＜フジロック＞に参加する上で、まず知っておきたいのは”ルール・マナー”でもない、規制でもない、国境を越え、文化を越え、フジロックから始まるあたりまえのエチケットを、という名目で昨年よりスタートした《OSAHO》。来場する人全員が快適で気持ちよく過ごせるようにするには、ひとりひとりの気持ちが大切、ということで、あたりまえにできることを行動に移そう、という試みです。

ゴミの分別や分煙など日常生活においても当然に実践していることや、椅子やシートの放置、傘使用のNGなど＜フジロック＞などのフェスならではなちょっとした気遣いが《OSAHO》に当てはまります。

ゴミの分別

会場内に設置されているゴミ箱は、ボランティアが運営をしています。今年参加される皆さんが手にするオリジナルゴミ袋や、会場に設置されているトイレットペーパーは昨年、来場された方々がきちんと分別してくれた資源からリサイクルされてできています。会場で使用したものは、また来年使うものへとリサイクルされ、次の年、また次の年へとつながっていくのです。

分煙

会場内は歩行喫煙禁止です。禁煙エリアを守り、禁煙エリア外であっても混雑時の喫煙はやめましょう。また喫煙者は携帯用灰皿を用意することも大切です。

シートやチェアの使用

レジャーシートやチェアを場所取りに使用したり、場内に放置することは禁止されています。他の来場者の迷惑になるため、必ず携行しましょう。またRED MARQUEE、BLUE GALAXYテント内でのチェア等の使用は禁止となっています。

また、折りたたみチェアをかぶっての歩行は、他の人を傷つけたりしてしまうなどとても危険です。必ず折りたたんで持ち歩いてくださいね。

この他にも守るべきエチケットはたくさん。あなた自身も心から楽しめるように、ぜひ《OSAHO》を学んでおいてください。

入場ゲートのすぐ近くのTHE PALACE OF WONDERにある移動式テントのCRYSTAL PALACE TENT。テント内はアート・デコ・スタイルのデザインで目を引く装飾に。紫色が特徴的な木製のダンスフロアでは、国内外のバンドとDJによるパフォーマンスが見られます。バーも併設されていて、そこにはワンランク上のバー「BLACK VELVET」もあります。

同じくTHE PALACE OF WONDERにある＜ROOKIE A GO-GO＞は、新人アーティストの登竜門となるステージです。昨年は、東郷清丸、突然少年などが出演！　世間ではまだ知られていないようなアーティストを公募し、若々しいルーキー達が演奏を繰り広げる。未来の大物アーティストが見られるかもしれません。

OASIS FIELD に隣接する約5,000人収容できる大型テントRED MARQUEE。多くのステージがある中で、唯一の屋内ステージとなっていて、新人アーティストからベテラン勢まで幅広いアーティストが出演します。深夜から朝の期間には、ライブだけでなく、DJによるパフォーマンスが繰り広げられます。

場内最大のホスピタリティエリアOASISにある苗場食堂ですが、夜になると様相を変え熱いステージへと変化します。新潟の地酒を飲みながらライブが楽しめる＜フジロック＞の数あるステージの中でもまったりできるステージです。至近距離でライブが観られるのも苗場食堂の特徴！　昨年は、WESTERN CARAVANのサイン会も行われていました。

元「ワールドレストラン」の森に2017年から登場したブルーのテントBLUE GALAXY。世界的レコード・コレクター、ジム・ウエストが50’s60’sのゴキゲンなTuneを秘蔵7inchの太いサウンドで盛り上げます。他にも個性的な面々がDJする予定です。エリアの装飾は、「PYRAMID GARDEN」もプロデュースするCandle JUNEが担当とあり、装飾にも注目です！バーやフードも併設しているので、非常に利便性も高いスポットです。

OASISエリアから徒歩で3〜5分の場所にある約40,000人を収容できる＜フジロック＞のメイン・ステージ、GREEN STAGE。メイン会場ということもあり、名だたるアーティストがこれまで＜フジロック＞の景色を彩ってきました。会場が広すぎて見えないことのないように大型スクリーンも設置されているため、会場のどの場所にいてもしっかりとアーティストを見ることができます！

GREEN STAGEから徒歩5〜10分に位置するセカンド・ステージのWHITE STAGE。GREEN STAGEほどではありませんが、約15,000人もの観客を収容できます。メイン・ステージに引けを取らない盛り上がりを見せ、時には入場規制を引かれてしまうこともあるので、お目当のアーティストがいる場合は、早めに行動しましょう！

WHITE STAGEからさらに10分〜15分進むとそこには非日常的な空間が待っています。その名もFIELD OF HEAVEN。森に囲まれたこのステージは＜フジロック＞のステージの中でも独特の雰囲気を醸し出しています。約5,000人収容のステージで、ネイティブアメリカンのティピテントが並んでいてまるで異国に来ているかのような雰囲気に。オーガニック食材を使用したこだわりのフードやコーヒーショップの出店などもあります。電力はバイオディーゼル発電でまかなわれていて、環境への配慮がされているステージのひとつです。

