シンガーソングライターのさらさが、昨年12月にリリースしたファーストアルバム『Inner Ocean』が話題を集めている。「ブルージーに生きろ」をテーマに、自身の悲しみや孤独、生きづらさを赤裸々に綴った歌詞と、スモーキーかつ包み込むような優しさを帯びた歌声は、コロナ禍で生活が一変してしまった私たちの心にそっと寄り添うかのよう。

ヒップホップやR&B、ジャズ、シティポップなど様々な音楽を取り込みながら、音数を絞り込んだシンプルなサウンドプロダクションには、彼女の一貫した美学や哲学が感じられる。

高校時代はセッションボーカリストになることを目指し、横浜のライブハウスで開催されていたジャムセッションに通い詰めていたというさらさ。今回Qeticでは、そのジャムセッションで準レギュラーを務めていたKing Gnuのベーシスト・新井和輝との対談を敢行。当時のエピソードを振り返りつつ、アルバム『Inner Ocean』の聴きどころについてなどじっくりと語り合ってもらった。

対談:さらさ × 新井和輝(King Gnu)

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「迷ったら飛び込む道を選んできたからこそ、
今があるんだなと思う」(新井)

━━お二人が出会ったのは、横浜・関内にあるライブハウスでのセッションだったそうですね。

さらさ はい。私が高校生の時に入った軽音楽部が、いわゆる「ジャムセッション」を定期的にやっていて。そのうち「部活以外のジャムセッションにも参加してみたいな」と思うようになって、高三の時に初めて行ったのが<Battle of Study>という、関内のライブハウス「KAMOME」で月に2回開催されていたセッションだったんです。主催は元SOIL & “PIMP” SESSIONS(以下、SOIL)の元晴さんで、新井さんもホストとして参加していたんですよね。

新井 そうなんです。僕と、後にKing Gnuのドラマーになる勢喜遊も元さん(元晴)に誘ってもらって準レギュラーみたいな感じで出ていたんです。そこにはSOILのみどりんさん(ドラム)や秋田ゴールドマンさん(ベース)もいたし、他にもPOLYPLUS / Calmeraのつーじーさん(サックス)やEMPTY KRAFTの永田こーせーさん(サックス)、それからSWING-Oさん(キーボード)も時々加わっていて。

毎回、元さんがお題を決めるんです。例えば今回は「ディアンジェロ」がテーマとか、「ビートルズ」がテーマとか。そのことについて掘り下げていくから<Battle of Study>というタイトルが付いていて。毎回その日のMVPを決めて賞金も渡していた。最近さらさちゃんと再会した時、「そういえばボーカルでMVPをもらっていた高校生の女の子、いたかも……」っておぼろげながら思い出したんですよ(笑)。当時は僕たちもセッションについていくのに必死すぎて、あんまり人のことを気にしている場合じゃなかったんです。だから、さらさちゃんに言われるまで、その時のことを全く覚えてなかった。

さらさ そんな必死だったなんて全然わからなかったです(笑)。私からしたら、ライブハウスの扉を開けるのすら怖かったくらい。友人と「KAMOME」の前まで行って、「どうしよう、帰ろっか……」「でも、ここまで来たんだし」みたいなやりとりをしていました。

新井 <Battle of Study>、怖かったよね?(笑) ホストの人数もやたら多いしさ。あそこまでしっかりしたセッション、他にあまりないと思う。オーディエンスも楽しめるような工夫もしっかりしていたしね。そういう、オーガナイザーとしての手腕が元さんにはある。めちゃめちゃ偏った内容ではあったけど(笑)。

次に会ったのは、『PERIMETRON HUB』というinterfmで放送しているラジオ番組。メインパーソナリティは「PERIMETRON」のクリエイター佐々木集と神戸雄平で、たまたまその番組の収録現場に遊びに行ったらゲスト出演することになって(笑)。僕の収録の後に来たのが、さらさちゃんだったんだよね。で、「実は<Battle of Study>の時に……」って話をされて「ええー!!」って(笑)。

