――モノクロのゴシックから『PARALLEL WORLDⅡ 第3ノ道』は一気にカラーになりましたね。
(笑)。“D2”という楽曲の「モノクロな空が色付きだす。僕は一体何者なのか分かり始めているのかもしれない」という歌詞がまさにyucatを表していて、自分が何のために生きているのかが分かり始めた瞬間に、パラレルワールドの景色が色付きだして、行くべき道が見えた瞬間なんですね。みんなは「暴走マシーン」に乗って、もう第3ノ道を選んでパラレルワールドに来てしまった。パラレルワールドは楽園なのかと言われたら、そうではなくて。私は、生きるということは、家庭、学校、仕事も、死ぬまで葛藤しながら闘っていくものだと思うんです。パラレルワールドでは、闘うにも一人じゃない。私がいる、仲間がたくさんいる、みんなの道標は私が作っていくから、という感じで今回のアルバムは終わっているので、これから先は色んな闘いが始まっていきます。登場人物も増えるでしょうし、色んな景色も見えてきますね。
――サウンド面では3人のアレンジャーが参加していますが、やはりyucatのコンセプトを理解した上で楽曲のアレンジに取りかかってもらったという感じですか?
アレンジャーの方たちには、私と一緒の脳みそになってもらうために、yucatに関する文章を全部読んでいただきました(笑)。なので、素晴らしいものが上がってきましたね。1stは篤志さんに全曲のアレンジをやってもらったんですけど、まだ私の頭の中にしかなかったものなので、それを理解するのは大変だったと思います。今回の2ndでは、スチームパンクミュージックってなんだろう? というところから調べてみたんですね。そしたら全く存在しないものということが分かって、まだ誰もやったことがないことに挑戦できるとワクワクして。
――音にデジタルとアナログの要素が混ざっている点は、過去と未来の関係とリンクしていますね。
そうですね。古いものと未来のものが共存しているというイメージがあって、未来のことは想像ではありますけど、景色や登場人物から聴こえそうなものが音楽に入っていれば、きっとパラレルワールドならではの音楽になると思ったので、効果音感は強いですね。私がメロディーを作るときは、私の頭の中の景色から聴こえてくるメロディーと言葉があって、ただそれを歌詞と音にしているだけなんです。スチームパンクを舞台にした、映画音楽を作っているような感覚でしたね。
――これからどんなストーリー描いていくのか、yucatとパラレルワールドがどう変わっていくのか楽しみです。
私は変わっていくからこそ人間だと思っていて、変わっていかなきゃむしろ変な気がしていて。イラストを含めて色んなことが変わると、戸惑いが絶対に働いてしまうんですけど、ファンの人たちは私が思っている以上に順応して付いて来てくれるというか。それを楽しんでくれている信頼感があって、皆さんのリアクションからも私は変わり続けていいんだって思えていて。私自身もどうなるのやらという感じなので、楽しみにしています。
(text by Shota Kato[CONTRAST]
イラスト by 藤木ゆう
Event Information
yucat ワンマンライブ
PARALLEL LIVE Vol.3 ~ハロウィン生誕祭~
2013.10.18(金)@渋谷 WWW
OPEN 18:30/START 19:30
ADV ¥3,800/DOOR ¥4,300(ドリンク別)
TICKET:一般発売日 9月14日(土)~
チケットぴあ(Pコード:207-813)、ローソンチケット(Lコード:79058)、イープラス
インストア・イベント情報
2013.09.21(土)@東京・タワーレコード池袋店 14:00~
2013.09.22(日)@大阪・タワーレコード梅田NU茶屋町店 14:00~
2013.09.23(月・祝)@愛知・HMV栄 15:00~
上記にてミニライブ&握手&サイン会が開催!
Release Information
2013.09.11 on sale!
Artist:yucat(ユキャット) Title:PARALLEL WORLDII~第3ノ道~ 初回限定盤 つばさレコ―ズ XNTR-15041 ¥2,000(tax incl.) 初回特典 ・収録曲に“暴走マシーンMIND≒0 Ver.” 追加 ・12Pブックレットにyucat ストーリー収録 |