女性の「からだ」と「こころ」を科学する乳房文化研究会(にゅうぼうぶんかけんきゅうかい)から、20年以上にわたる講演活動の中から自然科学分野の論考をまとめた書籍『乳房の科学~女性のからだとこころの問題に向きあう~』が2017年6月20日(火)に出版されます。
「乳房文化研究会」とは
女性の「からだ」と「こころ」を取り巻くさまざまな問題を中心に、独自の研究活動を展開していた「からだ文化研究会」と「乳房科学研究会」が統合し、1996年に発足しました。
医学、生物学、社会学、文化人類学、心理学、被服造形学、芸術など様々な分野で活躍する専門家が集まって情報交換を行い、より広く深く活発な議論を展開している研究会。
おっぱいと科学
一般的には、“おっぱい”、“お乳”、“バスト”、“胸”など、時と場合によってさまざまな呼び名で親しまれている乳房ですが、乳房の学問は奥が深く、乳房をめぐる議論や研究は、医学や生理学的に人間を理解するだけでなく、女性の「からだ」と「こころ」の問題として考えるにあたり、絶妙の視角を与えてくれるものです。
たとえば、乳汁は赤ちゃんの大切な栄養源。おっぱいは生命のはじまり。その分泌準備のため、思春期以降、乳腺が発達し乳房がふくらんできます。こうした変化への胸の小さなときめき。女性が女性として生きるとき、このときめきは人生のあらゆる場面に色濃く関わっています。それは、ときとして心理学や精神科領域につながる場合もあります。
2017年6月24日には、この書籍の出版を記念して研究会が開催されます。記念研究会では、乳房文化研究会の歩み、記念講演2題と「乳房と動きの美しさ」をテーマにした特別パフォーマンスが企画されており、一般の方も無料で参加することができます。
思春期、妊娠・出産期、閉経期などの女性のターニングポイントに大きな変化をみせるおっぱい。おっぱいについての理解を深めることは、生命の神秘を紐解くことでもあるのかもしれません。