最大の目玉アクト=ニュートラル・ミルク・ホテルとは?

今回の<HCW>は11月30日(土)〜12月1日(日)の2日間、お馴染み恵比寿ガーデンホールにて開催される。まず、何と言っても最大の目玉アクトは奇跡の再結成&初来日を遂げるニュートラル・ミルク・ホテル(以下、NMH)の出演だろう。<エレファント6>と呼ばれるコレクティヴ(音楽サークルの延長線上のようなもの)の一員であるジェフ・マンガム(ヴォーカル/ギター)率いる同バンドは、89年にアメリカ・ルイジアナ州で結成された4人組。ローファイ・ポップ〜フォークを軸に様々な楽器・機材を用いた実験的なサイケデリック・サウンドを確立し、10年の活動期間中に残したアルバムはわずか2枚と寡作ながら、アーケイド・ファイアやボン・イヴェール、ベイルートなどNMHからの影響を公言するアーティストは数知れず。2006年の<フジロック・フェスティバル>でヘッドライナーを務めたフランツ・フェルディナンドが、入場テーマ曲としてNMHの“The Fool”を使用していたことはファンならずともご存知では? その“The Fool”が収録された2ndアルバム『イン・ザ・エアロプレーン・オーバー・ザ・シー』(98年)は「90年代初期のローファイにおけるサージェント・ペパーズ的作品」と絶賛され、ピッチフォークの〈Top 100 Albums of the 1990s〉にて第4位にランクインした他(リイシュー時のレビューも満点の10.0!)、世界の主要メディアがこぞって名盤中の名盤として紹介する1枚だ。

ニュートラル・ミルク・ホテル “The Fool”