東京を拠点に活動中の門口夢大(Vo.)、鈴木龍行(Gt.)、若林達人(Gt.)、小笹龍華(Ba.)、武亮介(Dr.)による5人組、Monthly Mu & New Caledoniaが11月18日に1st EP『Prologos』をリリースした。

元々は「ローファイ・ヒップホップ」をテーマにネット上で集まった5人だが、実際には彼らがその時のお気に入りの音楽を自由に、そして意志を持って鳴らしている集団だ。

今回リリースされた『Prologos』に収録されている4曲もそれぞれのカラーは全く違うが、その全ての曲が紛れもなくMonthly Mu & New Caledoniaらしい楽曲だ。どんなタイプの曲でも自分たちの世界へと取り込んでしまうのが彼らの最大の魅力であろう。

この感覚は鳴らしている音楽の雰囲気こそは違うが、例えばタイラー・ザ・クリエイター(Tyler, the Creator)やケビン・アブストラクト(Kevin Abstract)といったアーティストに憧れを持ちバンドやコレクティブをはじめたアメリカのZ世代と親しいものを感じるし、自然と彼らが現代的に音楽を捉えている証だろう。

今回は自身初となったEPの話を中心に“バンド”という形態で音楽を鳴らすことや徐々に再開しているライブ活動について5人が語ってくれた。

INTERVIEW:Monthly Mu & New Caledonia

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-7

このカオスな2020年に少しでもポジティブなメッセージを届けたくて生まれた
『混沌に侵食される日々や人たちに対してのアンセム・賛美歌』というコンセプト

──1st EP『Prologos』のリリースおめでとうございます!早速ですが、どういった流れで今回EPを作ることになったのですか?

鈴木龍行(Gt) コロナでライブが出来なくなったタイミングで少し活動が空いちゃった時期があったんです。それでこのまま何もしないわけにもいかないし、EPを作ろうって話になりました。ちょうどライブ活動を始めてから1年くらい経っていたんで、時期的にも良いタイミングだったんです。

──わりと急遽決まった感じなんですね。EPを作る上での全体のイメージやコンセプトはいつくらいに決まったんですか?

鈴木 最初はライブで演奏している曲をまとめようか〜くらいの軽い気持ちでスタートしたんですけど、いざEPに入れる曲を考え始めたら自分たちの音楽を通して伝えたいことがたくさん出てきて。3曲目に収録されている“台風が去った夜に”という曲がそのキッカケになったんですけど。

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鈴木龍行(Gt)

──具体的にはどういう思いが生まれたんですか?

鈴木 今年は世界中全ての人の日常がズレたじゃないですか。この人間の力じゃどうしようもない状況の中で生活しているときに、聴いてくれた人が少しでもポジティブに前を向けるような作品にしたかったっていうのが一番大きくて。その中で頭に浮かんだのが「混沌に侵食される日々や人たちに対してのアンセム・賛美歌」という言葉で、今回のEPのコンセプトになっています。

──2つの意味でコロナ禍で生まれたEPってことですね。ちなみにEPという形でのリリースは初ですけど、シングルではなくまとまった作品だからこそ工夫したポイントなどはありますか?

小笹龍華(Ba) 4曲のバランスとかじゃない?

鈴木 そうですね。最初はさっきも言ったみたくライブでやってる曲をとりあえずって感じだったんですけど、コンセプトも出来て作業を進めていくうちに楽曲毎のバランスを意識するようになりましたね。それを踏まえて1曲目の“おどけて”という曲を新たに書き下ろしました。

Monthly Mu & New Caledonia – おどけて(Official Video)

──なるほど。コンセプトの中に「アンセム」という言葉がありましたが“おどけて”のサビはUKロック的な壮大さがあり、まさにアンセムという感じがしました。これもポジティブなメッセージを響かせる為のメロディーですか?

若林達人(Gt) この部分はめちゃくちゃ悩みました。最初のデモの段階ではこのサビがなかったんですよ。一度作ったサビも何かしっくり来なくて、何度か作り直していたのですけど、エンジニアさんともやり取りしていくうちにたまたまこのアイデアが出てきたって感じに近いよね?

