こQeticにて紹介するやいなや「なんじゃそりゃ!」、「興味ありまくり!」とかなりのバズを起こした寺フェス<向源>。 そちらでも告知した通り、4月29日(月・祝)当日、Qetic編集部ヤーマネも潜入してきました!

ドドーン! 品川神社に着きました。

寺フェスが開催されたのは、京浜急行・新馬場駅近辺にある常行寺、正徳寺、清徳寺、品川神社の4カ所。今回まず訪れたのは品川神社。思ったよりも 段数の多い階段にヒーコラ言いながら神社にたどり着くと、そこは特に普段と変わらぬ品川神社。一瞬不安になりましたが、拝殿とは別の左手の建物にスタッフパスをつけた人が。事前に予約していた<経典をナナメから読む会>に無事参加できました。

経典をナナメから読む会!

さて、この素晴らしいネーミングセンスのワークショップは、浄土宗龍岸寺副住職の池口龍法さんと、神戸大学助教で宗教学を専門としている辻村優英さんの2人が「経典ってこんな感じのこと言ってるぽいYO」とゆる~く語り、時たまその場でお客さんも交えたディスカッションをするというもの。

その日のレジュメはこんな感じ。

今回は《仏教は失恋も効くのか!?》、《「生まれ変わったら一緒になって幸せになろうね!」って言われても、ホントに生まれ変わるのか!?》、《っていうか“幸せ”って何?》をテーマにトークが繰り広げられました。仏教において愛は執着にあたるから、愛は輪廻の原因とのこと。そこから輪廻についての話になったのですが、輪廻が有無について今までこんなに議論が続けられていたとは知りませんでした。私はどちらかと言えば無いと思っていたのですが、あると仮定して生きていくのも楽しいのかなと思いましたね。それにしても、たまに飛び出す住職エピソードで「お寺でも人間関係は大変だ」とか「小さい信号無視ができない」なども普段聞けないけど、案外お坊さんを身近に感じられて貴重&楽しかったです。

さて、次にメイン会場である常行寺に移動したのですが、新馬場周辺のお寺の多さに驚きました。こりゃパワースポットですね。象の像が門の前に設置されたペット・セメタリーまでありましたよ。

常行寺に到着!

さて、そんなんこんなで常行寺に到着。本堂の奥に行くと<Guidance>DJ がプレイ中。その周りで座って耳を傾けている人から、軽く休憩している人まで。お座敷でDJを聴いたのは初めてですが、かなりアリ。リラックスして聴けます。さすがにやりませんでしたが、私も寝転んで聴きたかったです(笑)。

ゆるゆる~な雰囲気

その後メイン会場となる常行寺本堂にて能/雅楽/巫女舞/声明ライブを観ました。能は、昔江戸科学博物館で観た人形のように動きがスーっと動いていたので かなりの筋肉が必要だろうなと感じました。日本の伝統芸能ですがあのお面はやはり怖かったです。雅楽/巫女舞では厳かで、でも神社ではなくお寺でのライブだったので、華やかに感じました(生で観たのは初めてですが)。声明ライブは、1人でもかなり良い声なのに、お坊さんが何人も集まり本堂を囲みお経を唱えていたのですごい迫力がありました。ライブ前に「ふだんお経を唱えても拍手をもらえる機会がないので、もしよければ是非!」と友光副住職が話していたこともあり、拍手喝采で幕を閉じたのでした。

ざわざわ…厳かな雰囲気。

その後、実は一番楽しみにしていた精進料理。今回精進弁当を納めていたのは青江覚峰さんと飯沼康祐さん。食事をしている際には飯沼さんが今回のお弁当の解説をして下さったのですが、驚いたのは茄子のへたやピーマンの種など、普段は捨ててしまうものを今回あえて料理に織り交ぜたそう。味付けもほんのりと優しく丁寧で、心をこめて作ったのが伝わってきました。また、苦手な椎茸も食べることができたので、改めて今回の食に感謝したいです。

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左:春のお節句弁当(by飯沼康祐さん)
菖蒲の香り菜飯、筍の兜焼き、蕗味噌コロッケ、ピーマンの豆腐詰カレー風味、胡麻よもぎ豆腐、滝合わせ、うどの塩金平
右:向源~様々な存在が出会う場所~(by青江覚峰さん)
ちらし寿司、枝豆と玉蜀黍のおろし酢和、手作り蒟蒻、暗闇豆腐、蚕豆寄せ焼き、長ナスの揚げ浸し、いがいなり、夏やさい水貝風人参のソース

その後、美味しい食事に身体も心も満足したので、Cutsighが奏でるアンビエントな音色をバックに帰路へと向かいました。今回初寺フェスでしたが、住職さんは普段話慣れているということもあり、皆かなり話が面白かったです。案外「ウィキペディア」等横文字を使っていて、ポップ(?)な語り口だったので聞き手も入りこみやすいというか。因みにお客さんの年齢層は幅広く、20代から50代ぐらいまで、母/娘と親子で来ている人も目立ちました。次の開催時には私も母を誘ってみようかしら? 皆様も是非、次の機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。

(text by ヤーマネ)