談。Qeticの社用携帯はガラケー(=ガラパゴスケータイ)だ。徐々に淘汰されているが日本の文化を端的に象徴するモノだと思う。スマフォもいいけどガラケーの電池の持ちっぷりたらハンパない・・。日本には世界から隔絶される、そんな文化がある。未だ「ワビ・サビ」のような価値観を持ち、例え大声で「NO!」と言えなくたって「行間・空気」を読む文化がある。ただシラフでもブッ飛べる危険な”変態性”を誇り、古典文学でも「かぐや姫」なんかは竹を割ったら生まれてきて最後には月に帰る「宇宙人物語」であり、欧米では宇宙人=敵としてドンパチやるものもだが(ETは除く)、漫画「うる星やつら」ではエイリアン(ラムちゃん)と同棲してしまう始末の日本人。そんなちょっとHENTAI大国に愛されるクラークさん、何故にそこまで彼の作る音楽は日本人にウケるのか??

そもそも〈Warp〉が日本で「神」扱いされているのは何故?

初期「エイフェックス以降〜」、中期「プレフューズ以降〜」、最近「フライロー以降〜」・・と、それぞれの時代を更新するアーティストを擁する〈Warp〉レーベル。世の中では常にドンツク×∞ いうテクノ~クラブ・ミュージックが好まれがちだが、其の実〈Warp〉には所謂、絵に描いたようなテクノ・アーティストは少ない。なのに日本人のクラブ・ミュージック好きの間では「〈Warp〉を通らないなんて意味分からない・・」くらいレーベルの存在価値が高いのだ。〈Warp〉はベッドルーム・テクノを早くに提唱したIDM(インテリジェント・ダンス・ミュージック)を一つの「ジャンル」として定着させ、テクノをエレクトロニカやポスト・ロックなどの細分化に大きな影響を与えたレーベル。そこに集まるアーティストの変態性は高く、あの頃のデザイナーズ・リパブリックが手がけたビジュアルやパープル(紫)のロゴですら、我々のフェティッシュ心をくすぐるものがあった。日本の変態性に非常にウマがあったのだろう。

【特集】オルタナ・テクノのススメ!〈Warp〉の鬼才CLARK(クラーク)が日本人にウケル理由。 feature130823_clark_01

オルタナ・テクノの巣窟〈Warp〉、ソレを体現するクラークさん

エイフェックス・ツインの正統後継者な繊細さを魅せた衝撃の1st『クラレンス・パーク』(01年)。ボーズ・オブ・カナダのようなノスタルジックさとプレフューズ73のようなカットアップまで見せた2nd『エンプティ・ザ・ボーンズ・オブ・ユー』(03年)。クラーク(ちなみに初期2作のクリス・クラーク名義)はこの頃はそんな〈Warp〉の”オルタネイティブさ”を象徴するような期待の新人であった。そのまま〈Warp〉の純血として歩むと見えたクラークさん。ただしエイフェックスなどの陰に潜む印象であったこの頃の彼はここから、さらなる雑食なまでのオルタナ性(変態性??)を魅せます。グイグイグイーーッと。