シリーズ累計80作を超える大ヒット任侠シリーズ『日本統一』初となる関東での地上波連続ドラマ『日本統一 関東編』が4月13日(木)から6月15日(木)まで、全10話にわたって日本テレビで放送。7月25日(火)にはレンタルリリースが予定されているほか、Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Videoでは放送で見れなかったシーンも収録されたノーカット完全版が鑑賞できる。
『日本統一 関東編』では青柳翔(劇団EXILE)、藤原樹(THE RAMPAGE)が刑事のタッグとしてシリーズに初参加。さらに昨年9月に公開された『劇場版 山崎一門~日本統一~』に引き続き、シリーズには欠かせない漢たち、山崎一門がエンディングテーマ“KOBUSHI”(作詞:秋元康)を歌ったことも話題になった。
山崎一門 「KOBUSHI」 Music Video/YAMAZAKI ICHIMON “KOBUSHI”
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インタビュー|日本統一。山崎一門。映画化。 主題歌 “男の貧乏くじ”を謳う。
インタビュー:山崎一門(日本統一)|おら〜おら〜お〜ら~!山崎一門が高らかに謳う「KOBUSHI」
今回、『日本統一』シリーズを統括する本宮泰風と、『日本統一 関東編』でシリーズ初参加した青柳翔、そして『日本統一』のエグゼクティブ・プロデューサー:鈴木祐介に同席いただき、『日本統一』シリーズについてお話をお伺いした。記事の最後には『日本統一』おすすめ(?)の楽しみ方を語っていただいているので、シリーズ長年のファンも、『日本統一 関東編』でシリーズに初めて触れた人もぜひチェックしてほしい。
【公式予告編】『日本統一 関東編1』2023年7月25日レンタルDVDリリース
INTERVIEW:
本宮泰風 × 青柳翔
──シリーズ10周年おめでとうございます! 改めて、シリーズを振り返っていかがでしたか?
本宮泰風(以下、本宮) やっていることはいつもと変わらないんですよ。でも今回は民放ということで内容もテレビに合わせたり、いつもよりちょっとキャスティングに気を遣ったりしました。シリーズのファンで居続けてくれた人、作品を初めて見る人も大切にしなきゃいけない。そんなプレッシャーもありつつ、なんとか完成させました。
でも明日からレギュラーシリーズの撮影に入るので、もう全然間がないんですよ。余韻に浸る間もなく次の準備をしなきゃいけない。終わったら始まる。僕は何年もそういうスタイルなので、ある意味ではいつも通りですね。
──今回初参加された青柳さんはいかがですか?
青柳翔(以下、青柳) 現場に入らせていただいて一番最初は緊張していたんですけど、現場のスタッフさんからしてみれば、僕は藤原(樹)君と2人で来たわけじゃないですか。そんな僕たちを愛情深く迎え入れてくれて、撮影が終わった時にはまだもうちょっと撮っていたい、そんな気持ちになっていました。
──実際、皆さんと共演されてみていかがでしたか?
青柳 チームが阿吽の呼吸で撮影を進めていくので、最初はそれに食らいついていくので精一杯でした。でも撮影していない時はみんなで集まって少年のように遊んでいたり、たわいもない話をしていましたね。
──本宮さんから見て、青柳さんの第一印象はどうでしたか?
本宮 最初からスッと仲間に入れてたよね。もう本当に「料理してください」みたいな感じで来てくれたので、1日でもう昔からいたように馴染んでいました。彼が持っているバイタリティだと思うんですけど。
青柳 本宮さんは全体を見ていらっしゃるので、とにかく先のことを考えていらっしゃいますし、考えているものの量の多さも違うんですよ。そこを山口さんやチームがサポートし合いながら、全員で作っていくのが素敵だなと思いましたね。
──エグゼクティブ・プロデューサーの鈴木さんから毎回スタッフTを担当される俳優さんがいらっしゃるとお伺いしました。今回は本宮さんが担当されていて、デザインにもすごいこだわりがあったとのことで。
本宮 今回は日テレの記念作品でもあるので、よりしっかりやってみましょうかということで。デザインでは一応、氷室(蓮司)と田村(悠人)をイメージしたんですよ。ホームセットみたいなところもそうですね。今回、バディが警察側と裏社会側で出てくるのでそれをイメージした感じですね。
──またこれも鈴木さんからお借りした話なんですけど、PONY(シューズブランド)が流行ったとお伺いしまして。
本宮 はい。今日も履いてきてるよね。
青柳 履いてきています。
──これはなぜ流行ったんですか?