鈴木 でも、ちゃんとサビで盛り上げたいというのはあったよね。

若林 そうそう。一応そういう意識はありました。でもあの形になったのは試行錯誤した結果というか。

鈴木 僕たちのスタイル的にはあのサビを作らなくても曲は作れるんです。最初はそういう形でも良いかなと思っていたんですけど、さっきのEPのコンセプトと照らし合わせると、どうしても説得力のあるサビが必要だったんです。そこに(門口)夢大がバチッと当てはまるリリックを考えてくれて。

──“おどけて”のリリックからは希望を感じました。コロナ渦で書いたんですよね?

門口夢大(Vo) そうですね。ちょうどブラック・ライヴズ・マターの件も重なり、僕は香港にも住んでいたことがあるんですけど、Facebookとかで友達の状況とか見ていると、コロナのせいもあってか本当に一気に悪いバイブスが浮き彫りになっている年だなと感じて。そういった状況を乗り越えていく為の糧になるようなリリックにしたかったんです。

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-11

門口夢大(Vo)

──コロナだけじゃなく世界の様々な問題に対しての希望を込めたリリックだったと。

門口 そうですね。さっき話しに出たサビのメロディーに関しても、例えば言葉がわからない人でもポジティブに聴こえるモノにしたかったんですよ。

──“おどけて”は新曲としてこのEPのために書き下ろした曲とのことですが、他の曲はライブでやっていた曲っていうことですよね?

鈴木 そうですね。元々あった曲から選びました。

武亮介(Dr.) “U&F”は最近もライブでやってますね。

──ちなみに一番最初に出来た曲はどれですか?

 “Pawn Fawn”だと思います。

若林 でも、ライブとかでも数回しかやってなかったよね。

鈴木 デモは昔から出来てたんですよ。でもそこからブラッシュアップするわけでもなく。ライブでは何回かやっていた曲なんですけど、曲数も増えていく中で気づいたらやらなくなってた曲で。元々はこのEPにも入れる予定ではなかったんです。

若林 そうだね。デモをエンジニアさんとやり取りしている時に(鈴木)龍行が勝手にのデモも送ってて(笑)。

鈴木 送るよって言ったじゃん(笑)。

若林 え、送るの?(笑)ってくらいのノリでしたね。実際僕も入るとは思ってなかったんですけど。

鈴木 個人的にEPのコンセプトと“Pawn Fawn”のリリックがマッチしていると思って、それで一旦リアクションを聞いてみたいなと思ってエンジニアさんに投げてみたら、反応も良くて入れることになりました。

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-4

武亮介(Dr.)

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小笹龍華(Ba.)

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若林達人(Gt.)

セルフレコーディングで現状出来ることはやり切った

──エンジニアさんの話が出ましたが、今まではずっとセルフレコーディングでしたよね?エンジニアさんを入れようと決めたキッカケとかってあったんですか?

鈴木 そもそもエンジニアさんを入れるキッカケとしては1年間自分たちで音源を作ってきて、現状のスキルで出来ることはやり切った感じがあったんです。それで次に進むためにも、やったことないことを試したいし、色々吸収したい部分もあったのでエンジニアさんにお願いしました。

──今までは若林さんがミックスやマスタリングをしていたそうですが、実際にエンジニアさんと仕事をしてみて、得たものってありますか?

若林 個人的に得たものは数え切れないくらいあります。マルチ音源をもらったりして、ここはこうやっているのかみたいな細かな発見が色々ありました。あと何よりエンジニアさん自身が面白い人だったんです(笑)。

門口 キャラクターみたいな人でね(笑)。

若林 ほんとにマスコットみたいで凄く良い人で。ライブにも遊びに来てくれたりして、ずっと同じ目線で楽曲のことを考えてくれているのが伝わって一緒にやっていて楽しかったです。

──ヴォーカル面はどうでした?

門口 めちゃくちゃ勉強になりましたね。特に“おどけて”のリリックを仕上げているときは、書いて戻しての日々が1週間くらい続いて死にそうだったんですけど、その分得たものも大きくて。言葉にするのは難しいんですけど、「伝わりやすくする為にはどうすればいいのか?」という部分が本当に勉強になって、これから歌詞を書いていく上で欠かせない経験でした。

──この曲を完成させたことによるスキルアップは大きかったと?

門口 そうですね。良くも悪くもメンバーだけでやる時って最後はノリで決めちゃう部分があったんですけど、第三者の視点が入ることで新境地に辿り着いた曲というか。その後にレコーディングした残りの3曲にもかなり影響したと思います。

──“台風が去った夜に”は8月にリリースした“Jamaica”とはまた違ったアンセムになってますよね。“Jamaica”はUKっぽい曲でしたが、“台風が去った夜に”はもっと邦楽らしいエモーショナルが表現されている曲だと思いました。EPのコンセプトにも繋がった曲とおっしゃってましたが、どういった経緯で生まれた曲ですか?