さらさ そのあと、新井さんの番組(『SPARK』J-WAVE)でも私の“ネイルの島”という曲をかけてくださったんですよね。

新井 そうそう。(佐々木)集が「すげえいい感じだよ、聴いてみてよ」という感じでさらさちゃんのことを推してくれたのもあって、聴いたらすごく良くて。すでにアーティスト像みたいなものが固まっていて、サウンドも然りで。これは是非ともかけたいなと。

さらさ ありがとうございます。実は、<Battle of Study>でMVPをいただいたあと、いろんなセッションに顔を出していたんですよ。でも、元さんに紹介してもらったセッションはどこもストイックで厳しくて。1年頑張ってみたけど心折れてしまって……(笑)。「音楽聴くの、楽しくないかもしれない」と思ってしまい、一度は音楽活動を辞めていたんです。

新井 そうだったんだ。

さらさ でも1年くらい歌わずにいたら、やっぱり歌いたくなってきちゃって(笑)。とはいえ、セッションは自分には向いていないから、他のことをやろうと思って作った最初の曲が“ネイルの島”でした。

さらさ – “ネイルの島”

新井 それはすごいね。

さらさ 一度挫折しているのもあって、「もう誰にどう思われてもいいや」「誰にも評価されなくてもいい」みたいな気持ちが強かったし、実際にそういうことを歌った詞なんです。でも、あきらめたり手放したりする方が、実は届きたいところに届くこともあるんだなと、この曲のおかげで気づくことができました。あの時の経験があって本当に良かったなと今では思っています。

━━お話を聞いていると、セッションはスキルを磨く場所でもあり、ミュージシャン同士の交流を深める場所でもあるのですね。

新井 そう思います。特に元さんは、人を惹きつける「引力」みたいなものを持っているんですよ。それこそ僕と(常田)大希を引き合わせてくれたのも元さんですし。さらさちゃんのバックを務めているメンバーにも、どこかのセッションで知り合いになった人が多い。

━━新井さんは、これまでの音楽活動で壁に当たったり、挫折のようなものを味わったりしたことってありましたか?

新井 壁はもう常にありますよ。僕には師匠が二人いて(日野賢二、河上修)、そこでかなり厳しく鍛えられていたので「行きたくねえなあ」と思ったことも何度もありました。ただ、「辞めよう」と思ったことはなかったかな。ただ思い返してみると、ここがターニングポイントだったなと思う時はいくつかありました。それこそさらさちゃんみたいに「KAMOME」の前まで来て、入るか入らないか迷った末に飛び込んだ、みたいなことは僕も何度かあるんですよ。

さらさ それはいつですか?

新井 ひとつは高一の時。地元にあるライブハウスに遊びに行ったら、そこでPAをやっていた先輩に「出てみる?」と言われてセッションに飛び入りで参加したんですよ。それは自分にとって、大きなターニングポイントだったと思う。あとは、高校2年のタイミングで日野さんの弟子になった時も、大学卒業が決まってすぐ河上さんのところで住み込み修行をした時もそう。バンドを組む時もそうだな。飛び込むかどうしようか、基本的に迷ったら飛び込む道を選んできたからこそ、今があるんだなと思う。

━━岐路に立った時に、とにかく一歩踏み出すことが大事だと。

新井 そう思います。セッションって、基本怖いですから。

さらさ 怖いですよね!?(笑) セッションより怖い瞬間って、シンガーソングライターになってから経験したことがないくらい。

「入部して最初の夏に“ディープ・パープル祭り”があるので、
そこで半分以上辞めていくんです(笑)」(さらさ)

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新井 さらさちゃんの音楽の原体験というと?

さらさ 私は物心つく前からフラダンスをやっていて、母親が先生だからいまだに続いているんですよ。3歳で初舞台を踏んだのですが、小学校1年生から高校1年生まではストリートダンスを習っていました。R&Bとの出会いはそこなんですよね、パティ・ラベル(Patti LaBelle)などに出会って「やばい!」と思ったりして。それと、ディズニーチャンネルでミュージカル映画を見るのが子供の頃から大好きで、自分でもやりたくなって小学校の頃は劇団に入って子役もやっていたんです。

新井 へえ!

