――2001年には<ジュニア・ボーイズ・オウン>と契約していたものの、1枚もリリースが無いままバンドは解散してしまいました…。その後、それぞれのメンバーはどんな活動を? 音楽業界から離れていた時期もあったのですか。
レオはホット・チップの他にも、Zongmnとかいろんなグループでドラムを叩いていたよ。ポール・エプワース(アデルのプロデューサーとしても有名な敏腕)とも密に協力していた。で、僕はTall Blondeというバンドを結成して<アウトプット>と再び契約し、トレヴァー・ジャクソンのプレイグループでもベースを担当した。その後は教師になって、家族を養っていたんだ。デヴィッドはホーム・スタジオを作って、実験的で素晴らしい音楽をクリエイトしながら、アンクルともコラボレートしていた。プロデューサーとしても有能でね、今回のグラムのアルバムもレオ&デヴィッドによるプロデュースなんだよ。そしてサムだけど、彼女はTall Blondeでも断続的に活動していたし、多くの多くのダンス系プロデューサー達とコラボしたりしていた。その中にはPsychonautsのPaul Moggや、ベルリンのHeadmanなんかも含まれる。
――10数年越しの1stアルバム『ファッシネイション』が完成しましたが、掛け値なしに素晴らしいと思います。本作に収録された楽曲はセルフ・リリースの白盤EP3枚を元にしていると聞きましたが、すべて新たに書き下ろされたものなのでしょうか? 10年前にお蔵入りになっていて復活したナンバーもありますか。
すべてここ3年くらいの間に書かれたもので、“Expo”とか“Cabvolt 38”といったデヴィッドが書いた曲はもっと前だったかな…。いつ頃だったかは定かじゃないけど。
――タイトルの『Fascination(=魅力、幻惑、見栄……etc)』という言葉には、バンドからの決意表明のようなものを感じました。実際、どのようなコンセプトが込められているのでしょうか?
シンプルな単語を提示したかったんだ。そして、予想以上の大きな経験ができたらと思っていた。