の春、衝撃のラストでファースト・シーズンの幕を閉じた『ハマトラ THE ANIMATION』。続編再開を求める声がエスカレートする中、熱狂を持って迎えられたセカンド・シーズンは主人公の遺影で始まるという驚愕のスタートに。そこは我らがハマのトラブルシューターたちのこと、相変わらずのドタバタと笑いもパワーアップして、ますますの活躍を見せてくれます! そんな続編『Re:␣ハマトラ(リプライ ハマトラ)』が始まるタイミングに聖地横浜では<ハマトラFes. 2014 Summer>が会場いっぱいの熱気の中で開催されるなど、そのボルテージも最高潮!

そのステージにも登場したファンタジスタ歌磨呂氏のデザインを実車化したという通称“ハマトラングラー”こと極彩色の迷彩Jeep® Wrangler Unlimited(ラングラー アンリミテッド)がこの夏、街中を走行するので見かけたら度肝を抜かれるかも!? そんなムーブメントを巻き起こしている『ハマトラ』の、自身も大ファンだというアキバ系クリエイターのJulie Watai氏が、シリーズを通してオープニングを手がけその世界観を作り上げているlivetuneのkz氏にインタビューを決行。どんな驚きが明かされるのか、その盛り上がった模様を要チェック!!

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【インタビュー】アキバ系クリエイター=Julie Wataiが聞く! livetuneが語る『ハマトラ』やアニメカルチャー Interview140730_livetune-julie_13351

[左から:Julie Watai、livetune(kz)]

livetune
音楽プロデューサー「kz」によるソロプロジェクト。2007年にボーカロイド、初音ミクを使った音源を制作し、その楽曲を動画サイトに投稿したところ、瞬く間に話題が広がり脚光を浴びる。2008年にデビュー以来、初音ミクを使った音源を多数制作し、2011年12月には 「Google Chrome − 初音ミク篇 −」 の為に書き下ろした“Tell Your World”を発表。国内のみならず、全世界で話題騒然のCMとなり、動画投稿サイトにアップしたところ約400万回の再生回数を記録する。2012年3月に満を持してNew Mini Album『Tell Your World EP』をリリース。この作品がオリコンチャートで4位を記録。また2014年9月10日にはリアルボーカリストを起用したaddingシリーズのアルバムをリリース予定。これまでにシングルとしてリリースされている中島 愛、Yun*chi、SEKAI NO OWARIのFukase、Q;indiviのRin Oikawa、Galileo Galilleiの尾崎雄貴、やのあんなを迎えた曲の他、学校法人・専門学校HALのCMソングでのコラボで話題になっている三森すずこや、ゴールデンボンバーの鬼龍院 翔、9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎(Vo)&滝 善充(Gt)、NIRGILIS 、moumoonのYUKAの参加も決定しており、更なる注目が集まっている。



Julie Watai
アイドルとして活動した後、24歳で単身イタリアに渡り、イタリアの美術書籍出版社DRAGO社からフォトグラファーとして『SAMURAI GIRL』(06年)を出版。NYのMOMAに置かれるなど世界的に販売されている。帰国後も、カラフルポップなCG加工が高評価を受け、フォトグラファーとして活動。13年に続き、9月に開催されるイベント<Tokyo Crazy Kawaii Taipei>ではオフィシャルフォトグラファーとして参加。クリエイター音楽ユニット「xxx of WONDER」のメンバーとしても活動をしている。

Interview by Julie Watai:livetune(kz)

Julie Watai(以下、Julie) 『ハマトラ』はアニメはもちろん、ゲームやコミックスと色々展開していますが、kzさんはどのように作品をご覧になっていますか?

livetune 僕は曲を作っている時点ではストーリーの最後までを知らなかったので、1期のラストが衝撃的でした。曲を作る前に7話くらいまでの台本は一応いただいてはいたんですけど途中で読むのをやめようと思って。そこから最終話までって大きく展開していくじゃないですか。かえって作品とずれたりするし。

Julie すごく意外。というのも、1期のオープニングで“FLAT”を聴いて歌詞がすごく作品の内容に沿っていると思ったの、出てくるワードとか。だから読みこんだ上で作ったものなのかなって思っていました。

livetune adding Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)“FLAT”Music Video

livetune 基本、原作があればすごく読んで曲を作ったりするけど、今回はオリジナル作品だから。ゲームとかアニメ、コミックスが全て同時進行の作品で原作が無いから最初はすげぇ困った(笑)。今まで原作付きの作品の音楽しかやったことなくて、どうしようかなってなったときに、展開が読めないんだったらかえって読まないで大枠の要素だけを入れて作ったほうが多分作品に合うだろうなっていう。恐らくものすごく細かい描写を入れるとだんだんズレてくるんですけど、敢えてザックリとした描写にしていくと、聴いてる人の中でフィットしてくれるっていう。

Julie それは本当にあるかもしれない。特に8話くらいの急展開になりだしたくらいからあのオープニングの歌詞がストレートに入ってきて、ものすごいシンクロ率だったんですよね。ちなみに今回ボーカルがGalileo Galilei(以下、Galileo)の尾崎雄貴さんでしたよね。

livetune (尾崎)雄貴くんにはそれまで全然会ったことがなかったんですけど、単純にGalileoの曲だとか雄貴くんの声だとかがすごく好きだったし。『ハマトラ』という作品が企画段階でかっこよくてスタイリッシュなんだとわかっていたから、敢えて雄貴くんみたいなソフトタッチな声質で曲を作ったら面白いんじゃないかなって思って面識もないのにオファーしてみたら意外にも引き受けてくれて。

Julie あ、じゃあkzくんの指名だったわけだ?

livetune そうですね。Galileoって兄弟でバンドをやっていますけどドラムを担当している弟の和樹くんが元々僕の曲をすごく聴いてくれていて。知ってくれていたのでオファーも受けてくれたんですよね。

Julie なるほど、そういう経緯があったんだ。kzくんの曲で初めて聴いたのが初音ミクの“ストロボナイツ”だったので、女性ボーカルでキラキラしたイメージがあったんですよ。でも『ハマトラ』ではスタイリッシュ感のある男性ボーカルの曲が聴けてそれが私の中では意外だったんですよね。

livetune 僕は基本的に女性ボーカルの方が曲を作りやすいんですけど、以前SEKAI NO OWARIのFukaseくんとのコラボで初めて男性ボーカルに挑んでみたら男性でも作れるなって思って。結構中性的なんですよね、Fukaseくんもそうだし雄貴くんもそうだし。そういう声質だったらいけるのかなって思いました。今回の“千の翼”はガラっと変えましたけどね。

livetune adding Fukase(from SEKAI NO OWARI)“Take Your Way”Music Video

Julie 2期のオープニングの“千の翼”は9mm Parabellum Bulletの菅原卓郎さんがボーカルで。1期との印象が全く違う曲になりましたね。

livetune 作品の雰囲気を変えていきたいっていうアニメのスタッフサイドからの要望もあって。そこで前回がデジタルっぽかったからもっとアナログ寄りの音でやってみたいよねっていう流れで、じゃあこれならどうだ! って出したので完全に9mm寄りのロックになりました。

次ページ:(新作アルバム『と』について)完全にカオスです。