フランス発・ミリタリーブーツ/スニーカーブランド『PALLADIUM(パラディウム)』が、「サスティナブル」をテーマにしたニューモデル“AX_EON RETRO SPLY WP+(アクシオン レトロ サプライ ウォータープルーフプラス)”を日本限定発表。本国フランスが提案するアーミートレーニングシューズをスニーカーライクにアレンジし、さらに防水加工を施した、あらゆるシーンで有用性を発揮する一足です。

今回は、同モデルのテーマである「サスティナブル」にフォーカス。普段からアウトドアに親しみ、ファッション関連のバックボーンも持つアーティスト・xiangyu(シャンユー)に実際にシューズを履いてもらい、自然環境との共生を踏まえた今知っておきたいサスティナブルとファッションの関係について語ってもらいました。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-015

「サスティナブル」で世界はなにを目指す?

昨今、あらゆるところで掲げられている「サスティナブル」というワード。「持続可能な」と訳されるこの言葉がなにを目指すものなのかを、改めて振り返っておきましょう。

たとえば、身近なサスティナビリティとして挙げられるのが、マイバッグマイボトルの導入。普段使っているモノの消費・廃棄までのサイクルに環境維持を前提とした取り組みを実施することで、未来に豊かな地球環境を残そうという考えです。「エコ」や「ロハス」との結びつきも強く、食べものからエネルギー資源まで幅広い分野で重要視されています。また、ジェンダーギャップや貧困問題の解消といった側面でも取り上げられるなど、より良い次世代社会をつくっていくうえで必要なテーマとして注目されています。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-08-1440x961

━━xiangyuさんにとって、「サスティナブル」ってどういう印象ですか?

サスティナブルって、環境とかだけじゃなくて社会的なこととか、いろいろな分野でいえることなんだっていうことを初めて知りましたね。たとえば、コーヒー豆のフェアトレードとかも、学生の頃から耳にはしていたけど、浸透してきたのってここ最近ですよね。

━━普段から「サスティナブル」につながる取り組みはしていますか?

私が身近にやっているとすれば、結構前からやっていることだけど、マイボトルを持ち歩くとかかな。それと、ここ1年くらい、どうしようかなぁって考えているのは、グッズのこと。タオルとかTシャツって、ビニール袋に入れて売っているのをよく見かけますが、ライブ会場だと結構みんなその場で着てくれるから、もしかしてビニール袋いらないいんじゃない? と思い始め、それからはビニール袋はナシで販売してたんです。

だけど、最近はコロナでライブ現場が少なくてグッズはオンライン販売がメインだったんですが、オンラインで買ってもらったグッズを発送するとなると雨に濡れたりすると困るし、結局ビニール袋って必要だったのか・・・?と思ったりもして。ビニールを減らすような努力はもちろん全力でしたいんだけど、ただ単純にビニール完全にナシ! というよりかは、何か自分でちょっと工夫することで、すぐに捨てずにうまく使えるように出来たりするのも良いのかなと思っていますね。色々トライしてる最中です。

━━ビニール袋に関していえば、それまでエコバックが主流だったところがコロナ禍で感染抑止のために使い捨てビニール袋の需要が逆に高まっているという側面もあるらしくて。

そうなんですよね、全部、悪い面しかないモノって有り得ないから。私も、ビニール袋なるべく貰わないようにしていますが、必要であればその場で買って、すぐ捨てるんじゃなくて何かしら再利用出来るようにしています。

━━同世代のアーティストやクリエイターなどで、xiangyuさんと同じようにサスティナビリティを意識している方っていらっしゃいますか?

最近ほんとに増えましたね。Instagramでもそういう投稿が増えた気がします。同世代の人とよく話すのは、フードロスについて。撮影現場でごはんとかおやつをたくさん出していただいたものがたくさん残っちゃったりすると、そのあとの行く先が気になったり。普通にごはん屋さんでも隣の人が残しているものが気になっちゃいますね。そういう話は友達ともよくします。

嫌な言い方だけど、昔でいう“意識高い系”の人が周りに多いっていうのもあるんですが、自分にとっては「今日寒いね〜」くらいのテンションで話すくらい普通の話題で、逆にあまり意識してなかったかも。だから、マイボトルもすごく自然なことだし、食べられる分だけ頼むのも自然なこと。すごく重たいこととして捉えていないというか、少しずつ自分の感覚を慣らしてアップデートしていきたいなってラフな感じに考えていました。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-06-1440x961

「サスティナブル・ファッション」とは?

消費サイクルが激しいとされるファッション業界でもサスティナビリティの向上は大きな課題のひとつ。リユース素材の活用や栽培による水の使用量を大幅に抑えられるオーガニックコットンの導入など、コレクションに名を連ねるハイブランドからファストファッション業界まで、「サスティナブルファッション」を促進する動きが盛んになっています。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-04-1440x961

━━これまでは、エコにつながる視点でサスティナブルについてお話していただきましたが、ファッションの分野でのサスティナブルについては、どう捉えていますか?

化学繊維を使用しないとか、古着屋さんでもレザー商品は仕入れないっていうところもありますし。ブランドも動物由来の素材を使わないっていうところは増えてきている印象です。ひとつの商品をつくるまでに、いろんなことが複雑に絡んでいますよね。たとえば、この素材がつくられるまでにかかる環境負荷とか製造に携わっている人の雇用形態とか。

━━そういったところを細分化して、環境維持につなげていくという動きがファッション業界でスタンダード化しているみたいです。

私の場合、環境破壊につながるから絶対にこの素材は着ない! とか、これは絶対に食べない! っていうことはないんですけど、たとえばジーンズの加工に使う水の代わりに別のものを使って同じ風合いを出す工夫とか、そういうポジティブな変化ってすごくいいなと思います。自分もそういうふうにしたいなって思いました。

━━xiangyuさん自身、服飾専門学校を卒業されていて、ファッション関係のお知り合いも多いと思うんですけど、そうした背景も含めてファッションにまつわるサスティナビリティをついて印象的なことなどありますか?

