そこで、フェールラーベンは、子どもたちの健全な成長を願って、学校で使用できるバックパックの開発に取り組み始めました。そして、1978年、ストックホルムの電話帳をモチーフに、スウェーデン語で「持ち運ぶ」という意味のデイパックが完成したのです。カンケンバッグは、学校のキャンペーン商品に採用され、シンプルなデザインから若者や高齢者にも広がり、スウェーデンの人々は背中痛から解放され、バランスよく歩けるようになったとか。世界でも屈指のノッポ王国スウェーデン。現在の平均身長が男性で181.5cm、女性で166.8cmと日本人に比べると10cmも身長が高いわけですから、背骨の負担や歪み方もそれだけ大きかったのでしょうね。
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さて、そんな整体師泣かせ(!?)のフェールラーベンは、スウェーデン王室御用達のブランドで、カンケンバッグはもちろん、ワックスで撥水性や防風性を調整できるオリジナルのG1000素材を採用したウェアやバッグが人気のアウトドアブランド。「自然と共に生きる」ことを大事にしていると語るのは、彼らが毎夏開催しているトレッキングレースを見ても明らか。毎年8月に行われるフェールラーベンクラシックは、スウェーデンの北部、北極圏に広がる大自然を舞台に、テントで寝泊まりしながら110kmトレッキングするというもの。最近流行りのロングトレイル、ですね。スウェーデンの王様の散歩道があると聞くだけでテンション上がりますが、ちょっと他のレースとは違うのが、このレース、ゴールまでのスピードや順位を競うのではなく、自然を楽しみながら自分のペースで歩き、パートナーとの語らいを楽しむためのレースだということ。完走にかかった時間でメダルがもらえ、3日以内なら金メダル、4日以内なら銀メダル、5日以内なら銅メダルというルールになっているとか。非常に緩いルール設定のため、まさに老若男女が参加する、3世代、4世代でも参加が可能なレースなのです。
そんなフェールラーベンを代表するアイテムが、冒頭から紹介してきたカンケンバッグ。スウェーデンの小学生が背負い続けて早30年以上。飽きがこないのも、真四角で、インサイドは何もないと言えちゃうくらいシンプルな作り、だからこそ。デイパックの原型とも言われるこのバッグ。手提げバッグのように持ってもよし、背負ってもよし、の2WAYタイプ。何より、背中に痛みを感じる人には、オススメしたいバッグです。