Advertisement japan_qetic_1140x180_summer19_logo

独特の可笑し味を持った明るく愉快な芸風で、古典落語から新作落語まで幅広くこなす当代きっての人気噺家、春風亭昇太。かたや怪しく禍々しい和のテイストをコンセプトに、今年7月にはメジャーデビュー27年を迎える屈指のハードロック・バンド人間椅子のギター/ボーカル、和嶋慎治。一見なんの繋がりもないように思える両者だが、実は和嶋は知る人ぞ知る大の落語好き。なかでも春風亭昇太の大ファンであり、一方、昇太師も人間椅子は彼らがデビューする以前からずっと親近感を持っていたバンドだったという。

落語とロック、それぞれに道は違えど、ファンを前にしたエンタテインメントというフィールドに立つ生身の表現者であることにはまったく変わりなし。しかも、共に独自の方法論をもって唯一無二の際立った個性を追求し続けている、そんな二人による夢の(?)対談が実現。話は昇太師がナビゲートするラジオ番組に和嶋がゲスト出演した時のことからスタートした。

特別対談:春風亭昇太×和嶋慎治(人間椅子)

春風亭昇太×和嶋慎治(人間椅子)。唯一無二の個性を放つ2人の夢の対談 interview140426_ningenisu_12

[左から:春風亭昇太、和嶋慎治(人間椅子)]

――御二人が初めて会ったのは昇太師匠のラジオ番組だったそうですね。

春風亭昇太(以下、昇太) ええ。人間椅子がアルバム『現世は夢 ~25周年記念ベストアルバム~』のキャンペーン中に、僕がやっているニッポン放送のラジオ番組のゲストに出てもらったんです。

和嶋慎治(以下、和嶋) 僕は落語を聞くのが好きで、中でも昇太さんは明るくて大好きだったんです。だから以前から「昇太さんの番組出たいな~」ってあちこちに言っていたら、本当にゲスト出演が決まって。なので、当日はとにかく失礼のないようにと思って、自分が知っている落語のネタをノートに書いていったりしていたんだけど……。そんなに落語の話にはならなくて良かったです(笑)。

昇太 僕も人間椅子のことは以前から知っていたので、「ゲストにどうですか?」って言われた時に、「それはぜひお願いします!」って。で、人間椅子のことを改めていろいろ調べていったんですよ。失礼のないように(笑)。でも、あんまりそういう話にはならなくて良かったです(笑)。

和嶋 僕、普段でも寄席にフラっと行ったりするんだけど、ある年の新宿末広亭の正月興行に昇太さんが出るっていうのを見つけて、「これは行かねば!」と思って行ったんですよ。その時いろんな方が入れ替わり立ち替わり出て来るんですけど、昇太さんが出て来た瞬間、高座に花が咲いたみたいになったんです。で、「凄い!」と思って。落語家の方っていうか、ステージに立つ人はそういうオーラがないとダメなんだなって思ったんです。以来、いつか昇太さんにお会いしたいという気持ちが高まっていた中でのラジオ出演だったので、ホントに光栄でした。曲もかけて頂いたし、人間椅子のことも知ってくださっていて。

春風亭昇太×和嶋慎治(人間椅子)。唯一無二の個性を放つ2人の夢の対談 interview140426_ningenisu_5

――その時の昇太師匠に対する印象は?

和嶋 常に花がある人だと思いました。っていうか、20数年前に立川談志師匠がやっていた『落語のピン(フジテレビ系、’93年4月~9月)』っていう落語番組があって、好きでよく見ていたんだけど。あれに昇太さんもたびたび出ていたじゃないですか。だから初対面なのに、なんか以前から知っている人に久しぶりに会っているみたいな感じで……。凄く嬉しかったです。

昇太 ボクも人間椅子は『イカ天』(89年2月~’90年12月までTBSテレビの深夜にオンエアされていたアマチュア・バンドの勝ち抜きコンテスト番組『平成名物TV 三宅裕二のいかすバンド天国』の略称)』に出場した時から知っていましたから。っていうか、あの番組の30分後に『平成名物TV ヨタロー』(‘90年~91年)っていう若手落語家がお笑いをやる番組があって、僕も出ていたんですよ。だからその番組を家でリアルタイムで見るには、大抵『イカ天』から見ているんです。なので、ボクも人間椅子には変な親近感みたいなものを勝手に持っていて……。しかも『イカ天』って、他とは毛色の違う人たちがいっぱい出ていたじゃないですか。その中でも人間椅子は不思議な和物みたいな感じがして、それがずっと頭の中にあったんです。それと、僕の知り合いには何故か時折、人間椅子ファンがいるんですよ。CD持ってきて「昇太さん、これ聴いてください。」っていうような(笑)。

春風亭昇太×和嶋慎治(人間椅子)。唯一無二の個性を放つ2人の夢の対談 interview140426_ningenisu_1

和嶋 わー、それって密かなプロモーションじゃないですか(笑)!

昇太 あと、音楽の友達と話していても、人間椅子の話が出たり……。ポツンポツンとそういうのがあって、だから会ったのは初めてだったんだけど、ボクも初めて会った感はあんまりなかったんですよね。

和嶋 なんか同じ時代感というか、一緒に時代を生きてきているっていう感じがあるんですよね。昇太さんもまだ若手で、僕らもデビューするかしないかっていう頃からの。

昇太 ホント、そう! 全然仕事も別なのに、なんとなく妙な親近感があったんですよ。でも初めて会った時は、「大人になったなー」と思いました(笑)。

和嶋 ハハハ……(笑)! 昇太さんはお変わりがないですよね。ずーと若々しいんだなと思いました。伸び伸びと芸の世界を生きていられるなーと。

春風亭昇太×和嶋慎治(人間椅子)。唯一無二の個性を放つ2人の夢の対談 interview140426_ningenisu_6

次ページ:昇太「これは年に1回あるかないかなんですけど、もう自分が神様みたいな気持ちになる時があるんですよね」

Published on

Last modified on