日本人が国内のゲストハウスに宿泊? 空前のゲストハウスブーム到来。
現在、国内のゲストハウスは約800〜1000ともいわれ、空前のゲストハウスブームだ。日本人が国内のゲストハウスに宿泊することが流行らしい。東京に住んでいる人が東京のゲストハウスに泊まるというケースも。本来ゲストハウスは、海外のバックパッカーが利用する宿。最低限の設備に安価で滞在できるのが気楽でいいものなのだ。海外のバックパッカーと同じく、その感覚がなぜか日本人にもウケているらしい。が、それだけではなく、現在オリジナリティあふれるゲストハウスが急増中。古民家をリノベーションしたり、雑貨が置いてあったり、宿泊客以外も利用できるバーが併設されていたり、湖畔でカヌーが楽しめたり。しかし一番の理由は、日本にいながら異国の人たちと深く交流ができるというのが大きな魅力らしい。今回、東京発、そのブームの先駆けの存在である「toco.」「Nui.」に潜入し、話をうかがってきた。
予約待ち約2か月、国内ゲストハウスブームの火付け役は、当時20代前半の若者が、たい焼き屋からスタート。
そして現在の国内ゲストブームの先駆け的存在が“Backpacker’s Japan(以下BPJ)”が運営する「toco.」そして姉妹店の「Nui.」だ。BPJは、大学時代にバックパッカーをしていた代表の本間さんが「好きな奴らと、好きなことをしよう。旅に関わる何かを仕事にしようよ。」と、現経営陣でもある、桐村さん、宮嶌さん、石崎さんに話し、このひとことに賛同した4人の若者からはじまった。大学卒業後、勤めていた会社を辞め、約1年ほどたい焼き屋を運営し開業資金を貯め、BPJを設立。そして2チームに分かれ、2人は世界30か国のゲストハウスをまわり、2人は市場調査をしながら、物件探し。そして2010年8月に2チームは再び合流し、物件探しの中で見つかった築90年の古民家で改装工事を始めた。庭には四季を感じられる植物たち、文化財でもある富士塚の裏手を臨むことができた。2010年10月、改装工事を終え、バーを併設させ、宿泊客以外も立ち寄れるゲストハウスとして「toco.」はオープンすることとなった。
それから「toco.」はジャパンバックパッカーズリンクアワードで2010年、2011年に大賞を受賞。宿泊者は「toco.」が月に約250、「Nui.」が約1000人。予約待ちも共に1〜2ヶ月先まで取りづらい状況だ。また、メディアの露出も世界各国の観光雑紙やウェブメディア。国内でも「ポパイ」、「ブルータス」、「ブルータスカーサ」、「&プレミアム」、「Oz magazine」など、TV、Webメディアなど数多くのメディアに取り上げられつづけている。