原宿という東京の若者カルチャーの中心地に、音楽ファンにとって垂涎もののアイテムが並ぶセレクトショップ「N.O.S(ノス)」を先日オープンし(インタビューはこちら!)、更には80年代からファッション業界にも携わり、世界をまたぐバイヤーとして活躍する橋爪信之さん。
そんな橋爪さんがコレクションや展示会、「N.O.S(ノス)」の買い付けのためにヨーロッパへ出張に行ったという情報をキャッチ! すぐさまQetic編集部は、現地のカルチャーについてレポートしてもらうしかない! っと橋爪さんへ現地レポートをお願いしちゃいました! ヨーロッパの都市に根付く様々な音楽やファッション事情はもちろん、オススメのご当地グルメまで、複数に渡ってお届けします。
第1弾となった前回のイタリアのトスカーナ州・フィレンツェに続き、今回は誰もが一度は憧れる都=フランスの首都・パリです! それでは橋爪さん、いっちゃってくださいー!
海外レポ:橋爪信之がゆく! フランス・パリ編
パリ証券取引所が舞台
最大規模で最も歴史あるファッション展
一旦、フィレンツェより日本に戻り、その3日後に再びパリへ向けて出発しました。パリには今回、メンズファションの展示会である<TRANOI>展への参加と、ほぼ同時に開催されたメンズ(ストリート系)ファッションの展示会<MAN>でドイツの新進ブランドとのプロジェクトの打ち合せ、そしてパリのトレンドセッターショップ「Colette」とのあるプロジェクトの打ち合せ、以上3つが大きな目的でした。
この時期、パリはいわゆる<PARIS MEN’S FASHION-WEEK>の時期で、2014/15A&Wコレクションの発表期間。その中で、最大規模で最も古い展示会<TRANOI>に、私が関わるHAT&CAPのコレクション(“MANIERA”)を発表するために参加しました。
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展示会自体はパリの証券取引所(!!)を3日間使用して行われ、200社以上の出展社が参加する大規模展示会です。今回の傾向としては、先日のフィレンツェ同様に、ダークでシックなカラー(ブラック〜チャコールグレー系)がトレンド。それら異なった素材(カシミア〜フランネル〜コットン〜ニット等)を、そのコーディネイションに多く組み合わせ、従来のいわゆる“モノト—ン”の域を完全に超えた、新たなベーシック感を強調するような方向性を強く感じました。色で遊ばず、素材の組み合わせを定番アイテムのシルエットに落とし込み、飽きさせず、かつ素材のダイナミックさを感じさせてくれる、そんなメンズの新たな(静かな)方向性を発見出来ました。
ストリートファッションもヨーロッパ風にアレンジ
“都会的なアウトドア”の傾向が強い<TRANOI>
そして、同時期にパリで行われていたメンズ(ストリート系)ファッション展示会<MAN>にて、あるドイツ(ミュンヘンとベルリン拠点)のメンズ・ウィメンズコレクションブランドと、あるプロジェクトの打ち合せを行いました。この<MAN>は、先ほどの<TRANOI>に比べると、明らかにストリートを感じられるブランドが圧倒的に多く、カラーも豊富で傾向的にも“都会的なアウトドア感”を追求するブランドが数多く見られました。
本格的なアウトドアの要素を残しつつ、タウンユースを最優先に考え、ライトウェイトでデイリーユースに適した素材、サイズの商品が圧倒的に多く、英国やUSの古典的なアウトドアアイテムをヨーロッパ風にアレンジしたコレクションの傾向を強く感じました。まだ現在進行中のため、このプロジェクトの詳細はお伝え出来ませんが、15SSより本格的にすばらしいこのブランドを日本でも発表出来ると思います。
常にトレンドの最先端をゆく
セレクトショップ「Colette」との新プロジェクト
パリのトレンドセッターショップとして有名な「Colette」と、あるプロジェクトの打ち合せを行いました。個人的に「Colette」とはここ7年間、多くのブランドの展開やプロジェクトで大変お世話になっていて、その部分をいつも支えてくれるPRのGuillaumeとはもう約10年の付き合いです。
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いつも「Colette」の“顔”として活躍するGuillaumeはパリを知り尽くし、その人柄から世界各国にファンを持つナイスガイ。今回のメンズファッションウィーク中、「Colette」では、ある書籍のリリースレセプションを行っただけで、あまり派手なイヴェントは行っていませんでしたが、今後のウィメンズファッションウィークでは、多くのイヴェントやパーティーを予定しているとの事。また、店内のギャラリースペースでは、今年は多くのストリートカルチャーをフィーチャーしたエキシビションを企画中らしく、とても楽しみな企画も聞く事が出来ました。まだ決定前ゆえに詳細はお伝え出来ませんが、今年2014年はさらにいろいろな展開を私も彼らと行ってゆく予定です。
地元パリっ子も愛するビストロ「Les Philosophes」
最後に、パリと言えばイタリアと同様に“食”の都。いつも必ず立ち寄るビストロなどがあります。その1つが人気のマレー地区にある「Les Philosophes」。いつ行っても満員の店内は活気にあふれ、地元パリっ子もとても多いリラックスした雰囲気で、とにかく癒されるお店です。特におすすめは“鴨のコンフィ”!
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やや甘めのソースは本当に鴨肉にピッタリで、付け合わせのポテトも絶品。「Les Philosophes」は隣の別建物でも、とても雰囲気のあるお店もやっていて、パリならではの雰囲気と美味しい料理にいつも魅了されています。
という事でこのあとロンドンを経由しまして、いよいよ最終目的地のNYに移動です!!
★“鴨のコンフィ”食べたーい! 人生に一度でいいから<パリコレ>に行ってみたいものですわ。そして、次回第3弾となるレポートはヨーロッパから場所を移し、アメリカ【ニューヨーク編】です! お楽しみに!