まさかの<HCW>初降臨!初日の大トリ=メルヴィンズの基礎知識と見どころ
メ、メルヴィンズ……だと……? しかも同日に開催されている<オ●フェス>じゃなくて<ホスフェス>に?? 東京湾を挟んだオズボーン対決??? そんな戸惑いの声が上がったのもムリは無いでしょう。米ワシントン州が産み落とした伝説的な激重爆音バンドである彼らがまさかの<HCW>初降臨。<HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER>の対談記事を読んでくれた読者なら、プラグ氏がいかにメルヴィンズを日本に呼びたかったのか……、その熱い気持ちを汲みとってくれるんじゃないでしょうか。
30年以上ものキャリアを誇るメルヴィンズのことを知るならば、彼らが後進のバンドに与えた影響を挙げる方がイメージしやすいはず。ニルヴァーナの故カート・コバーンは、メルヴィンズのローディーやプロデューサーを務めるなど死の直前まで親交を持ち、メタルの要素を取り込んだヘヴィ・ロックがマッドハニー、サウンドガーデンといった他のシアトル勢にも伝染、「グランジのゴッドファーザー」とすら呼ばれます。しかし、メルヴィンズの本領は大地を引きずるような鈍く重いサウンドで、ドゥーム/ストーナー/スラッジ・コアの文脈で評価が高いことは無視できません(ニルヴァーナの89年の1st『ブリーチ』はモロにそっち系)。我らがBORISのバンド名が、メルヴィンズの3rdアルバム『Bullhead』(91年)の収録曲“Boris”から拝借されたことは有名なエピソードです。
Melvins –“Boris”
そしてメルヴィンズの来日公演は、ハイ・オン・ファイアとアンアースリー・トランスが帯同した2011年3月の<Extreme The Dojo Vol.26>以来4年半ぶり。しかしながら、千秋楽となるはずだった東京公演が大震災の当日とぶつかったことで中止を余儀なくされたため、彼らのライヴを見るのは09年の<フジロック・フェスティバル>以来……というファンも少なくないでしょう(筆者もそのひとりです)。今回の<HCW>では、バットホール・サーファーズのジェフ・ピンカスとポール・レアリーが参加した最新作『Hold It In』(14年)を引っさげて、なんと初日のヘッドライナーを努めます。
見どころは何と言っても、視覚的にも音圧的にもインパクト絶大なメンバーとその演奏力。フロントマン=バズ・オズボーンの爆発ヘアーはもちろん、トレードマークとも呼べる激重爆音サウンドがオーディエンスの毛穴まで震わせることは間違いありません。この日のメルヴィンズのステージがきっかけで、メタルやドゥーム/ストーナーにハマってしまうインディ・ロック・ファンもいたりして? いよいよ新章を迎える<HCW>、つくづく罪深いイベントですな。
質問作成・文: Kohei UENO
インタビュー協力:Hostess Entertainment Unlimited
EVENT INFORMATION
Hostess Club Weekender
2015.11.22(日)、23(月/祝)
OPEN 12:30/START 13:30
新木場スタジオコースト
ADV 通常2日通し券 ¥13,900(税込/両日1ドリンク別途)/通常1日券 ¥8,500(税込/1ドリンク別途)
22日出演:Melvins、Daughter、Christopher Owens、Dornik
23日出演:Bloc Party、Mystery Jets、The Bohicas、Julia Holter