「RAMPAGE=暴れ回る」という名のままに、シーンを席巻している16人組ダンス&ボーカルグループ・THE RAMPAGE from EXILE TRIBE。2017年1月のメジャーデビュー以降、総勢約12万人を動員したホールツアー、総勢約26万人を動員したアリーナツアーを立て続けに完遂、今年2月には3rdアルバム『REBOOT』をリリースし、その圧倒的な実力と存在感を示し続けている。

今回は、同グループのパフォーマーとして活動中の藤原 樹を招き、彼の出身地である「北九州市」をテーマにインタビューを敢行。現在の活動の礎となった地元での思い出や、出身地を聞かれて「北九州市」と答えるという生粋の“北九人”らしいエピソードなど、この街のことをよく知っている人にとっても、印象が定まらないという人にとっても、これまでのイメージが塗り変わるような北九州市の魅力を藤原 樹の視点で掘り下げていこう。

INTERVIEW:藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_7

生まれも育ちも北九州市。勝手に市を背負っているような気持ち

2017年、シングル「Lightning」でメジャーデビューを果たしたTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE(以下、THE RAMPAGE)。同グループ発足以前からGENERATIONSのサポートメンバーとしても活動していた藤原 樹が生活の拠点を東京に移したのは、2016年のこと。それまでは実家と東京との往復をひたすら繰り返し、多忙を極める毎日にあって、なおストイックにパフォーマンスを磨き続けてきた。

彼の地元・福岡県北九州市。
県最北端に位置し、関門海峡を挟んで本州と隣接する九州の玄関口だ。

大型商業施設が点在する市の中核部・小倉北区をはじめ、国の天然記念物「平尾台」を擁する自然豊かな小倉南区、観光スポット「門司港レトロ」が有名な門司区など、それぞれ特色を持つ7つの区からなる北九州市。なかでも藤原が生まれ育った八幡西区は、市内で最も人口が多く利便性の高い副都心的エリア。近年「住みたいまち」として移住希望者のあいだで注目度が高まっている、文化と自然に彩られた街だ。
藤原の幼い頃の記憶も、もちろん北九州市の風景とともにある。

──生まれも育ちも北九州市ということですが、まずは樹さんの幼少期の思い出から聞かせてもらえますか?

たくさんありますが、たとえば小さいときは家族で「スペースワールド(※2018年に閉園)」に行ったり、住んでいる区で開催されるお祭りにもよく遊びに行っていました。そこに毎回ゲストが来るんですけど、ある年にEXILEのモノマネをしているダブルネームさんが来られていて。僕はそのとき既にEXILEの大ファンだったので、すごく楽しかったことをよく覚えています。それと、「畑貯水池」っていう緑がきれいなスポットがあるんですけど、あたたかい季節になると車に自転車を積んで朝から家族で池の周りのサイクリングロードを走ったりもしていました。

──いろんなところへ出掛けられていて、ご家族みんな仲良しなんですね。

仲良し、ですね。今でも実家に帰ると家族みんな喜んでくれるし、おばあちゃんなんて東京に戻るとき毎回泣くので、こっちまで泣きそうになっちゃいます。僕は3つ子で、妹2人と上に姉もいるんですけど、高校生くらいまで一緒に買い物に行ったりしていましたね。小学校2年生のときにダンスを始めたのも、母と姉が通っていた小倉のスクールに妹たちと行くようになったのがキッカケでした。その頃、本当は学校の野球クラブに入りたくて、正直ノリ気じゃなかったんですけど。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_2

──そのときのがんばりが今につながっていると思うと、感慨深いですね。

市内にたくさん劇場があるのでコンサートを観に行っていましたし、スクールの発表会として市内のいろんなショッピングモールを周って人前で踊っていたので、そこがモチベーションになったのかもしれないです。気付いたら兄弟の誰よりもダンスに夢中になっていました。一度「リバーウォーク北九州」の中にある「北九州芸術劇場」の大きなホールで踊ったことがあるんですけど、発表が終わったあと「もっと大きなステージに立ちたい」と思って。そこから、本気でダンサーを目指すようになりました。

──今では、THE RAMPAGEの活動で北九州市に訪れることも多いのでは?

