先ずは、シンプルに“良い曲を書くバンド”としてメタルに触れるべし!
ここまでで名前を挙げたバンド、楽曲はあくまでも一例であり、更に、ファンならばお馴染みのスタンダードな代表曲ばかり。まさに王道中の王道。この他にも、HR/HMのヒストリーを振り返ってみれば、更なる名バンド、名曲が数多く存在しています。
しかしながら、そうした音楽的魅力がなかなかメタルファン以外には届きづらい、音楽的探究心を刺激しづらい……というのもまた事実。そういった現況に、もどかしい思いをしている鋼鉄音楽ファンも多いのです。
だからこそ、尚の事、メロディに注目して、その魅力に触れていただき、HR/HMの入口にしていただければな、と思います。ポップでスウィートでエモーショナル、そしてパワフルな王道ヘヴィメタルのサウンドは、音楽ファンの琴線に触れること間違いなし!
例えば、ギターポップやネオアコに比べてみると、ヘヴィメタルやハードロックにおけるギターの音は歪んでいますし、暴力的に聴こえるかもしれません。しかし、その芯の部分に耳を澄ませてみれば、その計算し尽くされたメロディは、きっと新しい発見を与えてくれることでしょう。
どんなジャンルであれ、優れた音楽をこの世に創り出そうとする強い意思は同じ。シンプルに「良い曲を書くバンド」として、インディーロックファンに王道のヘヴィメタルサウンドを知っていただければ、こんなに嬉しいことはありません。
王道メタルの凄まじすぎる演奏能力に注目してください!
ここまでは、「メロディが素晴らしい」という音楽的な普遍性から、インディーロックのファンに対して、王道ヘヴィメタルのプレゼンテーションを行いましたが、今度は、ヘヴィメタル特有の音楽的要素から、その魅力を語ってみたいと思います。
先ずは、その高い演奏技術。昨今、来日が相次いでいるベテランのヘヴィメタルバンドは、ひたすらに楽器の演奏能力を磨き、凄まじい演奏能力でオーディエンスを沸かし続けてきた百戦錬磨の猛者たちです。単純明快に言えば、とてつもなく楽器も歌も上手い!
Van Halen –“Jump”
こう書いてしまうと、インディーファンの中にはちょっと引いてしまう方もいらっしゃるかもしれません。メタルバンドの演奏能力至上主義や技巧主義とローファイムーブメントを筆頭とするラフなインディースピリッツは相反するものだから。しかし、だからこそ、一度でいいからメタルバンドの凄まじい演奏力を観て欲しいのです。純粋に技術の部分を観ていただきたいのです。
ライトハンド奏法に、雷神の如きタム回し、人間が持つ声帯の限界に挑むが如き高音域の歌唱法……。ストイックに突き詰められたテクニックの数々は問答無用で人の心を震わせるパワーを持っていますし、エンターテイメントとしても、とてつもない完成度を誇っています。ヘヴィメタルとインディーロックという演奏技術の部分で大きく幅のある音楽だからこそ、インディーファンには、ヘヴィメタルの技術を突き詰めたサウンドは新鮮味をもって聴こえることでしょう。
これぞ、エンターテインメント! ライブの熱とパフォーマンスに酔うべし!
最後にオススメしたいポイントが、王道のヘヴィメタルバンドだからこそ持ちえる高い集客数と派手なパフォーマンスです。一見すると、この辺りもインディーロックのスピリッツと相容れないものと映るかもしれません。かつて、その巨大な規模ゆえに「スタジアム・ロック」という言葉によって、ヘヴィメタルやハードロックバンドが、大衆性に迎合した保守的な音楽……、悪しきものとして攻撃されていた時期もありました。「産業ロック」などという忌まわしいレッテルを貼られたこともありました。
ですが、大会場で観るHR/HMバンドが作り出す高揚感を一度体験してみれば、そうしたレッテル張りが如何に無意味なものだったかが分かっていただけると思います! キャパシティーの大きな会場だからこそ生まれるオーディエンスの一体感と熱もこうしたライブの大きな醍醐味。
AC/DC –“Thunderstruck”(Live – River Plate – Concert Clip)
更に、ド派手なパフォーマンスにも注目してください。例えば、アイアン・メイデンのステージに登場する巨大エディ、例えば、ロブ・ハルフォードのハーレーでのステージ疾走、例えば、アンガス・ヤングのハードコアなヘッドバンギング……。
創意工夫を重ね、独自性に溢れたパフォーマンスでオーディエンスを沸かせてみせる、全力で楽しませてみせる……。そうしたバンドの姿勢は理屈抜きで、観る者をエキサイトさせ感動させてくれます。
ライブハウスで観るインディペンデントなバンドのショーも素晴らしいですが、大会場で観るヘヴィメタルバンドも独自の魅力を持っており、音楽の素晴らしさを教えてくれます。是非とも一度、ヘヴィメタルバンドのライブ会場へと足をお運びください!
如何でしょうか? インディーロックが好きな人こそ、王道のヘヴィメタルを聴いてみるとおもしろい発見が色々とあると思うのです。冒頭にご紹介いたしましたMTVのヘヴィメタル特集でも、今回の記事で名前が挙がったバンドのライブ映像やMVが多数オンエアされます。気になった方は、先ず、こちらでチェックを!
