大阪は南堀江に店舗を構える「FLAKE RECORDS」というレコード屋の店主です。「FLAKE RECORDS」は世界中から厳選された新譜の新品レコードを軸に日本のインディーズものまで、幅広く音楽を扱うセレクトショップ。

レコード7割、CD3割といった割合です。海外バンドの招聘や自社インディレーベル〈FLAKE SOUNDS〉の運営など、多岐にわたって音楽にまつわる事を自然な目線、等身大でやっていっています。

今回は「2017年のベストソング」ということで、mysoundの中から、よく聞いてる曲を選曲させていただきました。順位はありますが、順不同って感じです! 洋楽/邦楽問わず、ジャンル問わず、メジャー/マイナー問わずな感じで、よく聞いたなー。頭に残ってるなー。という曲たちです。

で、あえてわかりやすめな所を選んだつもりなんで、より音楽へはまっていく、他のものが知りたくなる入り口になれば幸いです。

FLAKE RECORDS店長・DAWAの“2017年ベストソング”10選

#1. CHAI – sayonara complex

もうどこを見てもCHAICHAICHAICHAIな今ですが、その起爆剤となったのはこの曲なんじゃないでしょうか!? 一見色物的な要素も強くCHAIをなめてかかってたリスナーを叩きのめした大名曲。音の抜き差しのセンス、余計なところが一切ない完璧なバランス。引き算の音のグルーヴ感を生み出すリズム隊のどっしりとした感じと、ロマンティックかつポジティブな感じも持ち合わせたメロディセンス! この曲は完璧だと思います。ちなみに“N.E.O”も“ハイハイあかちゃん”にもぶちのめされました。

CHAI – sayonara comple

#2. Amber Mark – Lose My Cool

Spotifyから火がついたベルリン出身、現在NEW YORKで活動中の女性SSW。デビューEP『3:33AM』に収録されていた曲なんですが、もう気持ち良さがダントツです。絶妙なBPM感とグルーヴに、音の粒子というか粒感のある音色の気持ち良さ、シンプルなピアノリフとミニマルな音数、展開ながらメリハリの効いたアレンジ。そして抜群のメロディラインで聴かせるグルーヴチューン! これ聞いて気持ちいいと言う感覚もてないとやばいんじゃ!? いやーいい曲すぎる。

Amber Mark – Lose My Cool

#3. Turnover – Super Natural

ヴァージニアビーチの4人組。HC/EMOな出処から作品ごとに音楽的な純度と言うか、深度を深めていったバンドの3rdアルバム『GOOD NATURE』に収録されている曲なんですが、いわゆる出処がインディやドリームポップなところではないバンドが辿り着いた、このメロウかつグルーヴィン、かつチリンな要素もある曲の説得力が段違いで、淡々としつつも描かれるエモーショナルなメロディラインがヴァージニアビーチの夕日の海岸へと連れて行ってくれます。

Turnover – Super Natural

#4. LCD Soundsystem – tonite

00年代インディ最重要レーベルといっても過言ではない〈DFA〉のボスJAMES MURPHYによるソロプロジェクト! まさかの再結成、<フジロック>での圧巻のライブを経て7年ぶりに届けられたアルバムに収録されているこの曲。淡々とした感じで続きつつ、じわじわとした熱量で盛り上げてくる楽曲で、派手なメロディやわかりやすいサビ的なものはなくとも、エモーショナルに響いてくるメロディ、今のトレンドではないシンセサウンドとグルーヴも人間味がありセンチメンタルさを増幅させる感じで、聴けば聴くほどに好きになる曲。

LCD Soundsystem – tonite

#5. The Killers – Run For Cover

デビュー作から5作連続での全英1位を獲得。そしてキャリア初の全米でも1位を記録するという、ここに来て更にモンスターバンドっぷりを拡大し続けるThe Killersの新作『WONDERFUL WONDERFUL』の先行として公開された曲で、キャリアを重ね落ちつていくことの多い、成功を収めたバンドがこれやるか!? って笑ってしまうほどの突き抜けっぷりが痛快な、間違いなくキャリア最高の疾走感とキラキラ感と爆発的にキャッチーなメロディと高揚感あるポップネスがミックスされた新アンセム!シンプルに元気が出る曲で、朝の通勤のチャリのる1曲目によく聞いていました。

The Killers – Run For Cover

FLAKE RECORDS店長・DAWAの“2017年ベストソング”10選
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text by DAWA(FLAKE RECORDS)