Monthly Mu & New Caledonia『Jamaica/WOKE』

門口 これは(若林)達人からもらった2つコードでメロと歌詞を全部作った曲で、去年あった強烈な台風がモチーフになっている曲なんですけど、この「台風」というのは色んな人たちの哀しみや葛藤のことでもあるんです。そういうのも一緒に飛ばしてくれみたいなテーマで歌詞を書きたいなと思って作った曲です。

──去年書かれた曲とのことですが、今年の悲惨な状況にも置き換えられますよね。

門口 そうですね。この曲はなるべくシンプルにしたかったっていうのがあって。結局シンプルなワードが一番ストレートに人に届くじゃないですか。その上で人が思っているけど中々口に出せないことを歌詞にしたかったんです。その時出てきたリリックが「大事なモノに気づいた時には 大抵失ってるよな 失ったモノに気づいた時には 何もできずにいるんだ 何もできないと気づいた時には 前を向くしかないよな 歩いてはみるけど 答えは出ないな」というリリックで個人的に今回一番気に入ってる歌詞です。

──ちなみに最後のパートはバンドについて唄ってます?

門口 そうですね。最後のリリックはこの東京という街で、誰も知り合いがいない中バンドを組んで、これから自分たちが歩んでいく道を希望を持って唄いたいなと思って書きました。

──リリックもそうですが、思い切りのあるサウンドもネガティブな感情を吹き飛ばしたいという想いとリンクしてますよね。小笹さんはこの曲のベースのポイントとかってありますか?

小笹 この曲ベースはコードの手数が少なかったりするので、逆にシンプルながらも音を引き立てられるように工夫しましたね。

──その全体的なシンプルさが僕が最初に感じたエモーショナルな要素に繋がっていますよね。逆に“U&F”はディスコ調でダンサンブルなサビを中心にジャジーなアレンジからムーディーなギターソロまで様々な要素が1曲に詰め込まれていて、マンスリーが今までやってきた曲を凝縮したかのように感じました。

若林 この曲はジャムって行って1つずつパーツを付け加えていくような作り方をしましたね。

 マンスリーを組んだときのコンセプトに一番近い作り方だよね。ドラムに関していえば、セクション毎にビート変えたりして、僕がその時聴いていた音楽が全部入っていますし、とにかくやりたいことを惜しまず全部やりましたね。

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-8

人間臭さが出ているバンドに一番惹かれる。バンドでやる意義。

──“U&F”で特に感じたのですが、マンスリーの曲ってヴォーカルというメイン軸がある中で各々のパートが自分の趣味を出しているというか、所謂ワンマンバンドにならないような工夫を感じます。これは意識的にやってますか?

 そうですね。各々の手癖は絶対に入れておきたくて。色々なジャンルをやる上で手癖がないと自分たちらしさが無くなってしまうじゃないですか。だからスタジオの時とかでも「手癖っぽいギター弾いて!」とかよく要求しますね。

鈴木 (小笹)龍華にポロッと言われて気づいたんですけど、夢大以外のメンバーも目立ちたがりというか、自分の出せる音はちゃんと出せる部分で出しておきたいっていうのが結構強くて。

若林 各々空きがあらばみたいには思ってるよね(笑)。

鈴木 そこでカラーを統一するために教科書通り弾くんじゃなくて、各々が目立つけど邪魔にならないバランスを取るのが理想だと思うし、その上でうまいバランスが取れるのが僕たちの強みだなと思うので。それでいうと“U&F”とかはそういったマンスリーらしさが上手く表現できたかなって思いますね。

──各々の個性とバランス、そしてそこに負けない門口さんのヴォーカルがジャンルレスで音楽をやっていく上での武器になってますよね。小笹さんはいつ頃からメンバーの特徴に気づいたんですか?

小笹 それこそ最初にスタジオ入ったときには思ってました(笑)。みんな音が本当にうるさいんですよ!

