WACK>所属の11人組アイドルグループ・GANG PARADE(以下:ギャンパレ)。彼女たちが、12月17日(水)に8thシングル“KIMI☆NO☆OKAGE”をリリースする。

今年6月で活動10周年を迎えたギャンパレ。今作もそれを記念してのものとは、タイトルからも大いに伝わるところだろう。収録された全3曲について聞くのはもちろん、メンバー/グループとも、2025年を総括するような話題で取材を賑やかに締め括ってもらった。今回登場してくれたのは、ヤママチミキキャン・GP・マイカキラ・メイキャ・ノンの4名である。

ちなみに、インタビュー後の写真撮影時、メンバーから次々に飛び交っていた「ハーイみょん」という謎の呪文。グループ内での直近の“バズスラング”らしく、1週間も待たずしてブームは過ぎ去ったと言いながら、まだまだ息は長そうだった。というかそもそも、この言葉の意味とは一体……。記事終盤で、その答えを見つけてもらいたい。

INTERVIEW
GANG PARADE

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──今年6月より、ギャンパレは活動10周年イヤーに突入しています。

キャン・GP・マイカ(以下:マイカ) 今回のシングルも、10周年をお祝いする位置付けのものになっています。これだけ活動していてなお、ギャンパレの幅をさらに広げてくれるような3曲がぎゅっと詰まっています!

キラ・メイ(以下:メイ) どの曲をとっても、いい意味でサウンドがバラバラだよね。

──表題曲”KIMI☆NO☆OKAGE”は、作詞・JxSxKさん、作編曲・草野華余子さんによる想いのこもったメッセージソングに。こちらは歌詞と曲、どちらが先に出来上がったのでしょう。

キャ・ノン(以下 ノン) 曲の方が先でした。草野さん楽曲は今回で3曲目で、レコーディングにも立ち会っていただいて。いつもメンバーごとに細かくディレクションしてくださるのですが、私に対しては「まずは歌詞を音読して、言葉を喋るのと同じ感覚で歌えるようになろう」とアドバイスをくださって。とにかく“伝えたいことだらけ”な歌詞なので、その想いが届けばうれしいです。

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──歌詞に目を落として最初に気になったのが、歌い出しの〈かわいいな また会えるかな〉。このフレーズはずばり、どなたの目線から綴られたものだと感じましたか?

ヤママチミキ(以下 ミキ) 私もそこ、すごく気になっちゃって。我々の事務所の元・社長で創業者である渡辺淳之介さん(=JxSxK)の歌詞って、聴く人によって解釈が変わるものが多い気がするんですよ。今回だとファンの“遊び人”の方々はもちろん、逆に私たちがステージ上から客席を眺めて「かわいい!」なんて思う瞬間もあるから、どちらでも成立しそうだし。

──たしかに。

ミキ 私自身はブースでサビを歌っているとき、メンバーの顔が思い浮かんだりもして……んっ?(と、向かって左隣に座るメイからじっと視線を向けられていることに気づく)

メイ ……私もかわいい、ってこと?

ミキ いや、そこは別に思わなかったけど(笑)。

──心配ないです、かわいいです。私が代弁します。

ミキ あははっ(笑)。2番の歌詞も色々な捉え方ができそうですよね。私たちから卒業したメンバーに向けてだったり、あるいは渡辺さんからの目線だったりするのかも。

メイ 〈君のおかげで バカになれたよ/少しも怖くなかった ちょっと嘘〉なんてサビのフレーズもすごく印象的。遊び人がいればどんな場面も怖くないけど、ほんの少しだけ不安がよぎるのも嘘じゃないから。

──いわゆる「感謝ソング」ということで、レコーディング時に大切な記憶が蘇ってきたりも?

ノン 私の場合、ライブで”CAN’T STOP”を歌っている瞬間を思い出しました。あの曲では途中、客席の遊び人同士で手を繋いでジャンプをするんですけど、日常生活で知らない人同士で手を繋ぎあうなんて滅多にないじゃないですか。そんな光景を見られるのも、ギャンパレのライブだからこそ。私も含め、みんなでバカになれるのが「遊び場」なんですよね。

──とても素敵です。そういえば、みなさんを最後に取材させてもらったのが、昨年夏に”Peace☆超パニック / 一夏”をリリースしたときのこと。その際、”Peace☆超パニック”の歌割りが作家陣と「解釈一致」だったという話題で盛り上がったことをよく覚えています。そのあたり、今作ではいかがでしたか?(参考 GANG PARADE、2024年夏ソングのフックは“シャウト”と“歌舞伎町”?