さらさ 2018年くらいに一度舞台に出て「やっぱり違う」ってなって。そこで完全に辞めちゃったんですけど、歌ったり踊ったりするのはずっと好きなんですよね。今につながるような音楽活動を本格的にやり始めたのは、最初に話したように高校で軽音部に入ってからです。

新井 でも、高校の部活でセッションに重きを置いているのって珍しいよね。普通、軽音部というといわゆる「コピバン」が中心だと思うけど。

さらさ 顧問がベーシストで、セッションミュージシャンみたいなこともやっていたらしいんです。だから活動内容も本当に独特で。ディープ・パープル(Deep Purple)の曲だけ1日中やったり、「今日はジャズ祭りだ」みたいな日もあったり。部活で選抜されたバンドを結成し、それで校外の催し物にも出ていたんです。それこそシーナ&ロケッツやBLANKEY JET CITYをやることもあって。昔の音楽にどんどんハマっていったのは、そういう環境で過ごしたのが大きいかもしれないです。

新井 「ONE OK ROCKやりたい!」と思って入部した人とか、それで1日中ディープ・パープルやらされていたらキツいよね?(笑)

さらさ そう、入部して最初の夏に「ディープ・パープル祭り」があるので、そこで半分以上辞めていくんです(笑)。まだ何も分からない高校生たちが、あっつい部室に押し込められて“Smoke On The Water”のリフとか弾かされるんですよ?

新井 あははは。ふるいにかけられて、残った精鋭たちで構成されているんだね。

さらさ すごいですよ。PAも自分たちでやるし、配線から何から叩き込まれる。ストップウォッチ片手に、「何分でセッティングできるか?」を競わされたりして。モタモタしてると「お前、おせえぞ!」って怒鳴られるし……もう昭和のスポ根なんですよ(笑)。そこで学んでいれば、音楽の趣味がどんどん偏ってくるのも当然というか。でも先生はみんなに慕われてるんですよね。今もたまに連絡を取るんですけど、そうすると喜んでくれます。不思議な部活でした。

「サウンドだけでなく歌詞の中に、
受け手の想像力を投影する余白がちゃんとある」(新井)

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━━では、昨年11月にリリースされたアルバム『Inner Ocean』についてもお聞かせください。本作は、「これまで以上に内省的な作品になった」と様々なインタビューやインスタライブなどでも語っており、実際サウンド面でもトラックや弾き語りなど様々なアプローチを行う多彩な内容となりました。リリースから2ヶ月が経ちますが、手応えはいかがですか?

さらさ これはアルバムを出してみて初めて味わった感覚というか、そんなつもりで作り始めたわけじゃなかったけど、「確実に一つの区切りになったな」と思います。自分たちはサブスク世代と言われるように、あまりCDで聴くことをしないんですけど、それでも「アルバム」として作品を世に出すのはすごく大事なことだなと実感しました。聴いてくださる方も、すごく増えましたしね。

━━新井さんは本作を聴いて、どんな感想を持ちましたか?

新井 さっき話したように、僕は“ネイルの島”を聴いた時から「彼女はアーティストとしての軸がしっかりあるな」と思っていて。きっと彼女の中で「これは『あり』で、これは『ない』」みたいな基準がちゃんとあるんだろうなと。だからこそ、いろんなチャレンジに挑戦していても、一貫したものが流れているのだなと今作を聴いたときにも感じました。前回のEPには入っていなかった要素も今回は入っていて、それもすごく新鮮でしたね。本筋の幹の部分は変に捩れたり捻れたりせず、そのまま真っ直ぐに大きく成長しているなと。

それって今まで聴いてきてきた音楽の中から、自分が感動するポイントを抜き出し積み上げてないと出来ないと思うんですよ。例えば、「自分よりも偉いプロデューサーがこう言ってるのだから、まあいいかな」みたいに判断してしまうアーティストってきっといると思うんです。例えば、自分のやりたいことを達成するための「手段」としてプロデューサーを起用するのではなく、そのプロデューサーと一緒に作ることが「目的」になってしまうと、往々にしてそうなりがち。

