Factory Floor/ファクトリー・フロア
デビュー前にも関わらず世界中の大型フェスに出演し話題をかっさらい、昨年の<フジロック>でもその強烈なパフォーマンスで大きな話題となったロンドンを拠点にする3人組、ファクトリー・フロアが名門〈DFA〉からの正式デビュー・アルバムを引っさげ、エレグラで暴れまわる! 結成は2009年。メンバーはゲイブ・ガーンジー(ドラム)、ドミニック・バトラー(シンセサイザー)、ニック・コルク(ヴォーカル・ギター)。そのサウンドはアシッド・ハウス、ミニマル・テクノ、インダストリアル、パンク、ノイズなどの混合で、早い話が、超絶にぶっ飛んでいる。脳をシャッフルする攻撃的でアシッドな電子音、いかれまくった幻覚的なノイズ、そしてマシーンのようにタイトに刻まれるミニマルなリズムの陶酔感……。あなたは彼らのパフォーマンスを大音量で浴びて、果たしてまともなままでいられるだろうか!? 蛇足だが、紅一点のニック・コルクは妖艶でセクシーなかなりの美女。野郎どもよ、最前列に急げ! |
<コレはミトケ! 神ライヴ映像!>
<アイツはミタ! 目撃者は証言スル・・・>
忘れもしない昨年の<フジロック>、深夜のレッドマーキーで繰り広げられた彼らのパフォーマンスは衝撃でした。全身の毛穴を震わせる重低音に、削岩機のような人力高速ビート、紅一点=ニック・コルクのヒプノティックな歌声、そして嵐のごとく畳み掛けるノイズの波状攻撃……。デビュー当時こそジョイ・ディヴィジョン/初期ニュー・オーダーなどが引き合いに出されたものですが、ポスト・インダストリアル~ミニマル・テクノ〜エクスペリメンタルといったタグ付けからは想像できないほど、ライヴは終始アゲアゲでフロアライク。現場で踊り狂ったという読者も多いのではないでしょうか?
1年前は日本独自のコンピレーション盤『J P N』(12年)くらいしかマトモに手に入る音源が無かったけれど、2度目の来日となる今回は〈DFA〉よりリリースされた1stアルバム『ファクトリー・フロアー』(13年)を引っさげてのカムバック。幾何学的なスクリーンの映像と共に、より進化(深化)したサウンドスケープへといざなってくれることは間違いありません。<フジロック>以降も世界中のフェスティバルやイベントで場数を踏んでいるようですし、<エレグラ>でも再び我々をアゲ殺してくれることでしょう!
text by UK
Machine Drum/マシーンドラム
まだエレクトロニカやIDMという言葉が目新しかった時代。マシーンドラムことトラヴィス・スチュアートは、プレフューズ73やプッシュボタン・オブジェクツ、あるいはリチャード・ディヴァインらと同時期に、現在のIDMやエレクトロニカの青写真となるようなサウンドでシーンに鮮烈に登場した。もともと多作なトラヴィスは、ここ10数年、シンドローン、セパルキュア、ジェッツなど様々な名義を使い分け、メジャー・フィールドとアンダーグラウンドを行き来しながら(トラヴィスはアジーリア・バンクスのプロデューサーとしても知られている)、数々の意欲的な実験を繰り返し続けてきた。最近ではポスト・ダブステップやジューク、ジャングルの再燃といった潮流に早くコミットし、〈Planet Mu〉、〈Ninja Tune〉といった旬なレーベルから素晴らしい作品を次々と送り出している。その長いキャリアにおいて、現在が最も勢いに乗っている時期と言えるかもしれない。またライヴ・パフォーマンスにおいても非常に高いスキルを持つアーティストとしても知られている。いまノリにノりまくっている男、マシーンドラムのライヴ、ぜひ楽しみにしていただきたい。 |
<コレはミトケ! 神ライヴ映像!>
<アイツはミタ! 目撃者は証言スル・・・>
今回の<エレグラ>において何をしでかすか予測不明なのがマシーンドラムだろう! 2年連続出演した<TAICO CLUB>でもベストアクトの呼び声が高かった、グリッジ・テクノ、エディット・ヒップホップ、ダブステップ、ジューク、ジャングル、ハウス・・・、そしてオーバーグラウンドものからアングラなヤバい音まで、彼の多様な音楽性から繰り出される彼のライヴは、<エレグラ>でも必ずやベストアクト間違いナシ! 先日来日したμ-ziqことマイク・パラディナス主宰の〈Planet Mu〉や、スキューバ主宰の〈Hot Flash〉、ラスティーやハドモ界隈と密接な〈Lucky Me〉など、クラブ界の重要レーベルを経て、衝撃の〈Ninja Tune〉移籍後の初来日! 最新作『Vapor City』のような緻密な”新世紀ビート・ミュージック”をかき鳴らして幕張メッセを揺らすことだろう。今回のエレグラ・ラインナップのダークホースはマシーンドラムだーーーっ!!! 必見だーよ!
text by ダブルビー(Qetic)