ノン それでいうと、次の“ラビバアソビバ!!”の方がしっくりきていて。

──では、2曲目の話題に移りましょう。こちらは作詞・菅原卓郎さん、作編曲・滝善充さんと、9mm Parabellum Bullet メンバーによる豪華な提供曲となっています。同バンドとは10月中旬に<ライブナタリー presents GANG PARADE SAY HELLO!2MAN’25>で対バンしたばかりですね。

ミキ 当日は、私たちも生バンドさんについていただいて。普段の対バンではオケ演奏を流しているので、バンド演奏同士という同じ土俵に立たせていただいた感覚でした。まさに異種格闘技、みたいな。とても貴重な経験をすることができました。

メイ 楽曲提供については、ライブ前から「もしお願いできたら」とお伝えしていたのですが、お返事としては「実際のステージを観てみないと、曲が思い浮かぶかどうか……」というのもので。仰る通りだし、だから当日は色々な意味でプレッシャーがあったんです。

マイカ 「勝負っ!」って感じだったよね。

メイ 本当にね。ステージの出来次第で、新曲が生まれるか否かだったから緊張だった! そうしたら9mmのメンバーの皆さん、私たちのステージを舞台袖からずっと観てくださっていて。しかもライブから数日も経たないうちに、こんなに素敵な曲を作って送ってくださるとは。

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──ちょっと待ってください。本日の日付から逆算してみたのですが、制作開始から完パケまでがとんでもないスピード感で進んでいませんか!?

メイ 超特急でした(笑)。

──本当にお疲れさまでした。楽曲について、少し怪しさを纏ったロックチューンに仕上がっています。みなさんのなかでの第一印象はどのような?

ミキ イントロから9mmさん節が炸裂していて、すごく攻撃的だなと。でも、歌詞を読むと優しさに包まれた感覚になるんです。

──ここでの「優しさ」とは具体的に?

ミキ ギャンパレがどんなグループなのかを、卓郎さんと滝さんが理解してくださっている優しさ、ですかね。制作にあたって、私たち一人ひとりのことや、これまで歌ってきた歌詞をたくさん見て、調べてくださったことが伝わってくるんです。

──いわば、作り手の愛情というわけですね。そしてお待たせしました。先ほどのノンさんの話をこのあたりでぜひ。

ノン 歌割りの話ですね! ココ(ココ・パーティン・ココ)が歌い出しを担当しているのがすごく解釈一致でした。これはもうまず間違いないだろうと。私自身の話だと、楽曲中盤に待っているセリフパートの最初をいただけたのがうれしかった(笑)。今回はセリフパートだけ、メンバーが拡声器を通してマイクに声を吹き込んだんです。すごく楽しかったよね。

ミキ うん。9mmさんとしても、初の試みだったみたいです。

──またすごいことを。そんな“ラビバアソビバ!!”ですが、ダンスはどんな振り付けになりそうですか?

マイカ これから作ります!(笑) 卓郎さんと滝さんには振りのイメージも相談をさせていただいて。そうしたら、そもそもの楽曲イメージを教えてくださったんです。なんでも「ギャンパレが違う惑星から、地球に中継を送っている」らしいので、私たちが宇宙人になるのかも? 全体的に不思議な雰囲気を表現しつつ、〈ラ‼︎ビバ‼︎アソビバ‼︎ラ‼︎ビバ‼︎アソビバ‼︎〉のコール部分は、ライブで会場一体となれるようなダンスにできればと思います。

──マイカさんの振り作り苦戦エピソードは、ご本人不在でも前回の取材で話題に挙がっていましたよ。

マイカ 「一夏」のことかな? 読書習慣が身についていないためか、歌詞のなかで誰のどんな気持ちが描かれているのかが掴みづらくて、メンバーに1行ずつ解説してもらったという(笑)。

──最終的な解釈が、主人公が歌舞伎町でホスト狂いまで堕ちるも、見事に沼から脱却するという衝撃の内容に。『KIMI☆NO☆OKAGE』収録曲でも、そういった緊急招集はありましたか?

