ーーちょっと意外だったのが、マイケル・ジャクソンの“Love Never Felt So Good”や、ファレル・ウィリアムスの“Happy”です。マイケルの曲は30年前に作られたものですが、リリースという点ではどちらも昨年。この2曲も歌い継がれるべき名曲と思われたのですね?
そうですね。“Love Never Felt So Good”については、時を経てリリースされてもこんなに新鮮に聞こえる! ということで、アルバムのコンセプトに合うと思って入れたところもあります。“Happy”は曲としてのクオリティがすごく高くて、大好きな曲なんですよ。よく考えられた脱力、みたいな。このアルバムはカフェでほわっと聴いてほしいという意図もあったので、歌詞もぴったりだなぁと思って選びました。
Michael Jackson, Justin Timberlake – “Love Never Felt So Good”
ーーなるほど。で、最後にドラマ『昼顔』の挿入歌としても話題になったオリジナル曲“Never again”のジャズ・バージョン。この曲は、作曲家の菅野祐悟さんがもともと『昼顔』用に作曲したものでしたよね?
最初に菅野さんのメロディーがあって、それを聴きながら歌詞をつけようとしたらイメージが湧いてきて、1~2時間で書き上げたんです。そうしたらそのまま採用されて。菅野さんは本当に天才的な方で、メロディーにしてもアレンジにしても100パーセント身を委ねて歌わせてもらった、菅野さんの作り上げた世界に存在させてもらったという感じでしたね。それを今回、アルバムに収録するためにジャズのアレンジにさせてもらって。歌詞も新しく2コーラス目を書き加えました。
菅野祐悟-Never Again feat.青木カレン
ーー先ほど、オリジナルをけっこう書くようになったとのお話がありましたが、オリジナル曲への欲求は以前からあったんですか?
ありました。ただ、「そろそろオリジナルも歌っていいんじゃない?」という自分自身への許可のようなものが下りたのが昨年くらいで。
ーー許可(笑)。
そうそう(笑)。たとえばアルバムやライブで、ジャズのスタンダードを5曲、オリジナルを5曲となったときに、スタンダードに恥じない曲じゃないとジャズに失礼じゃないかという気持ちがあって、自分になかなかOKが出せなかったんです。それが昨年くらいから、この曲だったら聴いていただけるかな……と思えるものがようやく出てきて。
ーー年内に海外のアーティストとコラボレートした新作アルバムを発売予定とうかがっていますが、そちらにもオリジナルが?
そこはまだこれからなのでなんともお答えできないんですが、今後の活動という意味では、オリジナルも作りながら、ライブではスタンダードも……と。
ーーまた新しい扉が開きそうですね。
ですね。これまではスタンダードやカバーが100パーセントでしたけど、今はどちらもやりたい。楽しみにしていてください。
text by Ami Kono
Release Information
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