でも、彼女の場合はおそらくそうはならないと、作品を聴いていてもわかる。理論など専門知識がなかったとしても、感覚として「これはいい、これは違う」を判断できる人だと思うんですよね。そうじゃないと、こういう作品にはならないんじゃないかなあ。

さらさ 嬉しいです。おっしゃるように、「アーティストとして何を大事にしているのか?」はブレないように気をつけていますね。「こういう曲を作りたい」というのがまずあって、「だったら、どんな人に(プロデュースなどを)お願いしたら理解してもらえるかな?」というところを大切にしているというか。しかも、最終的な判断は自分で行うようにしているんです。

それに、「なるべく音数を増やさない」ということを今回も意識しました。トラックを「引き算」で作っていくというか。バンドでレコーディングするときも、まずは「盛り盛り」で演奏していただいて、ミックスの段階で私とマネージャーでどんどん引き算していくんです。

━━それってある意味「リミックス的な発想」といいますか、トラックメイキングに近いものがありますよね。

さらさ 確かに。なのでバンドでもトラックでも、最終的に出来上がった音像は似たものになりました。例えばアルバムのリード曲“太陽が昇るまで”は、最初トラックが送られてきたときイントロだけに入っていたギターリフがすごく良かったので、それをサビにも入れてもらいつつ、もともとあった弾き語り音源のサビのメロディを書き換え、リフが主役になるような曲にブラッシュアップしています。

さらさ – “太陽が昇るまで” [Official Music Video]

━━歌詞にはコロナ禍で考えていたことも反映されていますか?

さらさ 私はデビューしたのがコロナ禍だったので、思うようにライブもできず前に進んでいけない感覚がずっとあったんですよ。ファンの方にお会いすることもないし「なんだかなあ」って。基本的に私は、ライブでお客さんに歌を聞いてもらうためだけに曲を書いていたタイプなので、別に曲作りそのものが好きなわけでもないんですよ(笑)。コロナ禍では目的を失い、現状が変わらないことへの焦りから生まれたのが“午後の光”で。

今までももちろん、ネガティブな気持ちにとらわれたことはあったんですけど、常に俯瞰で見る第三者的な視点があったからこそ“ネイルの島”のような曲が書けたんです。でも、本当に落ち込んでいる時って、そういう多面的な視点が持てなくなるのだなということを痛感しました。それで、今まで人には見せたくなかったようなエネルギーの強さ、激しさ、孤独とか、そういうぐちゃっとしたものを出さざるを得なくなって。

こういう“午後の光”みたいな曲が、人にどう伝わるのかはちょっと怖くもあったんですけど、逆にそういう曲の方が人と繋がれることもあるのだなと実感しました。アルバムを通していろいろな繋がり方ができたし、これからの人生でもっといろんなことを経験すれば、もっと繋がり方が増えていくんじゃないかと思っていますね。

さらさ – “午後の光”

新井 例えばアルバム冒頭曲“朝”みたいに、サビでは《いい感じでいたい》とリフレインしているだけ、みたいな(笑)。そういうシンプルな歌詞も僕は好きですね。もともと洋楽をずっと聴いてきた人間なので、歌詞の意味よりも語感の心地良さみたいなところに惹かれることが多くて。あまり説明的で周りくどい表現よりも、余地や余白が残されている表現の方が好きなんですよ。

そうじゃないと、作品としてあまりにも一方通行すぎるというか、作り手と受け手の間のコミュニケーションが生まれにくいんじゃないかと思うんです。今さらさちゃんが、このアルバムについて「人といろいろな繋がり方ができる」と言ったけど、それはやっぱりサウンドだけでなく歌詞の中に、受け手の想像力を投影する余白がちゃんとあるからじゃないかなと。

さらさ – “朝”