FIELD OF HEAVENから徒歩約5分にあるキャバレーCafé de Paris。パリに現存している歴史的なキャパレーである“ムーランルージュ”をイメージに作られた場所です。艶かしい装飾の中で、ポールダンサーによるパフォーマンスや国際色豊かなアーティストが出演。

PYRAMID GARDENは、キャンドル・アーティストとしてもお馴染みのCandle JUNEプロデュースによる、ツアーバス利用者専用キャンプサイト”PYRAMID GARDEN”内に併設されたステージです。朝ヨガや子供向けワークショップが行われるなど和みの空間として好評を集めています。深夜にはキャンドルの明かりの中で行われる演奏は幻想的な空間を生んでくれます。ゆっくりと家族で楽しめるフジロックの穴場としてファミリーで訪れてみるのもGOOD！

Gypsy Avalonは、フィールド全体をバイオディーゼルや太陽光でまかなっているNEW POWER GEAR Field／AVALONの一角にある約1,000人収容の小さなステージです。ステージと客席まで距離が近く、一体感を感じられます。80年代から続いている反核・脱原発イベント＜ザ・アトミックカフェ＞があるのも特徴で、他にはない社会的な影響力のあるステージになっています！

木道亭は、WHITE STAGEからFIELD OF HEAVENに向かう途中のボードウォークにある木々に囲まれたステージです。過去にはGREEN STAGE出演バンドの乱入や森の中での合唱など、森のど真ん中だからこそ味わえる出来事もあります。本当の自然に囲まれて音楽を楽しみたい方はぜひオススメしたいです！

DAY DREAMING and SILENT BREEZEは、山頂に位置する風と景色が楽しめるステージです。DAY DREAMING and SILENT BREEZEがある場所へは日本最長スーパーゴンドラ『ドラゴンドラ』で行くことができます。SILENT BREEZEでは、大縄まわしや体操兄さんとのラジオ体操、紙芝居などが行われ、DAY DREAMINGではチルアウト・ミュージックからダンスビートを楽しめます。見晴らしの良さは＜フジロック＞随一で、山頂だからこそ味わえる他のステージとは違う開放感が楽しめますよ！

広い会場を歩き回ってライブも見たらお腹もすくし、足も疲れちゃいますよね？　そんな方のためにお腹が空いた時やちょっと座って一休みできるQetic編集部オススメの休憩スポットを4つ紹介します。

最初は川沿いにある食事も休憩もできるところ天国。川のせせらぎを感じながらゆったりとした時間を満喫できます。手づくり無添加「ところてん」や「天国バーガー」は大人気！　なんと射的場もあり、ちょっとした休みに家族で楽しむのもいいのではないでしょうか。

そしてもう一つ、フジロックの夜をまったりと楽しみたい方へおすすめなのが、アウトドア・シアターの富士映劇。恒例となっている『男はつらいよ』の上映や国内外の映画を楽しめます！　音楽の一休みにいかがでしょうか。

旧オレンジコートエリアがリニューアルされ新たにORANGE CAFÉとして帰ってきました。＜フジロック＞初の屋根付きのフードコートになっています。こだわりの飲食店やクラフトビールなどが楽しめます！　雨が降っても屋根付きなので安心して食事ができますね。

苗場食堂や数多くの屋台、オールナイトDJが併設されたBARエリアやオフィシャルメディアブースがある場内最大のホスピタリティエリアです。インフォメーションセンターや救護テントもあるので、非常事態や困った時のために場所の確認はしておいた方が良いと思います。

NEW POWER GEAR Field／AVALONは、ライブ・ステージ『Gypsy Avalon』を中心に、」人権、平和、環境、被災地支援団体によるNGO村や、エコ雑貨などを販売するオーガニック村、手作り雑貨や民族楽器などのフリーマーケット、さらにはワークショップもあります。「朝霧食堂」や「アトミック・カフェ・フェスティバル」も行われます。ステージやフードエリア、マーケット、ハンモックエリア、さらにはフリーマーケットなど、多くの場所が詰まったエリアです。一箇所で色々楽しみたいという方はぜひ！　芝生の上で寝転がれますよ！

以上、＜フジロック＞のステージの特徴とQetic編集部がオススメの休憩スポットでした！

さて、会場が分かったところで、1日だけじゃなく、2日目、3日目も宿泊して楽しみたくなることでしょう！　＜フジロック＞初心者が宿泊するのはハードルが高いと思っている方のために、＜フジロック＞常連者に定番キャンプから、民宿、健康ランド、キャンピングカーまで宿泊の思い出や各宿泊方法のメリット・デメリットを聞いてみました！