本宮 なんとなくですね(笑)。俺がファースト・ポニーです。
青柳 セカンド・ポニーが山口(祥行)さんですね。
本宮 いや、むしろヤマ(山口)はちょっと後の方だったよ。
──結果みんなが揃えていったとお伺いして……。
本宮 そうなんですよ。で、結局靴だけじゃなくて、青柳は抜け駆けして全身揃えちゃったんです。
青柳 そうするとやっぱり、ガムシロップが服の中に入っていまして……。
本宮 (笑)。
青柳 全身PONYを揃えた日にポケットの中にガムシロップとミルクが入っていました。推測では、その時に喫茶店に行った山口さんと岸田くんと本宮さんが3人で話してて、それから…….。
──(笑)。
本宮 突然こっそり買って、上から下までPONYで揃えてきた日があって、「あれ、お前何それ?」みたいな。着替えて服を置いていたら、ポケットの中にいっぱい入ってたんだよね。
──ちょっとじゃないんですね。いっぱい入ってたんですね。
青柳 その犯人を探してるんですけど、僕の中では解決しました。でもほら、メイクさんは知ってるんですよ、犯人を。
メイクさん 言えないです。
──ふふふ。例えば撮影中にあったエピソードで思い出深かったこととかありますか?
本宮 岩松(了)さんとの再会は?
青柳 岩松さんとの再会(笑)。再会した時、お互い覚えていなかったんですよ。「初めましてですね」「初めまして、岩松です」って。で、2、3時間経ってから岩松さんからいきなり、「俺、君にさ、大森南朋さんに似てるねって言ったことない?」って言われて。「あれ?」と思って。言われたことがあったんですよ。
──なるほど。
青柳 岩松さんでしたっけ……と思ってその場で検索したら共演してたんですよね(笑)。その前に休みで、本宮さんが岩松さんに「岩松さんなんか何も覚えてないから」みたいな話をしていて、この話を本宮さんに伝えに行ったら「お前は岩松さん以下だ」と言われました(笑)。
本宮 でも、それまで絡んでないんだよね。じゃあしょうがないよ。
──本宮さんはいかがでしょうか?
本宮 今回は何だろうな……いつもはいろんなことが起きるのですが、今回は起きなかった方だと思いますね。民放なので、いつものままという訳にはいかなかったので、危ないシーンはなるべく立ち会うようにしました。カット割りだったりアングルだったり、○し方を……いろいろ立ち会うことが多かったですね。
──『日本統一』の撮影で青柳さんが驚いたことなどはありますか?
青柳 やはり撮り方の速さですかね。監督やスタッフさんの対応能力、瞬発力って言うんですかね。それがものすごい熟練されているという印象を受けました。とても早いし、すごく効率がいいですね。
──その中で時間がかかったシーンとかありましたか?
本宮 ないですね。10年間やってますから。
──痺れます。お気に入りのシーンはありますか?
本宮 2話で某役者さんが「セリフがいっぱいあってもう大変なんだ」と言ったら、山口が「僕らもいつも覚えてないんで、覚えないでいいですよ。監督がカットしてくれたりするから」って言って。それを真に受けて全然覚えていなくて、そうしたら意外と長回しされちゃって(笑)。それで何テイクも撮り直した部分があって、僕は何度見ても笑っちゃうんですよ。
青柳 カメラ持ってましたよね(笑)。
本宮 僕はメイキングのカメラを回していたので。時間がかかったところ、そこじゃないですかね。
青柳 そうですね。某俳優さんとのやりとりは面白かったですかね。3行あったら1行覚えてるんですよ。2行はもうその場で覚えるみたいな感じで、ちっちゃいメモも持っているんですけど。
本宮 そんなの持ってた?
青柳 持ってました。で、「ダメだよね、これ見えるように置いちゃ。ね。ダメだよね。」って(笑)。でもやっぱりかっこいいんです。すごい。
──鈴木さんはいかがでしょうか?