一同 爆笑

小笹 みんな自信あるんだなと思って(笑)。でもその自信がジャムから曲を作るときに良い感じに働くというか、それぞれのフレーズや音から意志を感じられるんです。

門口 僕は人間臭さが出ているバンドに一番惹かれるんですよね。何かそうじゃないとバンドでやる意義がないっていうか。

若林 誰でも良くなっちゃうよね。

門口 そうそう。それだったら本当にサポートの人で事が足りるじゃないですか。一人一人のカラーが出せたときがバンドのマジックだと思っていて、だからこそバンドって惹かれると思うんですよね。ザ・リバティーンズ(The Libertines)とかもドラマがあるじゃないですか。

──確かに演奏が下手だったり、彼らの人間的にダメな部分も含めて惹かれる部分があります。

門口 そうそう。だから逆に感動するというか。やっぱりそれはザ・リバティーンズの人間性が音になっていて、それがバンドという集合体で合わさったときに爆発しているというか。

The Libertines – Don’t Look Back into the Sun(Reading and Leeds 2015)

──こう改めて4曲を並べてみると、本当にジャンルもバラバラな4曲が揃いましたね。それでいて冒頭に話してくれた通りバランス感も絶妙で。

鈴木 ジャンルがバラバラというのは今回の『Prologos』に限らず意識して活動しています。夢大と最初に話したのが、「どうせやるなら多くの人に聴いてもらえないと意味がない」ということで。それを考えた時にジャンルという窓口で入り口を狭くしたくなかったんです。今の時代ストリーミングとかYouTubeとかを使って色々な音楽が簡単に聴けるし、ジャンルレスに音楽をやるのってすごく自然だと思うんですよ。

──確かに海外の若いアーティストとかを見ていてもすごく自然な流れだと思います。さっきのバンドでやる意義という話にも繋がってきますよね。5人バラバラの音楽を聴いていると思いますし、それが直接反映されるというか。

Monthly Mu & New Caledonia OFFICIAL PLAYLIST

メンバーそれぞれの思い入れのある1曲

──EPの話に戻るのですが、皆さんの思い入れがある曲を教えてください。

門口 全部思い入れがあるんですけど、1曲選ぶとしたら“おどけて”ですかね。さっきも話しましたけど、初めてエンジニアさんとのリリックのやり取りは本当に大変だったので。ラップ調のバースのところとかも唄入れの前日とかにようやく出来たりて。

若林 最初はもっとラップだったもんね。

門口 出口が中々見えない辛さと完成したときの達成感が忘れられないですね。

鈴木 僕も夢大と一緒で“おどけて”ですね。完成して一番達成感があった曲だし、今までの曲の中でも特に納得している曲でもあるんですけど、改めて一歩引いて見たときに、まだまだ納得できない部分もあって。これは捉え方によって変わる話かもしれないんですけど、EP作っているときにある人に「エンジニアの話なんか聞いてるんじゃねえよ」みたいな事を言われたことがあったんですよ。僕は曲を良いものにしていく上で、色んな人の意見を聞いた方が良いと思うんですけど、音楽を作っている側の人間として、自分が最初に提示した音で他人を一発で納得させるくらいのクオリティーじゃなきゃいけないなとも改めて考えさせられて。

──なるほど。今後アップデートするための材料になったってことですね。タケさんの思い入れがある曲は?

 僕は“U&F”ですかね。活動を初めて一年も経ってない時に作った曲なので演奏する機会も多かったですし、セッションを録音していたときに自分が出したフレーズを一切変えずにそのまま使ったのもあって自分らしさが表にでた曲で。達人は“Pawn Fawn”でしょ?

若林 僕は“Pawn Fawn”がめっちゃ好きなんですよ。この曲だけ僕の音入れてないんですけど(笑)。聴ていて本当に好きなんです。でも思い入れとは違うか。

 逆にないもんね(笑)。

若林 逆に思い入れがないから聴きやすいっていう。思い入れの面でいうと“おどけて”ですかね。“Pawn Fawn”以外の曲は僕が入れた音が多いんですけど、“台風が去った夜に”と“U&F”は楽曲を作っていく中でエンジニアさんとやりとりしながら録音したんです。でも“おどけて”だけデモを渡した段階でエンジニアさんに「その音でいいよ」って言ってもらえて。意外とラフでありのままの自分が残っていて、そこが自分としては嬉しかったので。

──最後に小笹さんはいかがでしょう?