キャンプ篇

まっすー（映画宣伝）

キャンプの思い出エピソード

ともだちのイビキがAphex Twinよりいかつい。
一緒に行っている人のいいとこややなとこが改めて見える中で、協力し合わないといけないし、それで改めて深い関係になるきっかけになったり。過酷だからこそ人間の根元に立ち帰れる気がします。なにより好きな友達と好きな音楽を気がすむまで聴けるって最高じゃないですか。

キャンプのメリット

都会じゃまず味わえない、まるで自然と一つになったかのような大宇宙な境地に至る（錯覚）。

キャンプのデメリット

夜はRED MARQUEEが永遠とずんどこしてて、山奥にも関わらず静けさとは無縁。

興奮状態は冷めやまず、睡眠に至るのは困難。晴れた日は日光が照りつけ、蒸し風呂状態で目覚める。トイレ、温泉やシャワーは長蛇の列。急な天気の変化。

快適に過ごしたい人には、生き地獄。

キャンプのおすすめアイテム

・着られる寝袋
フードや両手が出せる左右のファスナー、ポケットなどもあり、オーバーサイズの防寒着というニュアンスも合わせ持っているので室内での使用も快適。

・サコッシュ
必要最低限で身軽に。

・写ルンです
時間経って現像すると楽しいです。サコッシュにも収まるし。

Kuwa（DJ／会社員）

キャンプの思い出エピソード

隣の外国人グループと仲良くなっておそろいのインディアンメイクを施された。

キャンプのメリット

ずっと会場の中にいるので、現実に戻ることなく最初から最後までフジロックに浸れる。

キャンプのデメリット

トイレ、風呂の混み様。早3時、4時くらいの苗プリのお風呂が空いててオススメ。

キャンプのおすすめアイテム

・キャリーカート
駐車場からの運搬に必須！これがないと準備段階で心折れます。

・コット
テント用のベッド。起床時の疲労回復具合が段違い。

・ビールサーバー
いつでも冷えたビールが飲めます。

isyswimmingclub（会社員／Group2）

どこの民宿に泊まった？

例年、会場から徒歩15分くらいのところや越後湯沢周辺が多いですが、昨年は5分くらいのところ確保できました！

民宿の思い出エピソード

みんなで飲んだり風呂入ったりするのは楽しいです。

民宿のメリット

終バス後の最高レッドマーキーを楽しみつつ、気分でベッドにinできるところ。

民宿のデメリット

やっぱテントがガチっしょって意見もある。

民宿のおすすめアイテム

特にない気がします！

さち（会社員）

どこの民宿に泊まった？

新雪旅館（徒歩15〜20分くらいです）

民宿の思い出エピソード

会場から帰ったら一緒に泊まってる人、知り合い、知り合いじゃない人含めてその日の良かったライブなどの話で盛り上がったこと。あと快適すぎて、友人が2日目は宿から一歩も出ずに過ごしていたこと。

民宿のメリット

雨風を気にせずに快適。他に泊まっている人とも交流できる。

民宿のデメリット

（テント泊に比べて）高価なところと、快適で外に出たくなくなる。

民宿のおすすめアイテム

みんなでつまめる肴とお酒、あとウノ！

okn（会社員）

どこ健康ランドに泊まった？

ゆざわ健康ランド。

健康ランドの思い出エピソード

何人かの友達と行ったのですが、温泉に入ったあと大広間でお酒を飲んでいる友達がいたり、疲れている人は先に寝るところを確保しに行ったり自由に過ごしていました。

健康ランドのメリット

2,400円で朝までゆっくり過ごすことが出来るのでとても安いです。

健康ランドのデメリット

混んでいると仮眠室が空いていないので、寝るところを探すのが確保できないこともあります。午前10時以降は越後湯沢まで行くバスがなくなってしまうので、移動が大変になります。

健康ランドのおすすめアイテム

コンセントが少ないのでモバイルバッテリーは持っていた方が良いと思います。

vur（DEJAMAIS オーナー／アーティスト／VJ／DJ etc…）

キャンピングカーの思い出エピソード

毎年往路で買い忘れがないかのチェックのために、スーパーやドンキホーテに寄って出発しているのですが、その際にみんなで＜フジロック＞のオフイシャルDVDを見ながらテーブルを囲んで、ゆったりパーティーしながら向かったりしていることですかね！ 運転しない人はすでにお酒飲んだりしてましたw　僕は運転手なので、一緒騒げませんでしたが（笑）。。。

あと昨年ですが、帰りにいつも秘教的な温泉に寄って帰っていて、結構な坂を下るんですけど、温泉を出発して帰路につく際、ベース車の馬力がなかったせいか、その坂が登れなくなってしまいまして。。。