マイカ 今回は開催せずに済みました。でも“KIMI☆NO☆OKAGE”の振り入れがちょうど明日に迫っているものの……本当にまだまだこれからで(笑)。さっきまで煮詰まっていたんですけど、メンバーの想いや言葉を取材中にたくさん聞けて、「あっ、この子はこんな気持ちでサビを歌ってたんだ」「なるほど、こういう光景が思い浮かぶのか」なんて色々と整理ができたので、振り作りのアイデアがだんだん閃いてきました。その意味では、今日の取材時間はありがたかったです。

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──この時間が役立ったようでなによりです。最後の収録曲は“Happy Yummy Lucky Yummy”。TVアニメ『デブとラブと過ちと!』オープニングテーマにも起用されていますね。私ごとながら、この曲が本当に好きすぎて。昨晩、その旨をXでポストしたところ、メンバーの月ノウサギさんから秒速でいいねをいただきました。

全員 あははははっ(笑)。

メイ いつもながら、エゴサの鬼すぎるよ。

──本楽曲には、共作詞としてメンバーのユメノユアさんが参加しています。タイトルもユアさんが考えたものでしょうか。

ミキ そうだと思います。私たちが約10年前に発表した楽曲“Happy Lucky Kirakira Lucky”のセルフオマージュで、歌詞にもリンクするところがあって。それもあってか、アニメのストーリーとリンクする部分はもちろん、同時にユメノユアという人格もどこか感じられるんじゃないかな。

──なるほど。とにかく歌っていて気持ちのよさそうな楽曲ですよね。譜割が絶妙といいますか。

ミキ たしか音ハメの部分は、共作詞をしてくださったHayato Yamamotoさんの仮歌詞を、ユアがギャンパレらしい言葉に書き換える作り方をしていて。完成まで、ユアから何度も「いま調整してる!」って共有があっただけに、たくさんやり取りをして、最後まで細かく詰めてくれたんだと思います。

──この楽曲を特徴づける〈ギュギュギュギュン!〉というエンジン音のようなラインですが、これはなにをイメージした擬音なのでしょう。

マイカ 主人公の幸田夢子さん(CV 遠藤綾)の走っている様子ですね。原作マンガとアニメ劇中を問わず、夢子さんはよく走るキャラクターなので(笑)。それを聞いて、私も曲中に走っている振り付けを入れようと考えました。

──たしかに2話で、同僚の玉井咲(CV 鬼頭明里)が会社から失踪した際、夢子が彼女を捜索すべく公園を全力失踪していましたね。

メイ そうです、あの音です。夢子さん、めっちゃ駆け回ってた(笑)。

──では、2コーラス目の歌い出しにある〈あれ、なに、、〉の意味は?

ノン 実はこの曲、レコーディングを2分割して行なったんですよ。テレビ尺の1番までを録った後、また別日に間隔を空けて、2番以降を歌う形で。そのときに初めて発覚した〈あれ、なに、、〉という歌い出し。歌うはずの私たちでさえ「急にナニゴト?」ってなりました。

マイカ 本当に突然現れたというか。もしかして、レコーディング当日のギャンパレに向けた歌詞だったのかな?

ノン 1番で曲が終わると思わせつつ……。

メイ 「なんか続きがあるんだけどー!」みたいな。

──メタ的な解釈をするなら、あながち間違いでもなさそうですね。本楽曲はMVも制作されました。お菓子やフルーツで彩られた、いわゆる“顔ハメパネル”が大活躍でしたが、あれはCGではないんですよね。

ノン なんと、実物なんです。

ミキ 11名分とも、メンバーカラーに合わせて作っていただいて。顔が収まるサイズ感もぴったりで、美術さんって本当にすごいなと。

メイ そういえば私、最初はレモンの散らばったパネルが用意されていたんです。ただ「各自の担当カラーに合わせた方がよさそう」という話から、ピーチのパネルをその場ですぐに組み立ててくださって。

──そんな即席で作れるものなんですか!?

