ロサンジェルスで今もトップ・エレクトロニック・ミュージック・イベントの座に君臨し続ける <LOW END THEORY(以下<LET>)>が5月25日に東京、5月26日に再び降臨! 今回 は<LET>のボスであるダディ・ケヴ、そしてレジデントのノーバディ、D-スタイルズ、MCのノーキャンドゥに加え、ノーキャンドゥのレーベル〈Hellfyre〉からデビューを控えている新星ビートメイカーのTaurus Scottが来日する。そして、ダディ・ケヴの熱い要望に応えて、<LET>シーンに多大な影響を与えたDJ KRUSHも東京UNITに登場! 本場のカリフォルニアでも、DJシャドウなど<LET>世代にとって伝説的プロデューサーが出演しているため、その流れを汲んでDJ KRUSHが出演することになる。
Taurus Scott
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DJ KRUSH
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しかも、今回は昨年の来日に引き続き大盛況だったBeat Invitational(ビート・インヴィテーショナル)が再び開催される。LAから来日するアーティストたちと、東京と大阪のビートメイカーたちがそれぞれ5分の枠の中で新曲を披露するシステムとなっている。いわゆる“ビート・バトル”ではないが、「Beat Invitationalはビートの戦争だ」と ダディ・ケヴが語っていたように、フレンドリーな雰囲気の中でビートメイカーたちは最新のトラックをプレイして競い合う。
LAの最新ニュースと言えば、これまで<LET>に出演してきたレジデント、フライング・ロータス、デイダラスなどのベテラン・アーティストに影響を受けた“ロー・エンド・セオリー・チルドレン”とも言うべき次世代のアーティストが続々と登場している。例えば、複数のビートメイカーが同じサンプルを使ってビートを作り、ゲーム感覚でビートを競い合うTeam Supremeという企画がFacebook上で盛り上がり、ダディ・ケヴの〈Alphapup〉レーベルからアルバムをリリースしたり、20歳そこそこの新人がどんどん登場している。
4月17日の<LET>はまさにそんな次世代アーティストが多数出演した一夜となった。まずは、フライング・ロータス率いる〈Brainfeeder〉レーベルの新人であるPBDYが登場。今<LET>周辺では、トラップ・ミュージック(低速のビートに倍速のハイハットがのったスタイル)が流行っているが、それを実験的に解釈したビートで観客を圧倒した。また、同レーベルに所属するラッパー/ビートメイカーのJeremiah Jaeが登場し、PBDYのビートの上にフリースタイルをかました。こういうサプライズ出演が、<LET>の一つの魅力。
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次にステージに立ったのは、ノーキャンドゥのレーベル〈Hellfyre〉に所属するVerbs、Pistol Mcflyなどの新世代MCたち。LAのカルヴァー・シティというエリアをレペゼンするVerbsは、ピストを乗りこなす自転車マニアらしく、いかにもバイカーの風貌でステージに登場。ノーキャンドゥはVerbsを「あいつはいつもハッピーで、ヒッピーみたいなヤツだ」とライヴ後に語っていたが、その言葉の通り、彼がステージから放つオーラはとてもポジティブで、極めてテクニカルなワードプレイを駆使しながらも、オーディエンスの中に飛び込んで盛り上げるそのパフォーマーぶりに圧倒させられた。Verbsのライヴの最後には、Pistol Mcflyなど他にも〈Hellfyre〉軍団のラッパーがステージに立ち、マイクをシェアしながら熱いフリースタイルを披露した。
トリを務めたのは、〈Brainfeeder〉に所属し、最近は画家としても注目を浴びているティーブス。ティーブスのメランコリックで美しいビートは、彼の絵と同じように聴いているだけで別世界へと飛ばされる。今回は<LET>向きにダンサブルなビートを最初に演奏し、途中からマイクを握って「あまり踊れないかもしれないけど、俺の新曲をプレイしていいかな?」と尋ねると、オーディエンスは「もちろん!」と一斉に叫んだ。ティーブスの新曲は相変わらずディープで、どこか哀愁を帯びていて、新作が待ち遠しくなった。
<LET>から新世代のアーティストが次々と登場し、〈Alphapup〉からその世代を代表するGreat DaneやAstronauticaのデビュー作もリリースされるが、こうやって<LET>サウンドが後世に伝わって更に広がりを見せていることは、シーンが停滞しないためには不可欠だ。日本でも<LET>のベース・ミュージックに影響されたビートメイカーが大勢登場しているが、今後は日本、そして世界中でどのようにこのシーンが波及効果を及ぼしていくのかを見逃さずにはいられない。
(text by バルーチャ・ハシム)
数々の新曲が披露される激アツ企画「Beat Invitational」の詳細決定!
DJ KRUSHをスペシャルゲストに迎えて開催される<LOW END THEORY JAPAN[Summer 2013 Edition]>。ビートメイカー/プロデューサーにスポット当ててきた本場LA<LOW END THEORY>の人気企画。昨年の来日公演で初めて日本のビートメイカー/プロデューサーを多数交えて開催し、好評を博しました。そして今年もこの激アツ企画が開催決定! なんと今回は大阪公演でも初めて開催されるとのこと!! 今回はどんなアーティストが新曲を披露してくれるのか。詳細が発表されました!
LOW END THEORY JAPAN[Summer 2013 Edition] ●東京公演 2013.5.25(土)@代官山 UNIT OPEN/START 23:00 ADV ¥3,500/DOOR ¥4,000 ※20歳未満の入場不可(要写真付き身分証) Special Guest: Beat Invitational: SALOON DJ: VJ:Kazuya Ito as toi whakairo、浮舌大輔 TICKET:
●大阪公演 LOW END THEORY(from L.A): Beat Invitational:西日本初上陸! DJs: VJ:Colo GraPhonic(COSMIC LAB / BetaLand) |
ダディ・ケヴのオフィシャルミックスCDがリリース!
<LOW END THEORY>のボス、ダディ・ケヴによる初のオフィシャル・ミックスCDがリリース! Low End Theory〜Alpah Pupから続々と登場するニュー・アーティスト(Astronautica、Great Dane、Jonwayne、Penthouse Penthouse他)の旬トラックや、フライング・ロータスのレアなリミックス(Reefer “Let It Go”)など、注目の音源を多数収録。ケヴ兄の抜群ミックスセンスも堪能できる必聴作!
2013.05.22 on sale! Artist:Daddy Kev(ダディ・ケヴ) Title:Under The Pyramids – Low End Theory Japan 2013 Mix (アンダー・ザ・ピラミッズ – ロウ・エンド・セオリー・ジャパン 2013 ミックス) disques corde dccd-029 ¥1,890(tax incl.) ※日本オリジナル企画 完全限定盤 Track List: |