うのが好きなんじゃないかな」と気づいたんです。

──ダンスを習っていたことは、歌にも活かされていますか?

そう思います。他の人よりも、体でリズムや音が取れるのはダンスのおかげじゃないかな。

──好きなアーティストは?

一番好きなのはセレーナ・ゴメス(Selena Gomez)です。小さい頃からディズニーチャンネルを観て育ってきたのですが、セレーナが主人公の『ウェイバリー通りのウィザードたち』シリーズが大好きで。「演技ができて、歌も歌えるなんてすごい!」とずっと思っていました。

それからレディー・ガガ(Lady Gaga)にも憧れています。歌ももちろんカッコいいのですし、自分の道を貫いている姿に憧れます。他にもクリスティーナ・アギレラ(Christina Aguilera)やメラニー・マルティネス(Melanie Martinez)など、主に海外のアーティストが好きですね。同世代だとビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)をよく聴くのですが、歌詞の中にいろんな意味を込めているところなどすごく尊敬しています。

──いつも音楽の情報はどうやって集めているのですか?

高校のクラスメートに教えてもらったり、TikTokで見つけたり……最近だとセイレム・イリース(salem ilese)の“Mad at Disney”が良かったです。

salem ilese – mad at Disney

──音楽以外で夢中になっていることはありますか?

絵を描くことです。学校でも美術の授業があって、先日油絵が終わったところです。我ながら本格的に取り組んでいる方だと思いますね。ちょっと前まで抽象画をメインで描いていたのですが、今は写実的な絵を描いたり、好きなアーティストさんの作風を真似てみたりしています。お気に入りの絵は、グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)の『接吻』です。

それと、ファッションが大好きですね。普段は両親と服を買いに行くことが多いのですが、家にあるのはACNE STUDIOS(スウェーデン発のファッションブランド)の服が多いかな。他にも色んなジャンルの服が好きですし、自分が着るかどうかは別としてハイブランドのコレクションを観るのも楽しいです。

──オランダの人気DJ、シック・インディビジュアルズのプロデュース曲“Can`t Have”でデビューすることになった経緯は?

Facebookにアップしていた私のデモ曲をレコード会社の方が聴いてくださったみたいです。あまり詳しい経緯は知らないのですが(笑)。シック・インディビジュアルズさんの曲は何曲か聴いてとても好きだったので、お話をいただいた時は「ぜひ」と思ってご一緒させていただきました。

EMMA WAHLIN – Can’t Have (Produced by SICK INDIVIDUALS)(Lyric Video)

「歌だけでなく様々な表現にチャレンジしたい」

─今や本当に多くの人たちがエマさんの歌を耳にしていますが、ご自分ではどんな心境ですか?

ありがたいのと同時に、ものすごく驚いています……(笑)。ただ、周囲の変化に流されないよう、これからも自分らしくいられたらいいなと思っていますね。

──コロナによるステイホーム期間はどのように過ごしていましたか?

人と直接会えなくなったのはとても辛かったですね。今は普通に学校に通っていますが、緊急事態宣言の前後は授業がオンラインになって、それが個人的に合っていませんでした。もともと自分から人に連絡を入れるタイプではないのですが、友人に連絡をしたり、「ビデオ通話しない?」と言ったりするようになったのは、個人的にはかなり大きな出来事でした。

そのうちに、友人を介して今まで一度も会ったことのない人とリモートでの会話をきっかけに仲良くなって。その中には音楽をやっている人が数人いるんですけど、私から連絡を入れて「一緒に音楽を作ってみない?」と誘ったこともあります。

──それは大きな進歩ですよね。映画を観たり音楽を聴いたり、普段よりもインプット量も増えましたか?

映画はたくさん観るようになりましたね。一番多いのはNetflixのオリジナル映画。『好きだった君へのラブレター』や『キスから始まるものがたり』が面白かったです。音楽も、今まで聴いたことのなかったようなジャンルも聞くようになりました。ジャズっぽい雰囲気で始まって、途中からヒップホップっぽい展開になっていく曲があって、「こういう音楽もあるんだ!」と思いましたね。

『好きだった君へのラブレター』予告編 – Netflix

──ステイホーム期間が続いて精神的に辛くなったときなど、エマさんはそれをどう乗り越えていますか?

自分で疲れたなと思ったり、精神的にしんどくなったりしたときは、いつもノートに自分が思っていることをガーっと書き殴っています。そうすると、そこから「これを曲にしたいな」と思えるフレーズが見つかったりするので(笑)。

──文字にしてみることで、自分の気持ちと客観的に向き合えるようになることはあるかもしれないですね。

そう思います。

──それを作品にすることで、セラピー的な効果もあるだろうし、その曲を聴いた他の人の心を癒すことにも繋がるし。

はい。そうなったら嬉しいですね。

──まだまだ大変な状況が続きそうですが、そんな中でエマさんはどういう活動をしていきたいですか?

今はライブなど表立った活動ができないのはもどかしいですが、この期間にたくさん曲を作ったり、歌の練習をしたりして、状況が良くなった時にたくさん披露できたらいいなと思っています。それに、歌だけでなく演技やダンス、絵画など様々な表現にこれからもチャレンジしていきたいですね。

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Text by Takanori Kuroda

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EMMA WAHLIN(エマ・ウォーリン)
天性の歌声で、ボーダーレスに活動するシンガー、エマ・ウォーリン。
アメリカ、スウェーデン、日本と多国籍なルーツをエマは幼少期よりアメリカ、ヨーロッパ、アジアを行き来する中で、音楽面のみならす各国のカルチャーに影響を受けながら感性を伸ばしていく。
小学生の頃からAdeleやSia等に強い影響を受け、K-POPも含めてワールドスタンダードの音楽と自分を重ねるようになる。中学校の年齢に差し掛かる頃には、楽曲を一度耳にすれば表現できる感性と、オリジナルかつ類い稀ない歌唱力で、国境を超えたシンガーとしての自身のアーティスト・ビジョンを描き出し、単身渡米。現在は米国ロサンゼルスを拠点に、 アーティストとしてのスキルと感覚をさらに昇華させるため、アーツスクールに在学しながら数々の著名プロデューサー陣と共に精力的に楽曲制作を行っており、ジェネレーションZを代表する次世代の世界的ディーバとして活躍が期待される。

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RELEASE INFORMATION

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Here Forever

EMMA WAHLIN
レーベル:Knees Up
配信ダウンロードはこちら

EVENT INFORMATION

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バーチャル渋谷 au 5G X’mas

期間:2020年12月20日(日)〜25日(金)
料金:すべてのイベント入場無料

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