米シカゴ出身、19歳のラッパー、Juice WRLD。ヘッズにとって、2017年6月に発表されたEP『999』に収録されていた“Lucid Dreams”でヒップホップシーンが騒ついたことは記憶に新しいのではないだろうか。ジャン・レノ主演映画『レオン』の主題歌としても知られるStingの名曲“Shape of My Heart”を大胆にサンプリングした“Lucid Dreams”は、瞬く間にスマッシュヒットを遂げた。夢の中でそれが夢だと気づく夢「Lucid Dreams(明晰夢)」を幻想的でファンタジックに描き出すMVも話題となり、現在YouTubeでの再生回数はなんと2億回を突破している。
Juice WRLD – Lucid Dreams (Dir. by @_ColeBennett_)
さらに同年12月に発表したEP『Nothing Different』に収録されていた“All Girls Are The Same”は米人気HIP HOPブログやメディア「Lyrical Lemonade」などに取り上げられ、これをきっかけにDr.DreやKendrick Lamarらが所属するレーベル〈Interscope Records〉と契約。
Juice WRLD – All Girls Are The Same (Dir. by @_ColeBennett_)
そして、2018年5月にデビューアルバム『Goodbye & Good Riddance』がリリースされると全米アルバム・チャート4位にランクインを果たす。勢いは加速するばかりの新進気鋭のラッパー、それがJuice WRLDだ。
そんな彼が、10月21日に渋谷HARLEMにて行われたイベント<HIP HOP DNA: THE LIVE VOL.1>に出演し、待望の初来日を遂げた。今回Qeticは、多忙な来日スケジュールの中 Juice WRLDとの接触に成功! 自身のスタイルや将来の展望についてなど、今世界で最も注目されているラッパーの頭の中を少し覗いてみた。
Juice WRLDに聞いた、5つの気になること
——自己紹介をお願いします。
僕の名前はJuice WRLDです。アメリカのシカゴ出身のラッパーとして活動をしているよ。
——今回、初来日ということですが、東京とシカゴを比べて感じることはありますか? また日本のヒップホップシーンについてどう思ってる?
東京はシカゴより居心地がいいよ。街やファッションもシカゴよりも自分に合っていると感じてるかな。ヒップホップシーンは来たばっかりで、まだあんまりわからないんだ。
——Emo Rap、Soundcloud Rapなどといわれれる自身のスタイルですが、メランコリックな今のスタイルを確立するにあたって、一番影響を受けたアーティストは?
影響を受けたアーティストはいないかな。Emo Rapとか、そういう風に言われるけどシーンやジャンルには縛られずにいたい。自分がやっていることは、これからどんどん変化を遂げていると思うし、色んなことをこれからやっていきたいからね。
——5年後どんな風になっていたい?
アーティストとして今よりももっと広いシーンで活躍したいと思ってる。今やっていることよりも更に幅を広げて活動したいと思ってるよ。
——どんなイベントが好き?
普通のステージで、普通に出演している時が一番好きだよ。
——日本のファンに向けてメッセージをお願いします。
自分が目指していることは諦めるなということを日本のみんなに伝えたい。そこで一番になって、引っ張っていく存在になってほしいんだ。自分の夢を追いかけて、目指してることは絶対に諦めちゃダメだ。
interview by maomao
シーンやジャンルに縛られずにいたいという、俯瞰的でありながら探究心を宿す側面や、自分が目指していることは絶対に諦めないという強い信念こそが、弱冠19歳という若手にしてスターに登りつめた所以なのかもしれない。音源のみならず、フリースタイルスキルなどでも世界中から注目されているJuice WRLD。彼の才能が、今後の活動をどのように変化させていくのか楽しみだ。まだまだJuice WRLDというラッパーから目が離せない。