マイカ すごいスピード感だったよね。なんなら、ほかメンバー分も撮影しながら作られていたくらい。

ノン そうそう。あと、当日は個別撮影だったから知らないと思うけど、私は風船ガムを膨らませるのにもかなり苦戦して。寝転んだ状態でガムを噛むとか普段はないじゃん。

──そもそも大人になると、風船ガムなんて滅多に膨らまさないですからね。

ノン しかも、そのシーンを撮り始めたのがもう終電間際で。「ヤバい、私のせいでみんなの終電がなくなる!」って焦る一方で、スタッフさんもなんとかしようと頑張ってくれた結果……私の口に次々と放り込まれるガム。「もう大丈夫です!」ってくらいなパンパン具合でした(笑)。

──みなさんの終電を背負った風船ガムだったと(笑)。そんな頑張りが伝わってか、YouTubeにこんな素敵コメントが届いていましたよ。「デブラブの主題歌で知りました。こんな正統派アイドルがまだ日本にいたのは感動です」と。

ノン えっ!?

メイ 「正統派アイドル」だって。

ミキ 待って、正統派だと思われてる!?

マイカ やったー!

ノン たぶんだけど……その人、騙されてるよ(笑)。

メイ そりゃたしかに、今回のMVだと正統派に見えるかもだけど。

──とはいえ、変顔シーンもちゃんと入っているので妙なんですよね。高度なボケだったのか、はたまた……。

ミキ なにはともあれ、騙してます。ほかのMVも少しでいいので観てみてください。

メイ あとでお返事しとこうか。「あの、違いますよ」って。

マイカ 「こちらもご覧ください」って、リンク貼っておこう(笑)。

──(笑)。ここからは、年末に向けた振り返り企画をさせてください。まずは、ギャンパレ作品以外であれば、音楽・映画・書籍などジャンルは問いません。“2025年のベストリリース”といえば?

マイカ 決まった!

ミキ はっや(笑)。

マイカ これはもう、Juice=Juiceさんの「盛れ!ミ・アモーレ」。楽曲のバズからダンス、TikTokと勢いに乗って、同じアイドルから見て羨ましいくらいに綺麗な波が生まれていると思う。一人の“ハロオタ”としても「よかった〜」って感じです。

──ちょうど先日、YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』にも登場していましたね。

マイカ それこそ、動画公開と同日の日本武道館ライブにも遊びに行けたんですけど、会場を見渡したら「“盛れ!ミ・アモーレ”から興味を持ったのでは?」というくらい多くのファンで溢れていたし、曲自体も最初と終わりの合計2回も披露されて。あの曲が持つパワーを改めて見せつけられました。

ミキ えっ、2回!? そんなWACKみたいなことを!?

マイカ そうそう(笑)。私たちの事務所ならしょっちゅうだけど、ほかのアーティストさんが同じ曲を2回歌うなんてそうそうないじゃん。しかも2回目のときは、炎の演出を大々的に見せるために、定番の銀テープを出していなくて。「盛れ!ミ・アモーレ」に懸けたんだ、という本気がすごく伝わってきた。

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──貴重なお話をありがとうございます。今度は、メイさんのベストリリースを。

メイ 『パラショッパーズ』という能力系バトルマンガがおすすめです。スマホアプリで特殊な能力を売買できる世界が舞台なのですが、“藁を1本だけ動かせる能力”を、主人公の天良木光定がテキトーに買っちゃうところから物語が始まります。能力としてはすごく弱いはずなのに、機転を利かせてバトルを切り抜けていくのがめっちゃ面白いです。

──たしか『うえきの法則』作者の福地翼さんによる最新作ですよね。

メイ そうそう! 物語の展開作りに驚かされるし、続きが気になってワクワクしっぱなしで。アニメ化も待ち遠しくて仕方がないです。能力やバトル系のマンガが好きな人に絶対に読んでほしい! 『週刊少年サンデー』にて連載中、アプリでも全部読めるのでぜひ!

──強めのアピールをありがとうございます。続いては……。

ミキ 私は映画で『サンダーボルツ*』。いわゆる“Dオタ”の私が、今年観たなかでいちばんよかったと思えるディズニー(マーベル)作品でした。今回は、過去シリーズでの悪役=ヴィランにあたるキャラクターが集結して、敗北を経験した者たちのアナザーストーリーを見せてくれるんです。そこにどこか、自分自身にも通ずるものを感じてしまって。挫折をしても終わりじゃない。そんなメッセージに胸打たれて、気づけば映画館に3回ほど足を運んでしまいました(笑)。ディズニープラスでも配信中なので、ぜひ観てください!