「一旦軽くするために人間はみんな降りろー！！！」って言ったりなんかして、助走をつけて、さらに後ろからみんなで押してようやく坂を登れたってのがありました。。。w

最初焦りましたが「マジAphexTwinなんかよりラスボス感あったなw！！！」とか言っていい思い出なりました（笑）。

キャンピングカーのメリット

今までも2017年に初参戦したテント泊以外は、ずっとキャンピグカーで場内に宿泊をしていて、大抵冷蔵庫や、換気扇が付いてますし、カーテンも付いてるので基本的に便利です。ましてやインバーターやソーラーパネルもあったりするので、＜フジロック＞のテント泊特有の夜寒くて、朝暑さで起きるということがほとんどありません。川縁に駐めた場合はサイドオーニングを広げられたりもするので、便利です！（ただ、たまにスズメバチが出るので、そのあたりは要注意です。）

キャンピングカーのデメリット

正直特にないですね！ キャンピングカーのレンタル自体、普通の車よりも高いですが、ホテルよりも格段にやすいですし、場内駐車場の場合はゲートも近い上に、THE PALACE OF WONDERやROOKIE A GO-GOの近くなので、遊びに行くことも、ご飯を買いに行くのもすぐです。トイレや水道も近いのでかなり便利ですね。強いて挙げるとすればキャンプサイト側のステージのアクトを見れないことくらいでしょうか。と言っても、見たければキャンプサイトチケットを買ってしまえば観れるので、あまり思いつきません。

キャンピングカーのおすすめアイテム

キャンピングカーに限りませんが、車をみんなで利用する場合は、車のキーを入れておくためのボックス型のナンバーロックがあると、番号さえメンバーで共有すればいつでも車に帰ってきて、鍵を取り出し、車でくつろいだり、荷物の補充・入れ替えが出来たりしますね。車に戻って寝る時間がバラバラでも気になりません。

＜フジロック＞へ行ったことがないQetic編集部スタッフの疑問に現地でライブレポートなど行っているフジロックガールの音楽ライターあたそさんが答えてくれました。初心者は必見です！

Q. ひとり静かに楽しんでいるようなお客さんは来場してたりしますか？　連れ立っていくイメージが強くて……。

A. 確かに複数人で来ている方のほうが多い気もしますが、ひとり参加、全然アリだと思います！あんまり目立っていないだけで、意外とたくさんいるんじゃないですかね？ステージもたくさんあるし、飯と酒も美味いし。音楽以外の見どころやスポットもさまざまなので、寂しさを感じたり時間を持て余したりすることなく充実した一日にできそう……！

Q. それぞれのステージのイメージを教えてください。

A. グリーンはアリーナ級のアーティストを見ることができるので最高だし、ホワイトは野外とは思えないほど音響設備がよくて大好き！　レッドは朝まで疲労を忘れて朝まで踊れるのでいい！　ヘブンは、お酒を飲みながらゆったりステージを眺めたい！　アヴァロンは、あの坂になっている感じがいいですよね……いつも座りながら聴き浸ってしまう……。
私が好きなのはホワイトステージです。行きやすいのもあるし、好きなアーティストが一番出演するステージなので……。

Q. フジロックおススメのフェス飯は？

A. 朝はワールドギャラクシー『Big Cake』のラムコーヒーを毎回入れてます！　飯じゃないですけど……。昼間から罪悪感なく飲む酒は美味い！
そして、毎年食べるのは、オアシス『JASMIN THAI』のグリーンカレーに『苗場食堂』のとろろ飯、フィールドオブヘブン『下町バルながおか屋』のラムチョップなど！　定番ですが。フジロックはご飯がどこも美味しいので、いつも悩んでしまう……。お酒も各店いろいろな種類を用意しているので、今年も3日間かけて飲み比べをしたいところ。例年通り、ちょっと太ってから帰る予定です！

Q. フジロックの体感温度は？

A. 昼はTシャツ一枚でも平気ですが、夜は吐いた息が白くなるほど寒くなる日もあります。日中の日焼け対策もしっかり行いたいところですが、朝まで踊り狂いたい方は防寒対策も忘れずにしたい……！　ああ、可愛くておしゃれな恰好でフェス！　という憧れも多少はありますが、蚊やアブも多いので肌の露出にはご注意を。
そして、ここ3年くらいはひどいくらいの暴風・暴雨に見舞われているので、悪天候になったときの対策も考えて、長靴や長めのレインウェアも買いそろえておきたいですね。すべき対策はたくさんありますね。しかし、備えあれば憂いなし！　ってことで。

これだけ予習をしていれば、きっと何の心配もなく＜フジロック＞を堪能できるはず！ あとは思い切り楽しむために心の準備をするだけ。Qeticでは開催までの残りわずかな間も＜フジロック＞の情報を続々ご紹介しますので、お楽しみに！