小笹 “台風が去った夜に”ですかね。曲作りの段階で工夫したのもあるんですけど、この曲のモチーフになった台風の日、僕がもう死ぬほどしんどかったっていう思い出があるんですよ。

一同 (笑)

小笹 いやもう本当にヤバかったんです。凄まじい台風のなか電車止まってるのに仕事にいかなきゃいけないっていう日で、もう死にそうになりながら帰ってきたんですよ。それで次の日くらいにこの曲のデモを聴いて、本当に素晴らしい曲を書くなこいつは!ってなりましたね。

鈴木 この曲は龍華の唄だったんだ(笑)。

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-1

オーディエンスとバンドのセッション

──そもそもコロナ禍が原因でライブが出来なくてスタートしたEP制作でしたが、徐々にライブ活動も再開できるようになってきましたよね。久々のライブ活動はどうですか?

小笹 配信ライブもコメントとかはありますけど、やっぱりお客さんが目の前にいてリアルタイムでリアクションをしてくれているのを見ると、これがライブだなと改めて思いましたね。お客さんとバンドのセッションというか。

──門口さんはどうですか?

門口 <りんご音楽祭>でのステージが印象に残っていますね。青空の下でライブだったんですけど、本当にみんな幸せそうな表情をしていて。密にコミニュケーションが取れない中で、各々が開放されてる感じが良かったんですよね。2020年にああいった場所で演奏できたのは本当に幸運でした。

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──出演したいフェスや対バンしたいバンドはありますか?

門口 僕は毎年遊びに行ってる<フジロック>ですね。

 フェス総なめ? フェス出まくって「フェスバンド」っていうやつになりたいです。一方で対バンしたいバンドとかは具体的な名前はパッとは出てこなくて。それはバンドのスタイルとしてにその時やりたいことをこの5人で作るっていう基盤があるからだと思うんですけど。

あと、マンスリーの活動を通してミュージシャン以外にも面白いことをやっている人と出会えることが多いんですよ。それが個人的に最高で。その徐々に仲間が増えていく感じがすごく楽しいんです。このまま僕たちが音楽活動を頑張っていけば、どんどん仲間の輪が広がっていくのかと思うと、音楽をやるというよりMonthly Mu & New Caledoniaというチームとして活動をしていくことにやりがいを感じますね。なので、そういう人たちと一緒に音楽に限らず面白いことにトライしていきたいです。

──色々な場所から人がバラバラに集まってくるというのは、色んなジャンルの曲を鳴らしているMonthly Mu & New Caledoniaだからこそですね。

 それもあると思いますね。だからこれからも自分たちの好きなことを焦らずやっていきたいです。

──若林さんは何かありますか?

若林 武と同じで僕も具体的には無くて、流れに任せてその時に出会った人たちとその都度楽しみながらやっていきたいですね。でもやっぱり、フェスだけは総なめにしたいです!

──これはもう<FUJI ROCK FESTIVAL>と<SUMMER SONIC>、異例のダブルヘッダーですね(笑)。小笹さんはどうですか?

小笹 僕ももちろんフェス総なめにしたいんですけど、個人的には音楽活動を軸にしつつ他のこともやっていきたくて。メンバーそれぞれ張っているアンテナも違うので、それが1つ1つ繋がってバンドが大きくなっていくのが理想ですね。僕はラジオとお笑いと本が好きなので、そういう仕事がしたいです。菅田将暉さんのANNで曲かけてもらってゲスト出演して、TBSラジオの番組を持つとか!

 もう全然音楽の話してないじゃん(笑)。

小笹 もうそれは音楽家とかだからじゃなく、個人的なことですね。それで最終的にバンドに還元できればと思ってます。

鈴木 そっちが先なんだ(笑)。

──あの人気俳優が音楽はじめてるぞ! みたいなパターンですね(笑)。

小笹 まさにそのパターンを目指してます。

鈴木 頑張ってくれ(笑)。

小笹 応援してください。

──じゃあ最後に2021年の目標を教えて下さい。

一同 フェス総なめで!

前を向くしかないよな──Monthly Mu & New Caledonia、インタビュー interview201120-mmnc-9

Text by Kent Mizushima

INFORMATION

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Monthly Mu & New Caledonia『Prologos』

2020.11.18(水)
レーベル:NWWW
品番:MMNC-001
仕様:デジタル

詳細はこちらライナーノーツはこちら

そして11月20日(金)には、同バンドがblock.fmの番組『shibuya OIRAN warmup Radio by カワムラユキ』に出演し、EP『Prologos』への思いやエピソードを話す予定だ。こちらも是非チェックを。

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