INTERVIEW FOR FUJI ROCK

TENDOUJI

Photo by Kodai Kobayashi
Text by Takanori Kuroda

     

いよいよ直前に迫った<FUJI ROCK FESTIVAL(以降、フジロック)>。みなさん、楽しむ準備は万全ですか?

Qeticでは、今年3日目の苗場食堂に出演が決定しているTENDOUJIに、<フジロック>直前のインタビューを敢行。とにかくライブがハチャメチャでハッピーと評判の彼らに、<フジロック>初出演の意気込みはもちろん、苗場での思い出や今年楽しみにしているアクトなど、ざっくばらんに語り合ってもらいました。

結成当時から「<フジロック>出演」を目標の一つに掲げたという4人。昨年11月にリリースされた通算4枚目のEP『FABBY CLUB』に引き続き、片寄明人(GREAT3)をプロデューサーに迎えて現在制作中の新作のことや、Teenage Fanclubのオープニングアクトを務めたとき、ノーマン・ブレイクからもらったライブに向けてのアドバイスなど、貴重なエピソードをお届けします!

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INTERVIEW:TENDOUJI

──今回、<フジロック>への初参加が決まった心境をまずお聞かせください。

アサノケンジ(Gt/Vo) 嬉しいです。僕らずっと<フジロック>に出たくて、毎年ツイッターとかでも「全然(出演の)連絡がこないんだけど」みたいにボケてたんですよ(笑)。

モリタナオヒコ(Gt/Vo) 元々バンドをやろうと思ったのも、フジロックを観に行ったのがきっかけでしたからね。友達のバンドもみんな出るようになったし、毎年「お前ら今年、決まったらしいじゃん」みたいな噂を流され、「いやいや、決まってないから!」って突っ込むパターンを繰り返してたので(笑)、そろそろちゃんと出たいと思っていました。

アサノ 出るって決まった時に、バンド仲間や友人、お客さんと周りがみんな喜んでくれたので、それも嬉しかったですね。

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──プライベートで苗場に行ったことはありますか?

アサノ あるけど、3日間丸々参加したことは誰もなくて。

モリタ 友達のバンドを観に行くことが多かったですね。初めて行ったのはSuchmosやYogee New WavesがROOKIE A GO-GOに出た年だから5年前かな。まだ僕らバンドをちゃんと始める前で、<フジロック>に日本のインディーバンドが出られるんだと思って超感動しました。「<フジロック>、最高のフェスだな。出たいな」と強く思ったのを覚えています。

アサノ 俺は3年前に初めて行って。Red Hot Chili PeppersとMONO NO AWAREを観て、朝まで遊んで帰ってきました。去年は初めて昼間から見に行ったんですけど、それまで野外フェスとか行ったことがなかったので、フェスっぽい格好? みんなポンチョとか着てるのを、それっぽく真似したのだけど、防水じゃなくて布だったし足もビーサンだったから、一瞬でドロドロになっちゃって「帰りたい」ってずっと思ってました(笑)。

モリタ フェスとかライブハウスへ行くような青春時代を送ってこなかったので、「フェスといえば92年の<レディング・フェスティバル>でしょ?」みたいなノリで。当時の映像を観て、みんなCONVERSEのスニーカーにデニムとネルシャツで、グチャグチャになってはしゃぎまくってるのかなと思って行ったら、そんなやつ1人もいなくて。みんな本格的なアウトドアのウェアで重装備していて衝撃を受けましたね。

ヨシダタカマサ(Ba) 僕は2015年に初めて行きました。ちょうどTempalayと知り合ったばかりの頃で、彼らがROOKIE A GO-GOに出るから「観に行きたいな」と思って。

アサノ バイクで行ったんだよね、1人で。

ヨシダ 確か3日目の夜だったか、バイト終わりに「今から行こう」と思ってバイクを飛ばしました。

一同 (笑)。

ヨシダ チケットもなかったしギリギリまで迷ってたんですけど、行ったらすごい楽しくて。

モリタ あの時にヨッシー(ヨシダ)が送ってくれた動画、本当に衝撃を受けましたね。てか、身近で<フジロック>出るやつがいると思ったら、ちょっと悔しい気持ちもあってマトモに観れなかった。ケンジは特に興奮してたよね?