鈴木祐介(以下、鈴木) (山崎)一門のメンバーが紹介されるところですかね。
本宮 (笑)。
鈴木 テロップもつきます。あだ名と役名が、改めて紹介されるんですけど、そこでなぜか田村だけ山さんになってて……。本名じゃんって(笑)。
本宮 とある作品をオマージュしています。
──そういった本宮さんのお茶目な仕掛けがシリーズの楽しみの一つとしてあるということですね。
本宮 そうですね。
青柳 あと、一門がとある格好をします。
鈴木 (笑)。物語の中でコンテストをしていてね。でも、あれはテレビ版じゃない。
青柳 そうなんですか! あんなにこだわっていたのに!(笑)
──今見せていただきましたが、すごい格好をしてますね(笑)。どういう流れでこのコンテストに繋がるのかは見てのお楽しみということで。
本宮 はい。あと物語の撮り順がバラバラなので順には追えないんですが、僕らはこれが最初の方だったとか分かるんです。それで、(青柳と藤原の)刑事2人のコンビネーションがどんどん良くなっていくんですよね。さすがだなって思いました。だからその順番に撮っておけば、違う魅力を見せることができたのかなって。
──藤原さんと撮影を重ねていって、最初と最後の印象はどう変わりましたか?
青柳 藤原君とはよくセリフ合わせみたいなのをやっていましたね。陰にこそっと隠れて。
本宮 やってたんだ。
青柳 それを見てた寺島(進)さんが「ワンカットでいくって」と言ったら本当にワンカットになって(笑)。
本宮 (笑)。
青柳 一気に緊張感が増しましたね。
──ありがとうございます。今回、地上波で放送されたことで、初めて『日本統一』を観たファンの方々もたくさんいらっしゃると思います。そんなみなさまに『日本統一』シリーズの楽しみ方を教えていただけますか?
本宮 ドラマ版に関しては、シリーズを観ていない方にも楽しめるように作っているので、ここで興味を持っていただいて、レギュラーシリーズも観ていただけたらいいなと思っています。そういう意図もあって作っているので、そうなってくれたら嬉しいなと。
──青柳さんはいかがですか?
青柳 本宮さんもおっしゃっていましたが、この作品からシリーズを観たり、外伝を観たり、それからまた戻ってきてもう一回『日本統一 関東編』を観ていただけたり。『日本統一 関東編』のフルバージョンもありますから。本当にさまざまな楽しみ方ができる作品だと思うので、より多くの方に観ていただけたら嬉しいです。
──ありがとうございます。例えば『男はつらいよ』のような膨大な作品数があるシリーズでは、ファンの方々にとって「この回がすごい良い!」といった、いわゆる「神回」を考えるような楽しみ方であったり、様々な作品の楽しみ方があると思います。『日本統一』もまさしくそういった楽しみ方があると思うんですけど、本宮さんが思う『日本統一』シリーズの通な楽しみ方を教えていただけますか? これから『日本統一』シリーズを観始める方にとってガイドラインのような形でお伝えできればなと思いまして。
本宮 これは僕らも今まで研究しているんですよ。これだけの数を作ったので、一から観るのはめんどくさいっていう人が多分結構いるだろうなと思って。どの順番で観るのがいいかも考えたことはあるのですが……結局好みなんですよね。推しのキャラクターが活躍するシーンを観たい人など、楽しみ方には個人差もありますし。僕はトータルを見ながら、どこも大事に作っているので、正直最初から観てもらいたいですけど……最近、青柳が全部観たって言っているんで、多分その質問に今ちょうど答えられると思うんですよね。どう?
青柳 やっぱりジャンピングハグじゃないですかね、1話(『日本統一1』)。
本宮 お前1話しか見てないんじゃないの?(笑)
青柳 いえいえ(笑)。あれを一番最後に持ってくると逆にエモいかもしれないですね。
本宮 ということは?
青柳 『日本統一 関東編』を観て、『日本統一 北海道編』を観て、26話(『日本統一26』)くらいから観て、そして一番最後に1話を見る。
本宮 あながち間違っていないですよね。
一同 (笑)。
写真/小林真梨子
取材・文/船津晃一朗
INFORMATION
「日本統一 関東編」第10話 6月15日(木)24:59~放送
「日本統一 関東編」Hulu、U-NEXT、Amazon Prime Videoにてノーカット完全版配信中
「日本統一 関東編」7月25日(火)より、「日本統一 関東編1」「日本統一 関東編2」「日本統一 関東編3」がレンタルリリース(各2話ずつ収録)
「日本統一57」7月25日(火)レンタルリリース
本宮泰風:「鬼平犯科帳」2024年1月よりCS放送&配信・5月劇場公開
青柳翔:W主演映画「セフレの品格 初恋」7月21日より劇場公開、「セフレの品格 決意」8月4日より劇場公開