妻が日本人だから日本の試合も楽しみにしているし、
母親はフランス人で親戚はスイス人だから、応援しないといけない国がたくさんあるんだ
––––ブラジルのカルチャーは逆境の中にあっても祝祭感を忘れない、とても生命感に溢れるものだと思いますが、ブラジルという国、あの国のカルチャー、そこで暮らす人々に、あなたはどんな魅力を感じているんでしょう?
幼少期からロンドンに住んでいた僕は、自分の国にはないもので溢れている海の向こうの異国への憧れをずっと抱いていたんだ。ロンドンでは手に入らない果物だったり、美しいものだったりにね。そんな僕にとって、ブラジルはいつも光り輝くまぶしい存在だった。日本も同じなんだと思う。全く違う国ではあるけど、両方とも子供の頃にはまさか行けるなんて思っていない憧れの場所だったからね。当然、ブラジルには素晴らしいビーチや美しい人々、彼らの生きる姿勢、サッカーといったたくさんの素晴らしい魅力がある。特に子供の頃にワールドカップを観ていると、ブラジルのファンは本当に楽しそうでね。「僕もブラジルに行きたい」って思ったのを覚えているよ(笑)。
––––(笑)。今年のワールドカップにも行きますか?
もちろん。今からめちゃくちゃ楽しみだよ。妻が日本人だから日本の試合も楽しみにしているし、母親はフランス人で親戚はスイス人だから、応援しないといけない国がたくさんあるんだ。凄く盛り上がるに違いない。
––––では現在進行中のプロジェクトなど、これからの予定について教えてください。
今は3週間後に迫っているフェスティバルの準備で忙しいんだ。フランスのセットで開催される<Worldwide Festival>だね。今年で9年目を迎えるフェスで、毎年僕にとって1年のハイライトだよ。日本からも松浦俊夫 presents HEXが出演するんだけど、彼らを迎えるのが楽しみだな。あとは自分のレーベルの仕事もある。ザラ・マクファーレンのアルバムをちょうどプロデュースしたばかりで、こっちも順調だよ。アヌーシュカという新人の作品も出るしね。それと、実はマーラの新しいプロジェクトで、ペルーで一緒にレコーディングをしたところなんだ。これは凄いよ。この前は僕のプロジェクトでキューバでレコーディングしたけど(『Havana Cultura: The Search Continues』のこと。この時期のセッションからは『マーラ・イン・キューバ』も生まれた)、今回は彼のプロジェクトでペルーだ。まだ世界のどのメディアにも出してない情報だけど、とにかくこれは凄くいい。他には、スウィンドルとEPを作る予定。レコーディングの他にコンピレーションの話も幾つかある。ブラジル関連のリミックスもたくさんやったよ。いろいろ充実してるんだ。
Toshio Matsuura presents HEX – Live at LIQUIDROOM
––––今日はありがとうございました。最後に、Qeticを見ている人に向けてメッセージをお願いします!
Qeticを読んでるみんな、こんにちは! これまで応援ありがとう。日本に行くときに真っ先に話をするのもQeticだ。これからも応援よろしく! そして、ワールドカップでの日本の活躍を祈っているよ。
(text & interview by Jin Sugiyama)
Release Information
Now on sale! Artist:Giles Peterson presents Sonzeira(ジャイルス・ピーターソン presents ソンゼイラ) Title:Brazil Bam Bam Bam(ソンゼイラ:ブラジル・バン・バン・バン) ユニバーサルミュージック UCCU-1438 ¥2,700(tax incl.) |