アサノ いやもう、びっくりした。当時のTempalayは対バンしててもお客さんとか全然いなくて。そういう奴らが、動員とか関係なく純数に音楽だけの力で苗場に出てるの、マジですげえと思って。「やべえ、普通じゃいられねえ!」ってずっと騒いでましたね(笑)。

ヨシダ ほんと、僕も普通じゃいられなかったです。ただ、翌朝からバイトだったので、明るくなる前に東京に戻ってきましたけど(笑)。

オオイナオユキ(Dr) 僕はまだ<フジロック>に行ったことがなくて。去年は配信を観てましたね。自分たちのライブの出番直前までマック・デマルコを観てて、それでステージに上がったから……。

モリタ その時だけナオユキのドラムがユルユルだったよね(笑)。

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──今回、楽しみにしているバンドってありますか?

アサノ 僕はSuperflyとKing Gizzard & The Lizard Wizardですね。

モリタ King Gizzard & The Lizard Wizardは俺も楽しみ。いいバンドだよね。あとは、初日のMitskiやyaeji、深夜のKAYTRANADAが楽しみ。中でもyaejiがめっちゃ好きで、まじで友達になりたいですね。世界で活躍しているアジアのアーティストに色々話を聞きたい。

ヨシダ 僕はKhruangbinが楽しみですね。この間の来日公演は行けずに、ずっとYouTubeで観てたので。

オオイ 今、出てきた外国のバンド、一つも知らなかったので予習して行こうと思いました。僕はTempalayが楽しみですね。

Tempalay “のめりこめ、震えろ。”(Official Music Video)

──TENDOUJIを結成してすぐ、Tempalayやドミコと出会ったことは活動にかなり大きな影響を与えているそうですね。

モリタ 俺ら、バンドやるのもTENDOUJIが初めてで、バンド仲間とかも全然いなかったから、すぐに彼らと知り合って。しかも唯一「カッコいい」と思えたバンドだったので、ほんと会うたび刺激をもらっていました。

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──昨年11月にリリースされた4th EP『FABBY CLUB』は、片寄明人さんがプロデュースを手掛けていますが、片寄さんとの出会いもバンドに変化をもたらしましたか?

モリタ レコーディングがめっちゃ楽しくなりました! 感覚が近い人と一緒にモノを作るのって、本当に大きな喜びがあって。自分の頭の中にあったアイデアが、どんどん具体的なイメージに近づいていくというか。「この曲は、こんな感じにしたいんだよね?」って、片寄さんが提示してくれるリファレンスがまあ、ことごとく当たってるんですよ(笑)。

もちろん僕らはGREAT3も大好きだし、片寄さんのような歴史を作ってきた人から直接知恵を授かるのって、ほんと光栄だなと思っています。

モリタ 実は今、新作のレコーディング中で、それも片寄さんにプロデュースしてもらっているんですよ。この前1曲だけラフで軽くミックスしてもらったんですけど、マジでハンパないものになると思います。とりあえず日本人でこの感じ出せてる人もいないし、たぶんおれらが最初になるんじゃないかなって。

アサノ まだ歌入れもしてないし、この段階で自分の音源を何度も聴き返すことなんて一度もなかったんですけど、もうリピートしまくってますね(笑)。

モリタ 最近、Spotifyで音楽を聴くことが多いんですけど、そうすると海外の音と日本の音の差に愕然とするんですよね。音圧もそうだし、アプローチの仕方もそう。僕ら、やるならどこに出しても恥ずかしくないような、世界基準の音源を作りたくて。そのアプローチを常に模索しながらやってきたんですけど、ようやく一つ達成した感はありますね。「これだ、これでいける!」って、ラフミックスが終わった瞬間に思えたし。

アサノ 早く全部終わらせて、リリースしたい。そして休みが欲しいですね(笑)。

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──メンバーみなさん、もともと中学からの友人なんですよね?