さらさ おっしゃる通り、余白はすごく大事にしていますね。最初のMVは自分で監督しているのですが、とにかく「画角で余白を出したい」と思ったのも、見たものや感じたことを、なるべく抽象的に捉えたいからなんです。

例えば「悲しい」という感情を、ただそのまま「悲しい」というのではなくて、色や音で表した方が、聞いてくださった人の想像力に委ねられるんじゃないかって。もちろん、その方が自分自身にとって楽しいからやっているだけですけどね(笑)。結果的に受け取る人によって、歌詞の意味が変わっているのがすごく面白い。「この曲って、こういう意味なんですか?」と聞かれたときに「そんなこと、考えもしなかった!」ってなるのが楽しいんですよ(笑)。「さらさの曲を聴いていると、5年前のあの景色を思い出すんだよね」みたいに言ってもらえたら最高だなって。

━━新井さんは、今後のさらささんにどんなことを期待しますか?

新井 いや、期待とかそんなのは全然ないですよ(笑)。もう、やりたいことをやりたいようにやればいいと思う。ただ、これからきっと、もっとたくさんの人に聞いてもらえるようになると、コミュニケーションの分母が大きくなると思う。僕らもある時期、King Gnuが僕らから離れていくというか……実態が無くなっていくような感覚があったんです。

「みんなが思っているKing Gnuってこうだよね?」みたいな理想の姿が、本来の僕たちと乖離していくというか。特にメディアに出過ぎていた頃は大変でしたね。程よく人前に出るのはいいんですよ。作品や自分について話すことでより思考が深まっていく感覚もありますし。でもテレビや雑誌に出まくっていた時は、なんかパラレルワールドみたいになっちゃって、自分がどこにいるのかさえ分からなくなってくるんです。

さらさ へえ!

新井 ずっと同じところにいるような錯覚に陥っちゃったというか。基本的に音楽にはずっと正直でいられたから、そこでストレスがなかったからよかったのかなと思いますけどね。もしそこでもストレスを溜めるというか、変に期待に応えようとしていたら、もっと大変なことになっていたかもしれない。だからさらさちゃんにも、「音楽」が常に「自分の戻る場所」であるようにしていてほしい。

さらさ 確かに音楽を始めたばかりの頃は、「あ、これがやりたい」「こんな曲を作りたい」みたいに自分の欲求にダイレクトだったんですけど、仕事になるとクリエイティブ以外のところでも考えなきゃいけないことも増えてくるじゃないですか。もちろん、気持ちも環境も続けていけば変わっていくのは当然なんですけど、自分が「いい」と思ったものをこれからも追求していかないと、活動自体が続かなくなってしまうよね、みたいな話はスタッフとよくしていますね。「遊んでなきゃダメだな」って。

新井 King Gnuもさらさちゃんも、きっと真面目なんだよね(笑)。もっとわがままでもいいかも、って。いつもそこは自分に問うようにしています。

さらさ 私も80歳になっても音楽をやっていたいので、そうありたい。今日はファーストアルバムを出したこのタイミングで、新井さんといろいろお話できて本当に良かったです。これからもよろしくお願いします!

新井 こちらこそ!

「音楽」が常に「自分の戻る場所」──対談:さらさ × 新井和輝(King Gnu) interview230308_salasa-kazukiarai-08

Text:黒田隆憲
Photo:横山マサト

RELEASE INFORMATION

Inner Ocean

2022.12.14(水)
さらさ

【TRACKLIST】
1. 朝
2. 火をつけて
3. jjj
4. 退屈
5. Amber(DJ Mitsu the Beats Remix)
6. 太陽が昇るまで
7. 午後の光
8. Blue feat. NEI
9. ネイルの島(Olive Oil Remix)
10. 踊り
11. Virgo

配信はこちら

EVENT INFORMATION

1st Album “Inner Ocean” Release Party 大阪

日程:2023/4/28 (金)
時間:OPEN 18:00 / START 19:00
場所:梅田Shangri-La
料金:スタンディング 前売り¥3,800
チケット:発売中

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