昨日ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催された<第91回アカデミー賞授賞式>で最新作『ブラック・クランズマン』を監督したスパイク・リーがアカデミー脚色賞を受賞、初オスカーを手にした。
スパイク・リー
彼は受賞スピーチ内で「2020年の大統領選挙はもう目の前だ! 正しい歴史を辿ろう。愛と憎しみの狭間で、モラルある選択をしよう。正しい行動を!」と、2020年に控えた大統領選挙について発言した。自身の作品のタイトル『ドゥ・ザ・ライト・シング』にかけて、しきりに”Let’s do the right thing!(正しい行動を!)”と連呼しており、名指しをしているわけでも、具体的に言及しているわけでもないが、どうやら現政権に対する不満が募っている様子。
これに反応したのはドナルド・トランプ大統領。トランプ大統領はTwitterに「スパイク・リーが自分の(スピーチ用の)メモをちゃんと読むことができればいいが、もっと良いのはメモをまったく使用しないことだ。特に大統領に向けて人種差別的な攻撃をするときは。しかもアフリカンアメリカンのためにどの大統領よりも尽力した人に向かって!」と、リー監督に対し、憤りをあらわにしている。
Be nice if Spike Lee could read his notes, or better yet not have to use notes at all, when doing his racist hit on your President, who has done more for African Americans (Criminal Justice Reform, Lowest Unemployment numbers in History, Tax Cuts,etc.) than almost any other Pres!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) 2019年2月25日
これに対し、スパイク・リー監督はInstagram上で「今度はタイで撮影だ。『ブラック・クランズマン』はもうおしまい。ジェイ・Zが言ったみたいに僕はもう次のステップに進んでいる」との動画をポストし、大人な態度を示している。
リー監督はこれまでにもトランプ大統領や白人至上主義を批判してきた。『ブラック・クランズマン』もそうした差別的な思想に対するアンチ・テーゼとして話題になっている。今回のアカデミー脚色賞受賞スピーチでの主張もまさにそんな彼らしい主張と言えるだろう。同作は3月22日(金)日本公開を予定している。
映画『ブラック・クランズマン』本予告編
ブラック・クランズマン
3月22日(金)TOHOシネマズ シャンテほか全国公開
監督・脚本:スパイク・リー 製作:スパイク・リー、ジェイソン・ブラム、ジョーダン・ピール 出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、アダム・ドライバー、ローラ・ハリアー、トファー・グレイス、アレック・ボールドウィンほか
ユニバーサル映画 配給:パルコ 宣伝:スキップ&NPC 2018年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/原題:BlacKkKlansman/映倫:G指定
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