モリタ はい。バンドは昔からやりたかったんですけど、28歳の頃に「今がラストチャンスだな」と思ったんです。とにかく毎日がつまらなかったんですよ。仕事もつまらなかったし、当時付き合ってた彼女がとにかくイケメン系のバンドマンが好きな子だったので「このままじゃ寝取られる」と思ったのが、本気でバンドを組むきっかけでした(笑)。とにかくその頃は、劣等感にまみれてたし、生きづらいという感覚が常にあって。

アサノ マジでこじらせてたよな、俺ら以外の友達も全然いなかったし(笑)。

モリタ バンド始めてからは余計そうなりましたね。仕事なんか行くより、マジでこいつらとつるんでる方が100倍楽しいって。だったら、こっちの人生に賭けてみようって。

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──もちろん音楽も大事だけど、この4人でいることも大事というか。

モリタ 少なくとも俺はそうでしたね。気が合わないヤツと一緒だとマジでしんどいっていうのを、社会人になってめちゃくちゃ痛感したので。笑いのツボとか、面白がるポイントとか、カッコいいと思うセンスとか、そういうのが一緒のやつといる方がいい。「靴がダサいヤツとは一緒にいられねえな」って思っていますね。

──(笑)。音楽的には、どんなバンドを目指していましたか?

モリタ 90年代のNirvanaやTeenage Fanclubが大好きで。いつもYouTubeに上がっている動画を観ながら「こういうライブやりたい」って思っていますね。去年、Teenage Fanclubのオープニングアクトをやったときに、ノーマン(・ブレイク)におそるおそる訊いてみたんですよ。「いつもライブやるときに心がけてることあるの?」って。そしたら彼が「そんなのないよ。ミスってもいいしメチャクチャになってもいい。毎回違うライブを観たくてお客さんも来ているわけだろ? 適当に楽しんじゃいなよ」って言われて。ただあの人たちよく考えたらクソ売れてるんで、あんまり参考にならないなと(笑)。

──しかも、演奏メチャメチャしっかりしてますからね(笑)。

モリタ そうなんですよ(笑)。でも、その姿勢みたいなものは共感しました。

アサノ 僕ら、4人で共有しているライブのイメージがあって。それは、さっきモリタが言った92年の<レディング>に出ていたTeenage Fanclubのライブ。もう客が泥だらけで、ゆるい曲でも超ブチ上がって踊り狂ってるんですよ。あれが理想ですね。

Teenage Fanclub – Reading Festival 1992

モリタ そのこともノーマンに話したんだけど、「そうだったっけ?」みたいな反応だったね(笑)。

──さて、今年のフジロックは苗場食堂に出演ということですが、とにかくハチャメチャで楽しいと評判のTENDOUJIのライブを初めて観るお客さんに、オススメの楽しみ方などありますか?

ヨシダ ほんと予習とか何も必要ないので、気軽にふらっと遊びに来て欲しいですね。

モリタ そうですね。フジロックとか、俺らよりも観るべきバンドたくさんあると思うし、でもそんな中わざわざ観に来てくれた人たちには、とにかくフリーマインド、オープンマインドで楽しんでもらいたいし、俺らも楽しんでもらえるように精一杯演奏します!

アサノ めっちゃ晴れてるか、土砂降りの豪雨かどっちかがいいですね。

モリタ えー、豪雨はやだよー(笑)。

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TENDOUJI – Killing Heads

Text by Takanori Kuroda
Photo by Kodai Kobayashi

FUJI ROCK FESTIVAL 2019

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2019.07.26(金)、27(土)、28(日)
新潟県 湯沢町 苗場スキー場
9:00 開場 11:00 開演 23:00 終演予定

詳細はこちら

TENDOUJI

2014年、中学の同級生で結成。自主レーベル「浅野企画」を設立して、これまで3枚のEPと1枚のフルアルバムをリリース。
類まれなメロディーセンスと90年代のオルタナシーンに影響をうけた爆発力のあるサウンドを武器に、全ての会場をハッピーなグルーヴに包みこむ4人組バンド。2018年には「RUSH BALL」「BAY CAMP」などの国内フェス、そしてアメリカ最大級のフェス「SXSW」にも出演を果たす。2019年2月には、グラスゴーの至宝バンド「TEENAGE FANCLUB」の来日公演のサポートアクトを務める。また「ARABAKI ROCK FEST.19」「VIVA LA ROCK 2019」「COMING KOBE」「百万石音楽祭 2019」など大型フェスに続々と出演し、シーンを席巻。「FUJI ROCK FESTIVAL’19」にも出演が決定。
9/28(土)TENDOUJI Presentsの自主企画『MAKE!TAG!NIGHT!!! vol.3』を、POLYSICS・崎山蒼志を迎えて恵比寿リキッドルームで開催。
東京インディ/オルタナ・シーン屈指の愛されバンド、TENDOUJI。

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