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──こちらも強めの文体でまとめさせていただきます。最後はノンさんですね。

ノン ゆるめるモ!さんの”真面目に生きて報われたいの♡”かな。清竜人さんの提供曲で、私が今年いちばん好きになったアイドルソングです。私は毎年、季節ごとにプレイリストを作るようにしているのですが、今年の秋はこの曲が入っていました。もうめちゃめちゃよくて……たぶん、バズります。

──これは、予言?

ノン 「来る」と思います。ゆるめるモ!さんって、歌が上手い子がいれば、声がとびっきりかわいい子もいたりと、メンバーが本当に個性豊かなんですよ。そんな子たちが、清さん節の効いた楽曲を歌うと、もう魅力が何倍にも膨らんで。本当に羨ましい限りです。ぜひ聴いてみてほしいな!

──みなさん、熱いプレゼンをありがとうございました。最後は再びギャンパレの話題に戻って、メンバー間での2025年流行語を教えてください。

マイカ ハーイみょん!

メイ ハーイみょん、じゃん。

──なんですか、それ?(笑)

メイ 『たまごっちのプチプチおみせっち』のLINEスタンプに登場するセリフです(笑)。

マイカ メンバーのうち何人かがこのスタンプを持っていて、あるときグループLINEに2人くらいが連続で「ハーイみょん!」を押してきたことがあったんですよ。その直後に、ユイ・ガ・ドクソンが「ハーイみょん!」ってスタンプではなく、テキストで送信してきて。「あっ、スタンプ持ってないんだ」と。思わず、みんなでゲラゲラ笑っちゃいました。

──無課金というか、素手でリングに上がり込んできた感覚に近いですね。

メイ あれは“貧乏ハーイみょん!”だったよね。

マイカ 「スタンプ買えないのー?」って、可哀想だった(笑)。

メイ でも、私たちの流行語って流行り廃りが早いから。「ハーイみょん!」が流行ったのもつい最近だけど、本当に一瞬だったし。

ミキ うん。1週間も保ってないよ、あれ。

マイカ 数日くらいの感覚だよね。

メイ 持続しないと、記憶に残らないから。

ノン 今年の流行語じゃないかもしれないけど、「これは永遠ですか?」も言いがち。私たちって練習中にたびたび、オリジナルワードが誕生するんです。「これは永遠ですか?」でいうと「このルール変更を永遠に適用しますか?」という意味で。あと、自分の発言が採用されたときの「手柄!」とかも。「盗んでいい?」「ジーニアス!」なんてのもそうかな。

マイカ 「手柄」はかなり長く生きてるよね。あと「勝訴!」とかも流行語だし。

メイ 「癪(しゃく)だよー!」も。

──「勝訴」と「盗んでいい?」の使い方が気になります。

ノン たとえば、ダンスのフォーメーション番号がバッティングした場面で、正解を見て正しかった方のメンバーが言えるのが「勝訴」。裁判所の“あの広げる振り”が付きます。「盗んでいい?」は、月ノウサギが生み出したワードですね。ダンスのタイミングずれで、一人ずつ振りを披露するなかで、次の振りに間に合わないメンバーが、その音を本来使うはずだったメンバーに「(音を)盗んでいい?」と確認するときに使えます。

──個人的には「手柄」の汎用性が高そうで好きでした。私ごとながら、好きなラッパーの曲に「言った!!」というものがありまして。たとえば、なにかを決めるときによいアイデアを出した相手に「お、出たな!」という意味で発するローカルスラングのようなもので、これが最終的にそのまま楽曲になり、一気にスマッシュヒットを記録したという。

マイカ ってことは……うちらは「手柄」?

──いや、あると思います。楽曲の合いの手とかにどうでしょう。\テガラッ‼︎/ みたいな。

ノン まさかの曲中!?

マイカ やばーい。

メイ そっか「手柄」か〜。

ミキ じゃあ、次回は“手柄ソング”をやっていきましょうか……。

マイカ なんなの、手柄ソングって(笑)。

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Interview&Text 一条 皓太
Photo 小林真梨子

RELEASE INFORMATION

KIMI☆NO☆OKAGE

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2025.12.17
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