瀬戸 そういう意味で言うと、『エージェント・オブ・シールド』もすごくお金と手間をかけているのがわかりますよね。「これ映画でいいんじゃん」っていうスケールでTVドラマをやっている。それが毎回楽しめるのもすごいですね。
——本当に映画でもTVでもマーベルが楽しめるようになったわけですが、もっとマーベル好きが増えるようになって欲しいんですけど。そういう意味で、瀬戸さんみたいに日本の女の子に支持されている人がマーベル好きと公言してくれることはすごくうれしいんですが。
瀬戸 日本の女の子もマーベルは気に入ってくれると思います! 繰り返しになるのですが、かっこいいヒーローたちがどこか可愛いいんですよ。男としてダメダメだったり(笑)。
浅野 そうだね(笑)。
瀬戸 そういうところが女の子としてキュンときちゃうし。なんていうか、マーベルのヒーローって“男くさい”んじゃなくて“人間くさい”んです。そこがいいのかな。
——僕は浅野さんみたいな日本を代表する役者さんがマーベル映画に出るというのも、また日本におけるマーベル普及のためにすばらしいことだと思いますが。
浅野 そうですね。ちょっと話が逸れるんですが、アメリカの空港でこういうことがあったんです。アメリカの空港はセキュリティが厳しくて警備員とかも怖い。で、飛行機に乗る手続きをしているときに「お前は一体なんの仕事をやってるんだ」と聞かれて、「アクター(俳優だ)」と答えたわけです。すると「俳優? どんな映画に出てるんだ?」って聞かれたから「『マイティ・ソー』だ。俺はホーガンだ。」って言ったら、相手がすごくビックリして。「ああお前か! 観たぞ!! すげー!!!」と言ってコロっと態度が変わったんです(笑)。
——やはり神様の友だちはすごい!
浅野 やっぱりアメコミ映画って人気があるんだなって。
瀬戸 今度アメリカに行ったら、私はマイティ・ソーの友だちの友だちと言ってみよう(笑)。
浅野 いや、いっそマーベルの作品に出てみたら?
瀬戸 いや、わたしは超人にはなれないです(笑)。
浅野 ハルクに優しくしてあげる女の子なんてどう? ある意味ハルクより強い(笑)!
瀬戸 なるほど。グローバルで活躍するにはまず名刺代わりにマーベルの作品に出て、世界中に顔を売るのがいいな。でも浅野さん、例えば日本版『アイアンマン』を作るとしたらトニー・スターク役とか似合いそう。
浅野 え、本当?
瀬戸 ダンディだし。
浅野 ほう。
瀬戸 ちょっと変わり者だし(笑)。
浅野 なんだそれ(笑)!
——話はつきないのですが、最後に改めて、この対談を読んでいる読者の方にマーベルの魅力を語っていただけますか?
瀬戸 そうですね。まずマーベルの映画は、コミックのこととか知らなくても楽しめるし、1つ1つの作品が独立した作品なので“『アイアンマン』を観ていないから『アベンジャーズ』がわからないのでは?”みたいなことは全然ないです。これ面白そうかもって、そこからスタートしてOKです。
——マーベルの映画は、どこから観ても大丈夫ということですね。
瀬戸 そうなんです。でも、どの作品も一つ一つの作品がうまくつながっているから、ある作品をきっかけにマーベルに触れたらもっともっと楽しめるようになっているわけです。それは他の映画作品だったり、TVドラマだったり。それと、お気に入りのヒーローを見つけたらそれのグッズとかもあるわけで、そういうのを身に付けて楽しんでもいいわけです。要は、マーベルっていうすごく大きなエンタテインメントがあって、そこに入るための入り口が沢山用意されている感じです。誰もが入りやすく、誰もが楽しめる、そして誰もが共感できるヒーローたちがいる、それがマーベルですね。
——浅野さんはいかがですか?
浅野 僕は、これだけ映画が盛り上がっているから、これを機会に原作コミックもどんどん日本で出版されたらいいなと思っています。というのも、「映画はこうだけどコミックはこうだ」って比べたり、「原作のこういう設定がこの映画のここに活かされているのか」、ってわかったりするのが楽しいと思うんです。原作コミックを知らないと楽しめないんじゃなくて、映画のおかげで原作コミックの方も読みたくなる、そういう人がこの先すごく増えると思うんですよ。一緒にバンドやっているフランス人がいるんですが、僕が『マイティ・ソー』の映画でホーガンやるって言ったら、彼は『マイティ・ソー』のコミックの大ファンだったらしく、キャラクターについてすごく語ってくれるんです。その愛たるや半端なもんじゃなかった(笑)。こんな風にマーベルのことを熱く語れる人が日本でも増えてきて、そうなることで日本におけるマーベルの熱量ももっともっとあがっていくんじゃないか。そうすることでもっとマーベルを楽しめるようになると思います。
——そうなるといいですね! 今日はありがとうございました!
対談を終えて
楽しいインタビューでした。お二人とも本当にマーベルが好き。しかも映画やTVだけではなく原作コミックやグッズまで愛しているのです。
“マーベルを好きになるきっかけはなんでもいい。どこからでも入れる。マーベルのヒーローたちはかっこいいだけじゃなくて人間くさい、だから共感できる。“というコトバが印象的でした。そして浅野さんのソーへの愛はまさにホーガンそのもの(笑)。
ぜひまたホーガンとしてマーベル映画に登場していただきたいです! 浅野さんの勇姿を『マイティ・ソー』『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』で是非是非ご確認ください! 本当にかっこ良いんだから!
RELEASE INFORMATION
エージェント・カーター シーズン1
2月17日(水)ブルーレイ (¥8,000+tax)、DVD(¥4,700+tax)発売/DVDレンタル開始! デジタル配信中!
© 2016 Marvel & ABC Studios.
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photo by 横山マサト
取材協力:NOS EBISU