結構ありますね。THE RAMPAGEのメンバーになって一番最初の『武者修行』では、小倉駅前でパフォーマンスさせていただいたり、門司港レトロの近くで「100degrees」のMV撮影をさせていただいたり。ちなみに映画『HiGH & LOW』も北九州で撮影されたんですよね(※『HiGH & LOW THE MOVIE 2/END OF SKY』『HiGH & LOW THE MOVIE 3/FINAL MISSION』の2作品)。

──多彩なロケーションを生かして、北九州市役所の協力のもと様々な映画・ドラマの撮影地になっているそうです。仕事で地元に帰ってくるのって、どんな気分ですか?

嬉しいです、やっぱり。勝手に北九州市を背負っているような気持ちです(笑)。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_1

魅惑の北九発祥グルメと離れて気づいた地元の「らしさ」

ラーメン・もつ鍋・明太子。「福岡県」と聞いて一般的にイメージされる食べものの代表格といえば、このあたりだろう。しかし、いくら同じ県とはいえ北九州エリアと博多エリアとでは食文化や言葉のイントネーションに違いがあることをご存知だろうか?

たとえば、北九州エリアには知る人ぞ知る発祥グルメが多数ある。港町のとある喫茶店で生まれた門司港名物「焼きカレー」や蒸した細麺が特徴の「戸畑チャンポン」、宇都宮・浜松と並ぶ日本三大餃子のひとつ「八幡餃子」、大正時代からの超ロングセラー駅弁・折尾駅名物「かしわめし」も外せない。どのグルメも調べてみればその土地のディープな一面が見えてくる、地元の人々が長年にわたって守り愛し続けてきた味ばかりだ。

標準語で言うところの「すごい」も、博多なら「ばり」、北九州なら「でたん」と、話し言葉にもあからさまな違いがある。語尾に「ち」や「ちゃ」をつけるのも“北九弁”の特徴だ(例「博多弁と北九弁っち、ちょっと違うっちゃない?」)。こうした食や言葉の特徴は、藤原自身も上京して気づくことが多々あったという。

──樹さんの方言を聴きたい方、たくさんいそうですね。

よく「方言で喋って!」ってリクエストされたりはします。そう言われると逆に喋れなくなるんですけど(笑)。地元に帰ったときは今も方言で話しますし、東京にいても同じ福岡県出身の人と話すときは思わず出ちゃうことがありますね。

──今もお話していて、なんとなくイントネーションに北九州みを感じています。

出ちゃってますか? 前、朗読劇に出演させていただいたとき「靴」のイントネーションを注意されて初めて気づきましたね。僕はずっと「く↑つ↓」って言っていたんですけど、「く→つ→だよ」って(笑)。そういう微妙な違いが、ふとしたときに出ているのかもなって思うことはあります。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_6

──ちなみに、小倉のショッピングモール「チャチャタウン」のチャチャも方言の「ちゃ」が由来だそうですね。昨年の開業20周年イベントで、樹さんはビデオコメントを寄せていらっしゃいましたね。

そうですね。ビデオコメントで「チャチャタウン」の思い出話をさせていただきました。ダンスの発表会で踊ったこととか、小さいとき観覧車に乗ったこととか。1階にあるイベント広場で何度も踊ったことがあるんですけど、大人になって改めて行くと「こんなにコンパクトだったっけ?」っていうくらいスケール感に変化を感じました。

──馴染み深い場所だからこそ、自分の成長を感じられたのかもしれませんね。さて、THE RAMPAGEには九州出身の方が樹さんを併せて5名いらっしゃいますが、メンバー同士で九州トークをすることはありますか?

それぞれの地元自慢はよくしますね。たとえば、ボーカルの(吉野)北人さんは宮崎県出身なんですけど「宮崎は星がキレイだ」って結成してからずっと言っています。あと、浦川(翔平)は地元・長崎県の観光大使をしているので長崎のいろんな話を聞くし、与那嶺(瑠唯)からも沖縄の話を聞いたり。THE RAMPAGEは意外と九州出身メンバーが多いので、その5人でプロモーションを周ったりイベントに出演させていただくこともあります。

──たとえば、樹さんが観光大使的な目線でメンバーに北九州市をアピールするなら、どんなところを推しますか?