ブランドをやっている友達は、素材もそうですけどパッケージが特に難しいっていうことを言っていました。さっき言っていたグッズの梱包もそうですけど、ショッピングバッグをビニール袋から紙袋に変えたり。わりとそこはみんな神経質にやっている印象がありますね。最近はレザーを使わないっていうブランドも出てきたと聞きますが、これまでそれで生計を立てていた人達はどうなっていくんだろうと気になったりもします。

━━確かに、サスティナブルが広まる一方では、そういった側面もありますよね。

自分はそこまで掘りきれていないから判断があんまりまだ出来ないんですが、だからこそ日常の手が届くところから少しずつ考えて行動していくほうが長く続けていけそうだなって思うし、せっかくこうして人前に立って活動しているから、どうすれば考える入り口になれるだろうなと考えてはいます。私も勉強途中だし、考えが明日変わるかもしれないけど、だから色んな人と議論を交わしたいなと思っていて。そういう気持ちが<香魚荘>っていうイベントにつながっていったところはありますね。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-05-1440x2159

サスティナブル×PALLADIUMの価値観

フランス・ミリタリー仕込みのタフさをベースに、日本の気候やニーズに合ったモノづくりを実施してきた『PALLADIUM』。都市からアウトドア、ファッションからビジカジまで、デザインと機能が両立したモデルを展開するなかで、サスティナブルにつながる取り組みにも積極的に取り組んできました。

2019年5月の<EARTH DAY>では、ミュージシャンとともにオランダ・アムステルダムで清掃イベントを実施。2020年3月、微生物が分解するリサイクル素材・ペットボトルを使用したブーツを販売。そして今年4月には、アッパー素材にオーガニックキャンバスを採用した、持続可能性を体現するエシカルなスニーカー『アースコレクション』を発表。アッパーとライニングに100%オーガニックコットン、アウトソールとトゥーキャップにリサイクルラバー、靴紐の先端部には微生物が分解する素材を使用するなど、その徹底した姿勢と製品に込められたメッセージは、ファッション業界のみならず他分野からの注目も集めました。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-07-1440x961

━━本国フランスではエコフレンドリーなブランドとして知られている『PALLADIUM』ですが、xiangyuさんは同ブランドの取り組みやシューズにどんな印象をお持ちですか?

環境に配慮した取り組みをやっているのは、素晴らしいと思います。私も数年前は毎日のようにサーフィンに行って海洋ゴミを拾ったりしていたので、そういう運動を一緒にやれたらいいなあなんて思っちゃいました。

━━今回履いていただいた『AX_EON RETRO SPLY WP+』のはき心地は、どうでしたか?

すごく軽かったです! ソールが軽いのかな? 走り回ったりジャンプしたりもすごく軽くて。それこそ山に行ったり自然の中で遊ぶのがすごく好きなので、一緒に行けそうだなって思いました。防水だったり高機能な靴って化学繊維を使っている印象が強いから、リサイクル素材とかオーガニックコットンを使っていることがすごく意外でしたね。

ペットボトルを再利用した服とか、私が小さいときからあったと思うんですけど、すごくダサいイメージでした。だけど、今日履かせていただいたシューズはちゃんと環境に配慮しつつ履きやすくてカッコいいデザインで。それって単純にすごいことだなって思いました。どうしても身につけるものってデザインで選ぶことが多いし、どれだけ環境に優しくても見た目が微妙だと使わないと思うんです。だけど、このシューズみたいにデザインも良くてサスティナブルにつながるなら、文句なしだなって思います。

xiangyu × AX_EON RETRO SPLY WP+

今回、『AX_EON RETRO SPLY WP+』のBLACK、OLIVE NIGHT/BELUGA、BLACK/SALSAの3カラーの中から、好みのシューズをチョイスしてもらいました。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-03-1440x2159

選んだのはBLACKOLIVE NIGHT/BELUGAの2カラー。
実際に、そのシューズを着用して街に繰り出しフォトセッションを実施。

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-012-1440x2159

COOL
×
BLACK
 

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-017
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-016
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-013
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-011
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-010
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-09

ACTIVE
×
OLIVE NIGHT/BELUGA
 

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-034
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-033
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-032
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-031
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-030
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-029
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-028
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-027
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-026
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-025
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-024
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-023
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-01
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-022
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-021
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-018
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-020
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-019
xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 fashion201221_palladium-02

Photo by 横山マサト
Text by 野中ミサキ(NaNo.works)

xiangyu × PALLADIUM|エコなスニーカーから考える“サスティナブル”とファッションの関係性 music200805-liquidroom-xiangyu-tamanaramen-2

xiangyu
2018年9月からライブ活動開始。 日本の女性ソロアーティスト。
読み方はシャンユー。 名前はVocalの本名が由来となっている。
2018年10月に初のデジタルシングル「プーパッポンカリー」。2019年5月、初のEP『はじめての○○図鑑』をリリース。
南アフリカの新世代ハウスミュージック、GQOM(ゴム)のエスニックなビートと等身大のリリックをベースにした楽曲で関東を中心に勢力的にライブ活動を行なっている。2020年1月には、東アフリカ、タンザニアの高速エレクトロ”シンゲリ“にインスパイアを受けた楽曲「ひじのビリビリ」、そして6月5日には2ndEP『きき』をリリース。

HPTwitterInstagram

AX_EON RETRO SPLY WP+

詳細はこちら