女優・モデルとしての活動を中心に、ラジオパーソナリティやランナーとしての顔も持つマルチな高山都さんが「寒い冬に心がホッと暖まるプレイリスト」をテーマに、この季節にぴったりの曲をセレクト。あらゆるアーティストのライブにもまめに足を運ぶ根っからの音楽フリークである高山さんに、各曲にまつわるお話と併せて、プレイリスト作りのコツや楽しみ方も教えてもらいました。
Interview:高山都
——女優、モデル、ラジオパーソナリティ、ランナーと、色んな顔を持っていらっしゃいますが、高山さんにとって音楽は欠かせないものだそうですね。
音楽、好きですねえ。毎日のランニング中も必ず音楽を聴いているし、お料理しながら聴くのも好き。季節が変わると聴くものも変えたくなるし、聴く場面を想像しながらプレイリストを作るのって楽しいですよね。ラジオで音楽番組のパーソナリティを務めることになってから自分用にリストを作りだしたんですけど、普段から「この曲はこういうとき」ってフォルダ分けするようにしています。
——レコメンドする側ということもあって、今回のプレイリストも定番ものを交えつつバラエティ豊かなセレクト、さすがです。
自分だけが聴くプレイリストなら、もっとロック一色になってますけどね(笑)。今回は、1曲ごとに世界観やテイストは違うけど、聴くとほっと温かくなれるような曲を選んでみました。冬って、エッジの効いたものより耳から温もりを感じられる言葉や音が恋しくなりますよね。そういう、音楽の持つ温度が伝わればいいなと思って選んだ10曲です。
——まるで糸の太さや編み方の違うニットを集めたようなプレイリストだなと感じました。では、各曲の解説に移りたいと思います。1曲目はback number“クリスマスソング”。
これは去年リリースされた曲ですけど、もう定番ソングになっていて、イントロのジングルベルがプレイリストの1曲目にぴったりだなと。クリスマスソングって、個人的に一年中聴けると思うんです。あのワクワク感は、いつ聴いても楽しくなれるじゃないですか。back numberは、メロディセンスとたった2行で情景や感情が伝わってくるような歌詞がすごく素敵だと思います。
——2曲目は、藤原さくらさんの“soup”。作詞・作曲は福山雅治さん。ブルーグラス調の牧歌的なサウンドが温かい曲ですね。
プレイリストのテーマを決めたとき最初に思い浮かんだのがコレ。藤原さくらさんって、ハスキーな声とかジャジーな雰囲気が和製ノラ・ジョーンズみたいだなって思っていて。この曲は、恋愛をスープに例えた歌詞で、ガーリーなのにスパイスも効いていて好き。この曲でイメージするのは、クラムチャウダーみたいな白いスープ。タイトルどおりのほっこり感が寒い季節にぴったりだと思います。
——3曲目は、chara+yukiの“愛の火 3つ オレンジ”。なんとリリースは17年前! 女子の好きなものがぎゅっと詰まったような曲です。
これは、青春の曲ですねえ。リリースされた当時は高校生だったんですけど、その頃からCharaさんもYUKIさんも大好きで、この曲のポスターも部屋に貼っていました。イントロから冬の雰囲気たっぷりだし、ぽわっと温かくなれるようなサウンドと2人の声が重なるところがすごく素敵で。パーティでかけても良さそうだし、懐かしくもあり新鮮さもありの年代を問わず楽しめる曲ですよね。
——4曲目は、AI“ハピネス”。すっかり冬の定番ソングになった、賛美歌のように力強い曲ですね。ロック好きな高山さんがこの曲を挙げたのは、少し意外でした。
確かに意外かもしれないですけど、最近は王道と呼ばれるものも聴くようになったし、みんなが好きな曲にはちゃんと理由があるんだなって思って。この曲は冬といえば!という曲のひとつですよね。こういう曲をプレイリストに入れると、すごく全体がまとまる気がするんです。料理で言えば、盛りつけみたいなもの。人と共有するプレイリストは、そういうバランスも気にするようにしています。
——5曲目、SEKAI NO OWARI“スターライトパレード”。SEKAI NO OWARI は、「世界の終わり」時代から聴き込んでいた思い入れのあるバンドだそうですね。
そうですね、彼らが自分たちで建てたライブハウスにもよく行っていて。SEKAI NO OWARIっていうジャンルを築いていて、すごいですよね。“炎と森のカーニバル”と迷ったんですけど、このプレイリストでは“スターライトパレード”にしました。子どもも大人も好きなウキウキできるファンタジーな世界観とテンポの速さが高揚感を煽ってくれるから、パーティにぴったり!
高山都 寒い冬に心がホッと暖まるプレイリストをチェック!
photo by Kohichi Ogasahara