やっぱり食べ物ですね。九州ってご当地ごとにおいしいものがありますけど、福岡県は特においしいものが多いと思うので。僕が特に好きなのが、北九州発祥のうどん屋さん「資さんうどん」。東京に来てビックリしましたもん、「資さん、ないの!?」って(笑)。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_8

──地元のテレビ番組に出演された際も、特別なときに食べたいものとして「資さんうどんの牛丼」を挙げていらっしゃいましたね。

小さいときから食べているし、今でも帰省したら必ず食べますね。初めて食べたときの感動は、今でも覚えています。「なんだ!? この甘い牛丼は!」って。うどんのつゆも東京のうどんと地元のとではやっぱり違いますね。

──基本的に九州は、醤油もお出汁も比較的甘めですよね。うどんといえば、焼うどんが北九州発祥のグルメだって、ご存知でしたか?

それは、東京に出てきてから知りました。食べ物関連で東京に出てきてもうひとつ驚いたのが、焼き鳥屋さんに豚バラ串がないんですよね。あるところにはあるんですけど、注文のときに「豚バラで!」って言ったら、「ここ、焼き鳥屋だぞ!」って突っ込まれました。あと、砂肝のことを「砂ずり」ってずっと言っていたんですけど、これもバカにされて(笑)。そういえば、地元の「いなかもん」っていう焼き鳥屋に家族でよく行っていました。有名な店だから行くと毎回並ぶんですけど、すごくおいしいんです。

同じ県だけど福岡市とは違うので、必ず「北九州市出身」と答えます

主張の強い方言やテレビで取り上げられるド派手な成人式などから「北九州」に対して、あまりポジティブなイメージを持てないという人がいることも事実だろう。

しかしここ十数年間で同市の様相は、そうしたイメージと大きくかけ離れたものへと進化している。充実した交通網と点在する大規模商業・エンタメ施設。少し足を伸ばせば海も山も満喫できる自然と共存する都市。「子育てしやすい街として9年連続 第1位」や「オトナが住みたい地方 第1位」(出典:北九州ライフ)に選ばれたと聞けば、メディアに伝聞する物事がほんの一片でしかないと理解できるのではないだろうか。

そして、洗練された都市の背景にある奥深い伝統や文化、そこで育まれた人々の気質が北九州市という土地の魅力を底上げしていることは言うまでもない。藤原自身、「北九州市出身であること」について、思うことがあるという。

──東京に出てきて数年になりますが、客観的に見た「北九州市」って、どんなイメージですか?

地方都市の穏やかさはあるんだけど、田舎過ぎない。ゆったり過ごせる環境だなって思います。やっぱり東京に来たからこそ、地元の良いところを感じることはすごくありますね。自然も買いものする場所もあって、すごく恵まれていたんだなって。それと、北九州は、仲間を思いやる人が多いなって思います。僕も、仲のいい地元の友達とはこれから何十年先も付き合っていくんだろうなっていう深い絆みたいなものを感じているし、子どものときからそういう感覚で友達と過ごして、そのまま成長してきた感じです。

──自分が育った北九州市という環境に、誇りがあるんですね。

僕、出身を聞かれたら「北九州市出身です」って答えるんです。同じ福岡県だけど、福岡市とは違うので、必ず「北九州市」って言うようにしています。実際、北九州市出身って答えると、「ああ、ちょっとガラが悪いところね」って言われることもあるんです。でも、そこは全力で反論しています。確かに、昔はそういうイメージがあったのかもしれないけど、僕らの世代はまったくそんなことなくて。成人式とかも派手ですけど、意外と中身はしっかりしているし、男気とか友情とか自分の信念を持っている人が多いんじゃないかなって。僕の生き方も、北九州の人そのものだと思います。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_4

──このインタビューを通じて、北九州市の新しい解釈が広まると嬉しいですね。THE RAMPAGEとしては、この春NEWアルバム『REBOOT』を引っさげてのツアーが開催されますね。2021年は、どんなパフォーマンスを見せてくれますか?

