開幕まで2週間を切り、パフォーマンス・アクトも次々とアナウンスされ、俄然盛り上がりが加速しはじめた<第57回グラミー賞>。昨年のセールスや評価が高かった音楽作品をバッチリ総括できるだけでなく、過去のウィナーには授賞式の前後に来日公演を行うアーティスト/バンドも多く(今年はサム・スミスやテイラー・スウィフト、メーガン・トレイナー、ザ・ブラック・キーズなどが控えてますね)、<グラミー賞>の動向を知るか否かで、「洋楽」が今より5倍も10倍も楽しめると言っても過言じゃないワケです。
運命の日は2月9日(日本時間)。今回もカリフォルニア州ロサンゼルス市のステープルズ・センターにて、お馴染みLL・クール・Jを司会に迎えて開催予定ですが、あらためて<第57回グラミー賞>の傾向と見どころ、そしてQetic的に注目したいノミネーション部門をおさらいしておきましょう。豪華絢爛なライヴ・パフォーマンスや夢のコラボレーションはもちろん、授賞式ならではのサプライズにも刮目せよ!
目次:
① サム・スミスの快進撃なるか!? ノミネーションの傾向とは
② Qetic読者が特に注目しておくべき3つの部門
③ 2014年の授賞式で実現した感動・驚愕のパフォーマンス
④すべてがマスト・シー! 7組のパフォーマーを独自の視点でピックアップ
① サム・スミスの快進撃なるか!? ノミネーションの傾向とは
シーア、テイラー・スウィフト、メーガン・トレイナー、そしてビヨンセといった女性シンガー・ソングライターたちの躍進が目立ちますが、やはりセールス面、音楽的評価、話題性、どれを取っても主要4部門を含む全6部門にノミネートされたサム・スミスがトロフィーを独占することはほぼ間違いないでしょう。
Sam Smith – “Stay With Me”
しかし、ポップスとヒップホップのコラボが盛んな昨今、主要4部門以外では「最優秀ポップ・パフォーマンス」や「最優秀ラップ/ソング・コラボレーション」、あるいはイギー・アゼリアが個人でもノミネートされている「最優秀ラップ・アルバム」などの結果がどう反映されるのかも気になります。今やティーンエイジャーはYouTubeをジュークボックス代わりにする時代、「アルバム単位」でのセールスや評価よりも「楽曲単位」でいかにバズを巻き起こしたのかが、大きなポイントになってくるかもしれません。
そんなノミネーションの傾向を考えると、思わず口ずさんでしまうキャッチーな歌詞/メロディはもちろん、ミュージック・ビデオとの相乗効果が巨大なバズを生んだ作品が多いことに気付きます。「年間最優秀レコード」と「年間最優秀楽曲」には11歳(当時)の天才美少女が凄まじいダンスを披露したシーアの“シャンデリア”や、デビュー初期からのファンを困惑させたテイラー・スウィフトの“シェイク・イット・オフ~気にしてなんかいられないっ!!”、さらに「ポチャかわ歌姫」ことメーガン・トレイナーがパステル・カラーのセットで歌い踊る“オール・アバウト・ザット・ベース”、そして胸を打つ美声と光に包み込まれるサム・スミスの“ステイ・ウィズ・ミー~そばにいてほしい”の4曲が共通してノミネート。現時点でのYouTube再生回数を合算すると約18億回(!!!)にも迫るとだけあって、このあたりの数値が<グラミー賞>の結果にも反映されれば、よりリアルな洋楽シーンの「いま」が見えてきそうです。
Sia – “Chandelier”
Taylor Swift – “Shake It Off”
Meghan Trainor – “Lips Are Movin”