——さきほどのヤンテ法と「能ある鷹は爪を隠す」じゃないですけど、スウェーデン人と日本人は似てると思うんです。MOVITS!の皆さんはそう実感したことは?

ヨハン 電車とかに乗ったときの振る舞いは似てるよね(笑)。

ヨアキム でもライブのときのオーディエンスは日本人のほうがより自分を解放して、ショーを楽しんでる感じがするな。で、ショーが終わったあとも、日本人は「サインください!」とか積極的だけど、スウェーデン人はそういうところはないかなぁ。

——では、肝心のニューアルバムのサウンドについてなのですが、70年代の西部劇にインスピレーションを得たということですが、どこにピンときたんでしょうか?

アンダッシュ どのサウンドトラックに触発されたとか、普段から70年代の西部劇をよく観てるってワケじゃないんだ。僕らタランティーノの映画がすごく好きで、たとえば『ジャンゴ(繋がれざる者)』とかがそうだと思うんだけど、70年代のフレイバーがあるから、それをヒントにイメージを広げていったんだ。具体的にどこに触発されたというよりは、そのバイブスや雰囲気が好きで、今回、引用したんだ。で、この“Röksignaler(Smoke Singnals)”のビデオもそういう雰囲気で撮ったんだよ。

Movits! / Smoke signal(原題:Röksignaler) 日本語字幕付きver

ヨハン もちろん、70年代の古いものをそのままマネするんじゃなくて、タランティーノの映画っぽいギターのフレーズもあれば、カニエ・ウェストっぽい最新のアプローチもあったり、ジェームス・ブラウンみたいなホーンの鳴りがあるかと思えば、ヘビーなベースがあったり、いろんな要素をミックスしているよ。

——曲によって楽器や音の編成がかなり違うのも特徴的ですね。

アンダッシュ MOVITS!にとってのメインは僕の作るトラックとヨアキムのサックスとヨアンのラップなんだけど、それぞれの曲に対するフィーリングをいちばん大切にしてるので、それで構成が変わってくるんだ。

——ハードボイルドなんだけど、憎めない感じが独特で。

ヨアキム それはいいね(笑)。

ヨハン ハードな物ももちろん好きなんだけど、それ以上に大事にしてるのは、メロディラインで、もちろんキャッチーであることを大事にしてるよ。

【インタビュー】スウェーデン語でラップ!? お祭り野郎=MOVITS!の闇鍋的サウンドの核心に迫る! interview131014_movits-58

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