2020年は予期せぬ事態でツアーが中止になって、僕らも1年間ファンのみなさんの前でライブが出来ていないので、全国の待ってくれている方たちに会いにいくというのが今年の大きなテーマです。北九州でもぜひライブをやりたいです! 2020年はネガティブなことが多い年ではありましたけど、僕らにとってはプラスにつながることもありました。たとえば、オンラインライブがやりやすい環境になったり、ライブで直接会えないぶんSNSを使ってコミュニケーションを深めたり。ライブが出来なかったぶん、違うかたちでエンタテイメントの幅を広げられたので、そこをプラスにして、悔しかった想いも全部のせて、ライブや舞台を通じて全力で発信していきたいと思っています。

福岡県「北九州市」を知ってる?藤原 樹(THE RAMPAGE from EXILE TRIBE)が語る、地元の風景 interview_fujiwara_itsuki_3

Photo by 横山マサト
Interview/Text by 野中ミサキ(NaNo.works)
Presented by 北九州市

RELEASE INFORMATION
『REBOOT』

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE
2021.02.24 ON SALE!!

<豪華盤初回>

①【豪華盤(3CD+2DVD)】
RZCD-77305~7/B~C ¥8,980(本体価格)+税
<初回仕様>三方背ケース・フォトブック封入
※初回仕様の在庫が終了次第、三方背ケース・フォトブックのない通常仕様に切り替わります

②【豪華盤(3CD+2Blu-ray Disc)】
RZCD-77308~10/B~C ¥8,980(本体価格)+税
<初回仕様>三方背ケース・フォトブック封入
※初回仕様の在庫が終了次第、三方背ケース・フォトブックのない通常仕様に切り替わります

<5形態共通 初回封入特典>
スマプラフォトブック / シリアルコード

<豪華盤通常>

①【豪華盤(3CD+2DVD)】
RZCD-77305~7/B~C ¥8,980(本体価格)+税
<初回仕様>三方背ケース・フォトブック封入
※初回仕様の在庫が終了次第、三方背ケース・フォトブックのない通常仕様に切り替わります

②【豪華盤(3CD+2Blu-ray Disc)】
RZCD-77308~10/B~C ¥8,980(本体価格)+税
<初回仕様>三方背ケース・フォトブック封入
※初回仕様の在庫が終了次第、三方背ケース・フォトブックのない通常仕様に切り替わります

<5形態共通 初回封入特典>
スマプラフォトブック/シリアルコード

<通常盤>

③【CD+DVD】
RZCD-77311/B ¥4,980(本体価格)+税

④【CD+Blu-ray Disc】
RZCD-77312/B ¥4,980(本体価格)+税

⑤【CD ONLY】
RZCD-77313 ¥2,980(本体価格)+税

<5形態共通 初回封入特典>
スマプラフォトブック/シリアルコード

収録内容

★CD収録内容(①~⑤共通)
DISC-1
1. SILVER RAIN
2. SHOW YOU THE WAY
3. FULLMETAL TRIGGER
4. WAKE ME UP
5. FAST LANE
6. BAD LUV
7. INVISIBLE LOVE
8. FEARS
9. MY PRAYER 
10. INTO THE LIGHT 
11. ESCAPE
12. LIVIN‘ IT UP
13. BOND OF TRUST

★CD収録内容
THE RAMPAGE LIVE TOUR 2019 “THROW YA FIST” LIVE CD
DISC-4(①/②のみ)
1. THROW YA FIST
2. HARD HIT
3. Fandango
4. LA FIESTA
5. The Typhoon Eye
6. DOWN BY LAW
7. 4 Turntables Session by DJ Sho-hey & DJ IZOH
8. SWAG IT OUT
9. New Jack Swing
10. Can’t Say Goodbye
11. Only One
12. Starlight
13. Over
14. Knocking Knocking
15. Performer Showcase

DISC-5(①/②のみ)
16. Lightning
17. Unbreakable
18. Dream On
19. Beats & Rhyme Session by KAZUMA KAWAMURA & DJ IZOH
20. ELEVATION
21. BREAKING THE ICE
22. Shangri-La
23. Dirty Disco
24. DREAM YELL
25. GO ON THE RAMPAGE

[ENCORE]
26. Determined
27. 100degrees
28. FRONTIERS
29. THROW YA FIST

★DVD収録内容
DISC-2(①~④共通)
【MUSIC VIDEO】
1. FULLMETAL TRIGGER
2. INVISIBLE LOVE
3. FEARS
4. MY PRAYER
5. SILVER RAIN
6. INVISIBLE LOVE(DANCE VERSION)
7. FEARS(DANCE VERSION)

【BONUS VIDEO】

THE RAMPAGE from EXILE TRIBE