ゲストを迎え、チェキとともに“ゆかりの街”を歩く連載シリーズ「チェキさんぽ」。第5弾目となる今回は、ミュージシャンの白波多カミンさんが登場。白波多さんは、2011年に『ランドセルカバーのゆくえ』でインディーズ・デビュー後、凛とした歌声と日常や孤独を豊かな感受性で切りとった作風で人気を集め、2015年には白波多カミン with Placebo Foxesを結成。また3月には、バンド編成でのメジャーデビュー・アルバム『空席のサーカス』のリリースを控えるなど、今注目のアーティストです。
京都で音楽活動をはじめ、2013年に東京へと活動の拠点を移した白波多さん。今回、彼女が選んだ街は、まだ少し肌寒い2月の“吉祥寺”。ゆったりとした空気が流れる平日の街や公園は、多くの人々で賑わいを見せていました。白波多さんにとって「いいお庭」と語る東京のホーム・吉祥寺を、チェキを片手におさんぽします。
吉祥寺は時間の流れがゆるやかで、私の肌にすごく合うんです。
「去年の夏に近くに引っ越してから、この街が好きでよく来ています。地元の京都はゆっくりと時間が流れているので、以前世田谷区に住んでいたときは、生活のスピードが早いなぁと思うことがよくありました。歩くスピードも、渋谷の人たちは京都の3倍ぐらいの速さだと思いますよ(笑)。でも東京の中でも吉祥寺は、都心に出やすいのに時間の流れがゆるやかで、自然も多くて私の肌にすごく合うんです。大きな街なので、最初はどこに何があるのかを把握できていなかったものの、最近はやっと分かるようになってきましたね。」
白波多カミンのチェキさんぽ
井の頭恩賜公園
「井の頭公園はどの時間帯も好きです。陽が傾いた夕方が一番好きですが、朝方は無条件に気持ちいいし、夜も不気味で好き。おじいちゃんやおばあちゃんがベンチでまどろんでいる風景を見るのも好きです。平和だなぁって。この時計台はすごく便利で、待ち合わせのときによく利用しています。最近は友達とキャッチボールをすることもありますよ。そのためにLINEに“キャッチボール”というグループを作りました(笑)。」
「直線がたくさんあって、造形がカッコいいと思って撮った1枚。普段おさんぽをしているときは、こういうものが好きだとは気づいていなかったです。チェキのサイズ感やフィルムの質感は何でもカッコよく撮れるので、本当に撮りたいものを撮ったらこうなりました(笑)。ちょうど井の頭池がかいぼり中で水が張っていなかったので、今しか撮れない風景ですしね。チェキのレンズを通して覗くと自分の目で見るより景色が切り取って見えるので、まるで絵のようで感動しました!チェキってすごい。」
「このアヒルさん(スワンボート)は以前からここに収納されているのを知っていて、よく見ていました。夜に見ると不気味で、それもまたいいんですよね。大好きです。」
井の頭公園で事件発生!?新種のくだもの“バナみかん”を発見。 続きはこちら
text by Jin Sugiyama
photo by Nozomu Toyoshima