〈UNDERCOVER(アンダーカバー)〉を経て独立したデザイナー 木村優によるブランド〈KIMRA(キムラ)〉が、ファーストコレクションを引っ提げてローンチする。
このたびローンチする新ブランド〈KIMRA〉は、中学時代から洋楽に傾倒し、バンド活動を続けるなかでライブ会場に集うアーティストや観客の装いに強く魅了された木村氏が、“なぜ日常の服が、ステージやライブの場で一際輝いて見えるのか”をという問いを起点に、音楽とファッションの関係性を探求し、新たなアプローチを志向。音楽やカルチャーを核に、観客の視点とステージに立つプレイヤーの視点の双方を取り入れ、“音楽を楽しむためのユニフォーム”を提案するブランドだ。
ファーストシーズンとなる本コレクションでは、Gabber(ガバ)やHakken(ハッケン)など、1990年代のヨーロッパで隆盛したハードコアテクノにフォーカス。BPM180を超える激しいダンスミュージックをあえて約115まで落とし、新たな価値を提示した映像作品に着想。音楽のテンポを落とすことで生まれる新しいグルーヴのように、当時のファッションの装飾を削ぎ落とし、その時代特有の空気感を残しながら現代の感覚で再解釈した。
デザイン面では、1980〜1990年代のドイツを中心とする地域で若者たちの間に広がったストリートスタイルを現代的に再構築。当時、手に入りやすい価格で流通していたスポーツブランド風のウエアを身に纏い、自由に踊る姿に漂っていた“野暮ったさと洒脱さ”が同居する独特のムードを、シルエットや配色で表現している。