最新作『アメリカン・インテリア』ではアメリカへルーツ探訪の旅に
長年のツアー生活で、世界各地のアメニティ・グッズ収集を趣味としてきたグリフの好きが高じたソロ名義の三作目『ホテル・シャンプー』(11年)。かたやネオン・ネオンでも、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズにも登場するデロリアンを作った自動車発明家ジョン・デロリアンに(『ステンレス・スタイル』)、最後は謎の爆死を遂げた、共産党員で億万長者のジャンジャコモ・フェルトリネッリと(『プラクシス・メイクス・パーフェクト』)、歴史に埋もれた変人たちを作品のモチーフにしている。
『アメリカン・インテリア』
そして、この度リリースされる最新作『アメリカン・インテリア』では、アメリカへルーツ探訪の旅にでた。言うまでもなく、ありがちなロック・ミュージシャンのように、ブルースやゴスペルを奉るわけではない。本作の主人公はグリフの遠い親戚で、18世紀にウェールズ語を話す原住民を探すため、アメリカ大陸へ乗り込んだ青年ジョン・エヴァンス。冒険の過程でさまざまな難事を打破しつつも、29歳の若さで発狂して亡くなった彼の数奇な人生に、変人好きのグリフが着目。アメリカを横断する追跡調査コンサート・ツアーを2012年に開始し、ジョン・エヴァンスもマンガチックな人形の姿に生き返らせて連れ添った。2世紀を隔てた2人の記憶と足跡が交錯するアメイジング・ジャーニー。その旅程はtumblrにもまとめられている。
グリフ・リース – “American Interior”