PROGRAM INFORMATION
Download Festival 2015
2015.12.27(日)20:00 – 22:30
MTV
LINE UP:キッス/ジューダス・プリースト/ミューズ/スラッシュ/フェイス・ノー・モア/モトリー・クルー/スリップノット/マリリン・マンソン、ほか
ハードロックやヘヴィメタルをはじめ、ラウドロックシーンに特化したフェスティバルとして2003年からイギリスで開催されている大型野外ロックフェスティバル<Download Festival>。今年は、6月12日~14日の3日間にわたりドニントン・パークで開催された。熱狂の渦と化したイベントの模様をオンエア。
LIVE in JAPAN:ドラゴンフォース
2015.12.17(木)23:00 – 24:00
[リピート放送] 2015.12.25(金)25:00 – 26:00
MTV
2003年のデビュー以来、凄まじい疾走感と超絶なテクニック、そして聴く者を熱くする圧巻のメロディ・ラインで絶大な人気を誇るドラゴンフォース。今年9月には待望の単独ジャパンツアーを開催した。番組ではそのファイナル公演の模様をオンエア。圧倒的なプレイヤビリティに裏打ちされた高速メタル・サウンドが生み出す昂揚感を味わおう!
ディープ・パープル:Live in Wacken -From The Setting Sun…
2015.12.05 (土)20:00 – 22:00
[リピート放送] 2015.12.09(水)21:00 – 23:00/2015.12.14(月)24:30 – 26:30
MTV
ロック史に永遠に名を残す生きる伝説、ディープ・パープル。彼らが最新アルバム『ナウ・ホワット?!』を引っ提げ、2013年にドイツで開催されたメタルフェス<ヴァッケン・オープン・エア>で披露したライブをオンエア。元スコーピオンズのウリ・ジョン・ロートをゲストに迎えパフォーマンスした“スモーク・オン・ザ・ウォーター”は必見!
MTV LIVE:KNOTFEST JAPAN 2014
Day1 2015.12.28(月)19:30 – 22:00
Day2 2015.12.29(火)19:30 – 22:00
MTV
2014年11月に幕張メッセで開催された<KNOTFEST JAPAN 2014>をオンエア!
LOUDNESS LiveSelects
2015.12.13(日)22:00 – 23:00
[リピート放送]2015.12.17(木)24:30 – 25:30
MTV
日本を代表するヘヴィメタル・バンド、LOUDNESS。1981年にリリースしたデビューアルバム『THE BIRTHDAY EVE(誕生前夜)』がスマッシュヒットを記録、日本が誇る“本物のメタルバンド”としてその名をとどろかせた。その後、1983年にアメリカとヨーロッパでワールドツアーを敢行。翌年にはアメリカの〈アトランティック・レコード〉と契約を結び、1985年にリリースされたアルバム『THUNDER IN THE EAST』はビルボードアルバムチャート74位にランクインした。同年にはモトリー・クルーとツアーを行い、アジア人アーティストとして初めてロックの殿堂マディソン・スクエア・ガーデンのステージに立つという快挙も成し遂げている。今年11月には、『THUNDER IN THE EAST』リリース30周年の記念作品『THUNDER IN THE EAST 30th Anniversary Editi』をリリース。番組では、彼らの歴代の貴重なライブを厳選してお届けする。
Metal Evolution
#1 2015.12.04(金)22:00 – 23:00
#2 2015.12.11(金)22:00 – 23:00
#3 2015.12.18(金)22:00 – 23:00
[リピート放送]#1 2015.12.06(日)23:00 – 24:00
[リピート放送]#2 2015.12.13(日)23:00 – 24:00
[リピート放送]#3 2015.12.20(日)23:00 – 24:00
[ON AIR]
#1 「生誕!ヘヴィメタル天地創造」
#2 「勃発!初期アメリカン・メタルと地獄の夜明け」
#3 「伝統!初期ブリティッシュ・メタルの鋼鉄の覇者」
MTV
全8時間にも及ぶ空前のスケールで制作されたメタル・ヒストリー番組がスタート! 「メタル/ヘッドバンガーズ・ジャーニー」、「グローバル・メタル」という2大ドキュメンタリーで、世界のメタル・シーンを掘り下げてきたカナダ出身のメタル人類学者、サム・ダン。彼がさまざまなメタル・ジャンルを分類したファミリー・ツリー図表をもとに映像化した本番組は、アイアン・メイデン、メタリカ、ブラック・サバス、ディープ・パープル、エアロスミス、キッス、ジューダス・プリースト、スラッシュ、メガデス、スリップノット、アリス・クーパー、スレイヤー、アンスラックス、リンプ・ビズキット、そして故ロニー・ジェイムズ・ディオら豪華アーティストが出演し、メタルの進化を語るドキュメンタリー。ヘヴィメタルを愛するすべての人に贈る、感動巨編が幕を開ける!
スラッシュメタル四天王
2015.12.06(日)13:00 – 18:00(各60分)
[リピート放送]2015.12.07(月)- 12.11(金)20:00 – 21:00/2015.12.14(月)- 12.18(金)26:30 – 27:30
[ON AIR 1]
2015.12.06(日)
13:00 メタリカ #1
14:00 メタリカ #2
15:00 メガデス
16:00 スレイヤー
17:00 アンスラックス
[ON AIR 2]
2015.12.07(月)- 12.11(金)/2015.12.14(月)- 12.18(金)
(月)メタリカ #1
(火)メタリカ #2
(水)メガデス
(木)スレイヤー
(金)アンスラックス
MTV
スラッシュメタル四天王と呼ばれるメタリカ、メガデス、スレイヤー、アンスラックスを特集!
メンバー交代を経て、今なお現役で走り続ける彼らのミュージックビデオを怒涛のごとくオンエア!