今年で20年というアニバーサリー・イヤーを迎える<フジロック・フェスティバル(以下、フジロック)>。「フジロックのこれまでの歴史を振り返り! 前編(1997~2006年)」に引続き後編として2007年から2015年まで<フジロック>を振り返りたいと思います。さらに、1997年の第1回開催の<フジロック>のヘッドライナーを務め伝説に残るライブを行ったレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、台風のため中止になった2日目に出演するはずだったベックなど20周年にふさわしいラインナップとなっている2016年の<フジロック>の注目ラインナップを紹介します。
フジロック 2007〜キュアー23年ぶりの来日〜
FUJI ROCK FESTIVAL‘07
2007年のヘッドライナーは<フジロック>初登場となったビィースティ・ボーイズ、通算5度目出演となったケミカル・ブラザーズ。そして、なんと言っても23年ぶりの来日を果たしたザ・キュアーのライブが伝説となっています。
The Cure – Never Enough (Live 2007)
フジロック 2008〜マイブラ奇跡の復活〜
FUJI ROCK FESTIVAL‘08
日英修好通商条約の調印から150年目にあたる年で、例年以上UKアーティストが多く登場した年に。カサビアン、ブロック・パーティ、トラビス、プライマル・スクリームなどUKアーティストがラインナップされました。忌野清志郎が病気のため急遽キャンセルとなったため、プライマル・スクリームが2日連続の出演となりました。そして、マイ・ブラッティ・バレンタインの17年ぶりの復活が話題を集めました。
My Bloody Valentine – To Here Knows When (Live)
フジロック 2009〜忌野清志郎追悼〜
FUJI ROCK FESTIVAL‘09
オアシスが2001年以来の出演を果たしましたが、その約1ヶ月後にノエルが脱退を発表。事実上オアシスは解散となり最後の<フジロック>出演となりました。2009年5月にこの世を去った忌野清志郎を愛したアーティストとファンが一体となって追悼する「忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ」が結成されたことが印象に残る年となりました。
FUJIROCK 09忌野清志郎スペシャル・メッセージ・オーケストラ
フジロック 2010〜スーパーバンド多数出演〜
FUJI ROCK FESTIVAL‘10
ミューズ、ロキシー・ミュージック、マッシヴ・アタックがヘッドラインを務めた2010年。ゼム・クルックド・ヴァルチャーズ、ワン・デイ・アズ・ア・ライオン、アトムズ・フォー・ピースなど複数バンドのメンバーからなるスーパー・グループの出演が話題となりました。ホワイトステージに出演したMGMTのライブでは入場規制が行われる程の観客を集めました。
FUJI ROCK 2010 ATOMS FOR PEACE Feeling Pulled Apart By Horse
フジロック 2011〜ザ・ミュージックのラストライブ〜
FUJI ROCK FESTIVAL‘11
震災の直後の開催となった2011年。コールドプレイがヘッドライナーとして初登場を果たしました。さらに、驚異的なスピードで成長を遂げたアークティック・モンキーズが<フジロック>初出演。そして、2002年の初出演から日本でのファン層を大きく拡大してきたザ・ミュージックが解散前の日本でのラストライブとしてクロージング・アクトを務めました。
The Music – The People (Live at Fuji Rock Festival ’11 Japan Last Live)
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