8月9日公開の“超実写版”『ライオン・キング』。その日本版オフィシャルソング「サークル・オブ・ライフ」の歌唱アーティストに大抜擢されたのが、19歳のオルタナティブR&Bシンガー・RIRI。16歳からL.A.を拠点に数々のプロデューサーのもと活動、日本人離れした圧倒的な歌唱力と存在感で国内外からの注目を集めるシンガーです。今回は、映画本編の見どころや「サークル・オブ・ライフ」にまつわるエピソードを軸に、映画『ライオン・キング』とRIRI、新時代を象徴する2つのアイコンにフォーカスを当てたスペシャルインタビューをお届けします。
Interview:RIRI
——全世界で世代を越えて愛される『ライオン・キング』。もちろんRIRIさんにとっても親しみのある作品かと思いますが、今回公開される“超実写版”、実際ご覧になっていかがでしたか?
本当に超実写版ということを忘れちゃうくらい繊細な部分までリアルに描かれていて。それによって心情的にもすごく引き込まれていくというか、世界観に入り込んでいく感覚があって、すごく感動しました。
——私もとても感動しました。特に冒頭シーンの圧倒的な迫力と臨場感は、思い出すだけで涙が滲んでくるほどです。そして今回、そのオープニングでも流れる本作に欠かすことの出来ないテーマ「サークル・オブ・ライフ」の日本版オフィシャルソングをRIRIさんが歌われていますが、まずこの大抜擢を受けたときの感想は?
スタッフの方から「決まったよ! 」っていうお話を聞いたときは、みんなで喜んだし「がんばりましょう! 」っていう想いがあふれました。私も昔からディズニー作品をたくさん観ているということもあったので、いつかディズニー作品に携わることが出来たらいいなと思っていて。なので、まさかこんな機会がいただけるとは! って。
——ひとつ夢が叶ったような出来事だったんですね。今回の「サークル・オブ・ライフ」によって、アーティスト・RIRIのスケール感が更に広がったと感じているのですが、ご自身はどんな気持ちでこの曲に向き合っていらっしゃいますか?
ありがとうございます。今回、「サークル・オブ・ライフ」のコンセプト、“一人一人が輝く存在で、誰でも一人じゃない。みんな誰かしらといろんなストーリーのなか愛で繋がっている”っていう部分を歌声で表現したいなと思っていて。あとは、太陽が地平線から力強く昇るイメージや、サバンナの壮大な風景を表現出来たらいいなと思いながら心を込めて歌っています。
——「サークル・オブ・ライフ」はもちろん、「ハクナ・マタタ」や「愛を感じて」など本作には名曲と呼ばれる歌が数多く登場しますよね。さらに今回、ビヨンセやドナルド・グローヴァー(チャイルディッシュ・ガンビーノ)、ファレル・ウィリアムスといった名だたるアーティストの参加により、音楽的な面だけを切り取っても話題性の高い作品となっています。劇中の音楽については、どんな印象を持たれましたか?
とにかく今回のキャストが世界で大活躍されている方々だというのもあるんですけど、楽曲自体もよりドラマチックさが増すアレンジになっていたり、超実写版に合わせてアップデートされているのをすごく感じていて。特に、劇中で流れるビヨンセの新曲『スピリット』は、歌詞的にも「心の中に眠っている本来の自分の声が聞こえますか?」っていう問いかけであり、「一人一人が輝く花を持っている」っていう強いメッセージが込められていて、そういった部分が物語とリンクして生まれる感動があったり。ビヨンセにしか出来ないような表現がたくさんあったので、そこも本当に素晴らしいなあと思いました。
——ナラ役で声優としても活躍されていらっしゃいますが、声の演技という点ではいかがでしたか?
すごいですよね! 音楽以外でもあんなに表現出来るのが「さすがだなあ」って思いました。ライブパフィーマンスはもちろん、これまでにご出演された映画とかもたくさん観ているんですけど、彼女の尋常ではない表現力は本当にすごく尊敬しています。
——彼女の持っている強さは、ナラにも重なるところがありますよね。
本当にそう思います。ナラって、シンバを一番に信じていて、力強い芯のある女性というキャラクターなので、ビヨンセのように女性を引っ張っていく世界のディーヴァっていうところと重なる部分がたくさんあるなって思います。
——今回、日本版オフィシャルソングを担当されるということで、ジョン・ファヴロー監督とシンバ役のドナルド・グローヴァーさんに直接会って歌声を披露されたそうですね。
歌い終わったあとに、お2人とも「Yeah!!!!!」って拍手してくださって(笑)。ドナルド・グローヴァーさんは「『ライオン・キング』に出演した方がいいよ! 」って言ってくださったり、帰るときに水を飲みながら「またね! 」って手を振ってくれたりして。お会いする前はチャイルディッシュ・ガンビーノのMVをとか見ていて「どんな方なんだろう」って思っていたんですけど、すごく穏やかで優しい方でした。
——物語中では、プンバァやティモン、「ハクナ・マタタ」という言葉との出会いがシンバを大きく成長させるきっかけとして描かれています。今回の監督やドナルド・グローヴァーさんとの出会いもそう捉えられるのかもしれませんが、RIRIさんにとって特別な意味を持つ言葉や出会いってどんなものでしょう?
昔からすごく好きで大事にしている、“夢見ることができれば、それは実現できる(If you can dream it, you can do it.)”っていうウォルト・ディズニーの言葉があるんですけど、本当にそうだなって思う瞬間がすごくあって。私は昔から世界で活躍出来るアーティストになりたいっていう大きな夢があって、そこに向かって本気で進んできているし、それなりに大変なこともたくさんあるんですけど、それも将来夢を実現するために起きていることだって感じることが多々あります。それに、自分の身の回りにいる尊敬出来る方たちが力になってくれたりするので、本当に「サークル・オブ・ライフ」じゃないですけど、出会う人に影響を受けたりして、「がんばろう」って思えたりすることもたくさんあります。人と人との愛のつながりの中で素晴らしい影響を受けることがたくさんあるなって、すごく思いますね。
——いい影響を与えあって生きていけたら、それはとても素敵なことですよね。自分で未来を切り拓いていくシンバの姿はRIRIさんにも重なるところがあると感じました。これから新時代のアイコンとしてどんなエンターテインメントをつくっていきたいですか?
私はグラミー賞を受賞するっていう大きな目標があるんですけど、日本人がまだ獲ったことがない4大部門を目指しています。今、アジアの国のアーティストがどんどん世界に出ていっているなかで、絶対に日本人も世界に進んでいけると思うし、日本人アーティストとして世界で活躍したいという想いも強くあるので、そういった意味で新時代をスタートさせるための革命を起こせるようにという気持ちでいつもがんばっています。これからまだまだ道のりは長いと思いますけど、実現出来るようにがんばります!