場内では写真共有アプリ『Paparacci me』を使って、集まった観客がその場で撮ったイベント風景を「エイッ!」と投げて投稿したり、レース参戦時のアーカイブ画像を流したりと、この日ならではの会場インスタレーションが繰り広げられた。
そして16時から始まったトーク・ショーでは、モーター・ジャーナリストの嶋田智之さんや現役ラリーレーサーの眞貝知志選手らによる超濃厚なアバルトトークを展開すると、続いて登場したTBSの安東弘樹アナウンサーは、「クルマのある生活」をテーマに様々なエピソードを披露。しかもアンディ、知識はもはや批評家レベル……!! 北海道でご当地グルメに目もくれず生姜焼き定食のみで運転しまくったという体験談では「ご飯を食べる時間ももったいない。ずっと(“永遠に”というニュアンス)クルマに乗っていたいんです」と超マニアックなクルマへの愛情も語るなど、イケメンかつ尖ったトークに観客も大盛り上がりだ。
■臨場感たっぷりの会場で土岐麻子さん、Azumiさんが競演!
中でもQetic的に注目していたのは、そのクライマックスとして行なわれた土岐さん&Azumiさんのライヴ! 実はこの日のステージは、ファンならずとも超貴重だった。何しろ、会場はめったにライブも行われないGARDEN GALLERY。限られた人数しか入場できないため、アーティストとの距離がとにかく近いのだ。そう、つまりは普段のライヴよりも間近で、臨場感たっぷりに2人のパフォーマンスが体験できるということ!!
次第に外が暗くなってきた頃、ピンクのドレスに身を包んだAzumiさんは、アバルト関連の前2回のライヴでもサポートを務めたSWING-Oをキーボードに迎えて“LIFE is MUSIC ~ I Got Rhythm”でライヴをスタート! スウィングするジャズに乗せて《踊ろう/ステップなんて間違えてもいい》と歌うこの曲で早速手拍子が発生して、会場に一体感が生まれていく。続いて、<スコーピオン・マンス>がアバルトの創設者の誕生月を記念して開催されていることにちなみ、「星座にまつわる曲をやろうと思います」とMCして始まったのは、原田知世“時をかける少女”のジャズ・カヴァー。そう、この曲のサビに《過去も未来も星座も越えるから/抱きとめて》という映画のストーリーとリンクしたフレーズが登場するのは有名なエピソードだ。
以降はWyolicaの“Mercy Me~いつか光を抱けるように~”で会場をうっとりさせると、ラストの“さあいこう”ではまた自然発生的に手拍子が巻き起こって大団円。前方から後方まですべてのお客さんとコミュニケーションを取ろうとする親密なステージングに加えて、デビューから15周年を迎えたAzumiさんの過去と現在をかろやかに繋ぐセットが印象的だった。