こちらのページでは、「富士祭電子瓦版」の人気企画である「TALKING ABOUT FUJI ROCK」から、過去に登場したフジロック’22出演アーティストのインタビューを一部ご紹介。まずは2021年以前のインタビューから。フジロック’22にも登場する中村佳穂さんがフジロックに初めて参加した際のエピソードや、初出演時のステージの印象を語っています。
中村佳穂
━━なるほど(笑)。そんな中村さんは、2016年に<フジロック>初出演を果たしているんですよね。苗場に行ったのもこのときが初めてだったとか。
そうですね。アクティブな人間ではないから、キャンプもしたことないし道具も何一つ持ってなくて。せめて動きやすい服装にしようと、スニーカーを買ってジーパンを履いて、しかも半袖姿で行ったものだから、現地でめっちゃ寒い思いをしました。
━━苗場の洗礼をモロに浴びてしまった(笑)。
ラインナップもすごく魅力的だし、<フジロック>にはぜひ行ってみたかったんです。でも、いざ出演が決まると、物凄くビビってしまって。<フジロック>に行く人は、しっかり用意を揃えて、準備万端でフェスに臨んでいる印象があったんですけど、そういう店にも行ったことがないから、何を買っていいのかわからなかったんです。それで当日、場違いな服装でステージに立って、「あいつらナメてるやん!」みたいに思われたらどうしよう……みたいな。
…(中略)…
━━当日のステージはどうでした?
もちろん、すごく楽しかったです。いつも仲良くしてる人たちがチケットを買って、スタッフしに来てくれたりしてて。ちょうどアルバムが出たタイミングだったし、「たくさんCD売って、いっぱい食べて、グッズとかも買おう!」ということで、お客さんにもどんどん呼びかけて。アヴァロンは物販ができるので、すっごく並んでもらった覚えがあります。
…(中略)…
━━あとはさっき、フィールド・オブ・ヘヴンのピザの話をしていましたけど、音楽以外で楽しみなことはありますか?
私はもともと、食べ歩きが好きなんです。出来かけの料理を食べるのと、人が作ったやつを勝手に食べるのと、食べ歩きが一番美味しいと思ってるので。いい景色で食べ歩きなんて最高に決まってるし、そこにいい音楽が鳴っていたら言うことないですよね。
━━間違いないです。
衣食住があってこそ音楽ができると思っているので、自分のイベントを企画するときは、衣服やご飯を作る人に必ず出店してもらっているんです。私はそういう仲間が作ったものを食べたり着たりして、彼らは私の演奏を楽しみながら、自分の作るものに活かしてくれる。そういう意味で、音楽好きの出店がたくさん集まる<フジロック>はとても豊かだと思うし、なるべく食べたり遊んだりしたいなって思ってます。
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ここからは今年実施したAwichさん、角野隼斗さんへのインタビューより、フジロック初出演への意気込みや、ステージでの演出についてのお話をご紹介します!
Awich
━━<フジロック>初出演、おめでとうございます。決定の知らせを聞いたのはいつでしたか? またそのときは率直にどう思いましたか?
たしか今年の頭、日本武道館(3月14日)をやる前ですね。最初にその知らせを聞いたときは、純粋にめちゃくちゃうれしかったです。<フジロック>にはこれまで何度か遊びに行ったし、私自身ああいう大掛かりなフェスに行くのは<フジロック>が初体験だったので、たくさん楽しい思い出があります。ただやっぱり私はプレーヤーだし、「自分もやりたい」「次こそは」と思っていたので、今年やっとだなって感じですね。
…(中略)…
━━Awichさんはこれまで曲の中で強烈なパンチラインをいくつも残してきましたが、ここにきて『Shook Shook』の「まさか女が来るとは」のように、多くの人が「まさかAwichが<フジロック>に来るとは」と思っているはずですよ。
そう思っていてください。現状で決まってる内容だと、ステージはRED MARQUEE。演出はdutch_tokyo(ダッチ トーキョー)と一緒にステージを考えてます。光とかレーザーとかを使える環境だとめちゃくちゃ壮大にできるけど、そうじゃないときって自分が主体にならないといけない。それは私にとって初心に戻る感覚でもあります。最近の大きなステージは、コントロールされた演出の中で自分がバチッと合わせてキメるみたいなものをやってきた。ただ<フジロック>はそうじゃない想定をしてるので、自分の動きとか感情とか表情とかで、基本的には勝負しようと思ってます。
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角野隼斗
━━今年の<フジロック>出演が決まった感想を聞かせてください。
驚いていますね。自分が本来いるフィールドとは全く違う場所であることは間違いないので、「僕が出ていいんですか?」みたいな(笑)。
━━でも、これまでも角野さんは世代やジャンルを越境した活動を積極的に行ってきたわけじゃないですか。
ええ。だからこそ今回オファーをいただいたとは思うんですけど。ビクビクしていますが、楽しみな部分もとてもあります。
…(中略)…
━━今のところは、セットリストなど決まっていないのですね?
めちゃくちゃ迷ってるんですよ(笑)。でも<フジロック>だからといって特別に寄せるわけではなく、自分のスタイルでできることの最大限を尽くそうと思っています。クラシックの作品と、自分の作品を織り交ぜて、グランドピアノに加えて自分のアップライトピアノも持ち込もうと思います。一般的にクラシックとか、ピアノというと癒しの音楽・上品な音楽という印象がおそらくあるけれど、それを壊していけるようなステージにできたら良いなと。
…(中略)…
━━さて、今年の<フジロック>ですが気になっているアクトはいますか?
まずは中村佳穂さん。同じステージのようなのでとても楽しみです。この日のステージは奇妙礼太郎さんやALTIN GÜN(アルトゥン・ギュン)、ハナレグミさん、七尾旅人さんなど一筋縄ではいかないラインナップ。本番までは気が気じゃないけど、自分の演奏が終わったらめっちゃ楽しめそうです(笑)。本当はパソコン音楽クラブやどんぐりずも観たかったんですけど、30日は名古屋で公演があるので当日のみの参加なんですよ。でも僕のバンドPenthouseも深夜の苗場食堂で演奏することが決まったのでそれも楽しみです。
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